大阪・関西万博のパビリオンが好評の「ペルー」。 世界遺産である「天空都市マチュピチュ」と砂漠に広がる「ナスカの地上絵」が群を抜いて有名ですが、南米で遠いイメージでは? 3月に実際に行って来た感想は「ここは一生に一度は行ってみるべき国」、そしてOurAge世代には今が行きどき、ともと思えました。

↑懐かしい『コンドルは飛んでいく』の調べが聞こえてきそう、クスコの空港で
旅を楽しめる体力が十分あるうちに行きたい国
ペルーに行くには、日本からの直行便はないので、アメリカなどで乗り換えて約20時間はかかります。また、ペルーと日本の時差は、14時間。かなり体力が要る旅です。「世界的に有名な場所を訪れるのは老後の楽しみに」とか思っていると、到着したらもう疲れ果てて楽しめない年齢になってるということになりかねません。

↑ナスカの地上絵を見に行くのはプロペラ機で。上空から見えるともう感動!
今回は、リマからナスカの地上絵を見に行ってから、クスコ、マチュピチュと有名な世界遺産を回るコースでした。マチュピチュは標高約2400m、クスコは標高3400m(実はマチュピチュより高い!)という高地ですが、周り方にコツがあります。
まず、リマからクスコに飛ぶ時に高山病予防薬をあらかじめ飲んでおく。高山病予防薬のダイアモックス(アセタゾラミド)などで、空港の薬局でも購入できますが、心配な人は日本で入手するといいですね。そして、バスや車などでまずクスコからマチュピチュに近いオリャタイタンボの町へ。ここは標高約2800mとクスコより低いのです。

↑インカ帝国時代の農業実験とも言われる円形の段々畑が不思議なモライ遺跡。近くにはマラス塩田も

↑左:インカ帝国の末裔、ケチュア族の民族衣装。チンチェーロの織物製作所では手頃なお買い物も。右:パチャマンカ
私は、アルパカや羊の毛の織物製作所があるチンチェーロや、円形の段々畑が広がるモライ遺跡などに立ち寄りました。ランチは、肉や根菜類など野菜、ハーブを入れた鍋と焼き石を地中で蒸し上げる伝統料理「パチャマンカ」。ワカタイ(黄唐辛子)やさらに辛いロコト(唐辛子)、クミンなどのスパイスが効いた肉が味わい深くておいしい料理です。
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マチュピチュに行くのは乾季がおすすめ
オリャタイタンボで一泊して、マチュピチュまで列車で約1時間半。ペルーレイル運営の景観列車に乗車しましたが、天井までの窓から見える景色が素晴らしく、車中ではスナックが配られ音楽演奏やダンスなどエンタメまで。あっという間に到着。

↑緑濃く渓谷を行く景観列車は、車内での演奏にダンスまで

↑訪れた3月は雨。しかし、マチュピチュに着いた時に晴れ間から雲のかかった幻想的な風景が!
マチュピチュに入場するのに、当日券は枚数が限られているので、日時とサーキット(回るルート)の決まったチケットを公式サイトなどで購入しておくのがおすすめです。マチュピチュを訪れるのはやはり乾季である5〜10月がおすすめですが、日本の夏は南半球の冬なので冷え込む日もあります。秋の訪問を今から狙ってちょうどよいかも。
2025年「世界のベストレストラン50」でトップ!
2025年「世界のベストレストラン50」の第1位は、リマにあるレストラン「Maido(マイド)」と発表されたのはついこの間。大阪がルーツのヘッドシェフ・オーナーであるツムラ・ミツハル氏が創るニッケイ料理です。海も山もあって、国土が南北に長く多様な食材に恵まれたペルー。そして、料理法はインカ帝国から、スペインそして日本など様々な文化の影響を受けています。

↑「Maido」のニッケイ料理には、トロの炙りずしやしょっつるにオリーブオイを使ったヒラメのお造りなども

↑クスコのミュージアム内「MAP CAFE」のトラウトのセビーチェは、マンゴー入り。酸味、辛味、甘味が絶妙
万博の記事でも紹介したセビーチェは、刺身感覚のマリネ。魚介にレモンやライム、玉ねぎのスライス、唐辛子、そしてコリアンダーを混ぜ合わせて作れます。世界からも大注目のペルーのグルメは、まさに今が旬です。
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↑かわいいピンクドラゴンの手袋やショールの数々。クスコの日本人オーナーの店「TAMON」で

↑ちょっとゲームのキャクターを思わせる織物柄は、インカより古い西暦600年ぐらいのワリの時代のもの。
クスコの歴史地区には、織物や雑貨の手頃なお土産がそろっています。特産のカカオを使ったボディマッサージ(ホテル ウェスティン リマ内)や1000年以上前からの織物を展示する日本人創設の「天野プレコロンビアン織物博物館」など、リマもここだけの体験がいっぱい。
一生に一度と言わずもう一度行きたくなるペルーです。


