私は、服にしろ、メイク道具にしろ、キッチン用品にしろ、何か買ってきたものをそのまま使うということがあまりなくて、すぐに自分好みにカスタマイズしてしまいます。
とにかく自分が使いやすいように!自分が見て嬉しいようにしないではいられない!マーキング体質の人間です。美しい言い方をすれば、自分の所有物は世界にひとつだけのものにアレンジしておきたいのです。
こんな人間は他人と物を共有する事を嫌がるので、本当にお勤めに向いてないというか…漫画家になれて良かったですーーーー!
この前も駅前のカルディコーヒーファームで、お菓子や食料品なんかがオリジナルトートバッグに入ったお楽しみ袋を売っていて、そのミニトートがとってもかわいかったものだから、つい買っちゃいました。
トートバッグなんて死ぬほど持ってるけど、お店のお姉さんが「中央線沿線では、残りはこれ一個です!!」なんて言うもんだから、限定品に弱い私としては…買うよね!?コレは買うしかないでしょう。もしかしたらお姉さんは、私が帰った後でまた1個取り出して「中央線沿線では~」とか言ってるかも知れないけど、そこまで疑って生きるのはねぇ(笑)
トートバッグは内臓された袋にひもが通されていて、そのひもを絞ると巾着風になってふたができる、というデザイン。中には可愛いポーチまで入っているのに、外にポケットがなかったんですね。そうすると、メガネとか、スマホとか、定期入れとかをちょっと出したいときに、いちいち巾着袋を開けて、中をごそごそと探さないといけない。
それってとっても不便だし、探している自分の姿が私は嫌いなのです。で、さっそく使いやすいようにリメイクしました。入っていたポーチを外側に縫いつけて、メガネやスマホ、定期入れが入るように作り変えたの。おかげでとっても便利になりました。
(↑カスタマイズされたトートバッグ。メガネが入っているポーチは、本来バッグに内臓されていたもの。それを外側に縫い付けて、小物の出し入れをしやすく)
というわけで、カスタマイズするには、自分の癖とか、生活様式とかをまずはちゃんと把握して、自分が不便だなと思うところや、ちょっとイラっとするところを改良するというのがとても大事。それからやっぱり自分の好みを入れることです。自分で使う物は愛せる物でないと雑に扱っちゃうでしょ?
手先がそんなに器用じゃないから難しいことはできな~い、っていう人は、自分の好きなシールを貼ったり、ワッペンを貼ったりするだけでもいいと思うのよ。自分好みに手をかけてリメイクしたものって、すごく愛着がわいて長く大事に使おうっていう気になります。
カスタマイズの沼にぜひ足を踏み入れてみてください。
りぼん1980年7月号付録イラスト
取材・文/佐藤裕美