この夏、久々に北欧を旅してきました! 毎年、多いときは年に3回、仕事やプライベートでフィンランドを訪れていましたが、コロナでしばらくの間、断念。実に4年半ぶりの訪問でした。
今回の旅の目的は、フィンランドでアーティスト6組を取材すること、若かりし頃、スウェディッシュポップや映画『ロッタちゃん』が大好きで、憧れていたスウェーデンへ行くこと。そのほか、ヘルシンキから足を延ばして、何度訪れても楽しい町や、一度行ってみたかった憧れの場所も訪ねました。
旅の始まりは羽田から。フィンエアー21:50発の便でヘルシンキへ。出発当日、家を出るギリギリまで仕事をしていたので、飛行機に乗った頃には、すっかりお疲れモード。その点、コンパクトな羽田空港は、セキュリティチェックからゲートまでの移動も楽で、離陸後、機内食を食べたらすーっと眠ることができました。もちろん映画鑑賞も満喫。フィンランドの巨匠アキ・カウリスマキの最新作『枯れ葉』や、韓国映画などを楽しみました。
ヘルシンキ着は朝の5時頃。朝の5時!?と驚く方もいるかもしれないですが、空港から中心地までの鉄道やバスは通っているのでノープロブレム。中央駅周辺のカフェは6時ごろから開いていますし、長旅の疲れを癒し、リフレッシュするのにちょうど良いひとときです。
ホテルならそのまま荷物を預けられますが、旅の前半はアパートメントステイだったので、チェックインまで時間があり、中央駅地下のコインロッカーにスーツケースを預けて駅構内のカフェへ。「あれ、こんなおしゃれなカフェあったっけ?」と言いながら、惹かれるがまま「Cafe Eliel(カフェ・エリエル)」に入ってみました。
エリエルという名前を聞いてピンと来る人は、かなりのフィンランド通! もしくは建築好きな方でしょう。そう、中央駅を手がけた建築家エリエル・サーリネンの名前にちなんでいるようです。ちなみにお店を運営しているのは、スウェーデンのコーヒーブランドで、オーガニックコーヒーの先駆けの「Löfbergs(ローフベリ)」でした。
こちらがヘルシンキ中央駅の外観です(写真は2019年に撮影)。
こちらがCafe Elielの様子。シンプルだけど温かいペンダントライトがインテリアのポイントになっていて、椅子の色味などは落ち着いた大人の雰囲気です。
久々にきたフィンランド。「最初に口にするのはやっぱりこれよね!」と、迷わずコーヒーとシナモンロールをオーダー。機内でも朝ごはんをしっかり食べたのですけどね。フィンランドには、手の平をめいっぱい広げたくらいの、ビッグなシナモンロールもありますが、こちらは小ぶりでちょうどよかったです(笑)。
おいしいコーヒーを飲んで、リフレッシュしたところでヘルシンキ散歩へとまいりましょう。なんといっても4年半ぶりですから、おなじみの場所こそ訪れたいわけです。
そうと決まれば、やっぱりデパートのストックマン、ムーミンショップのほか、イッタラ、アラビアなど、フィンランドを代表するブランドが軒を連ねる「エスプラナーディ通り」へ。
観光客の隙をついて、食べものを盗もうとする、食欲旺盛なかもめたちも出迎えてくれました。
気になるお店をのぞきつつ、港に面したマーケット広場へ。ストックホルム行きのフェリー「Tallink Silja Line(タリンク&シリヤライン)」や名物のサウナ付き観覧車などを目にして、改めて「フィンランドに来たぞー!」という実感がわいてきました。
マーケットではおいしそうなにおいが漂います。簡易テーブルや椅子でも、こんなふうにマリメッコのクロスをかければ、素敵です。
定番のウニッコもかわいいけれど、ヴィンテージのクロスの花柄にも惹かれます。しかもこちらは、マイヤ・イソラがデザインした「kukkatori(クッカトリ)」という柄で、その名も「花マーケット」。
お隣のオールドマーケットでは、この時期にはめずらしいお菓子も見つけました。
5月1日のメーデー「Vappu(ヴァップ)」に食べる伝統菓子「Tippaleipä(ティッパレイパ)」です。絞り袋に生地を入れて、クネクネと絞り出して揚げる、ドーナツのようなお菓子。食べてみたかったけど、おなかがいっぱいだったので断念。次回こそ!
こんな感じで、初日は緩やかに過ぎていきました。
翌日は、夏の醍醐味。ヒエタラハティの蚤の市(Hietalahti Flea Market)へ。
マリメッコ、イッタラ、アラビアなど、フィンランドを代表するブランドのヴィンテージ品がずらり。品揃えが豊富なプロのお店もありますし、家から不要なものを持ってきたよ、という感じのお店もあります。
この日のお目当ては、マリメッコのストライプ柄シャツ「ヨカポイカ」。ユニセックスサイズで、性別問わず着られるデザインなので、すらっと背の高いおじさまが、黒のヨカポイカを試着していました。とってもキマっていてかっこよかった。私もさまざまな色のヨカポイカを試着したのですが、色とサイズ的にこれだ!と思うものがなく断念しました。
フィンランドに限らず、スウェーデンの食器ブランド「グスタフスベリ」や「ロールストランド」なども。
屋外マーケット、特に蚤の市は、夏のフィンランド旅の醍醐味です。
第2回は、フィンランドのデザイン&アートの旅をお届けします。
ここで旅のおまけ話を1つ。今回、旅のおともに持っていったのが、こちらの北欧柄のノートでした。
実はこちらのノートのイラストを担当しました。文具ブランドのミドリより発売されている「ゆるログ」というシリーズで、北欧柄のシール(2枚セット)もあります。最近、「北欧柄」の回転式のスタンプも発売になりました!
「ゆるログ」は、誰でも「ゆるく、楽しく、日々の記録を書きましょう」というコンセプトなのですが、私はノートを旅の記録に使いました。
心動かされた景色、うれしかった出来事、おいしかったもの、また行きたい場所、次に行くといいよ、と教えてもらったスポットのほか、列車に乗った時刻や、商品の値段などの情報も細かく記録したくて、今回はこのノートにちょこちょこメモを取りました。
日々の記録でも、旅のジャーナルでも、ぜひお好みに合わせてお使いいただけましたら。
商品情報はこちらからどうぞ! https://www.midori-store.net/SHOP/155884/199250/list.html
新谷麻佐子さんの北欧旅連載
『今人気の田園ツーリズム。フィンランド、ラトビア、エストニアに行ってきました!』