吉川千明の「いい女10か条」—「言葉にお水をあげましょう」
- 誰にでもありがとうと言えますか?
- ものを静かに置けますか
- 言葉にお水をあげましょう
- 立ち姿、歩き姿、食べ姿
- 大事にされる「ご機嫌さん」
- 口紅を塗りましょうー悲壮感を出してはだめ
- 肌もからだの一部。愛おしんでお手入れを
- いつもよいものに触れること
- よい睡眠と運動習慣
- 自分を大切に
見た目も大事だが、言葉も大事
口から出る言葉が大事。
言葉は「ことのは」、その人の魂だから。
その人と話したら、『今日はいい日だった』、
そんな風に思われたいと思います。
吉川千明の「いい女」の3か条目は、「言葉にお水をあげましょう」です。
写真は、いつも過ごしている別府鉄輪温泉「柳屋」の台所で。
お風呂場いっぱいに広がる特別に良い香り
「渋の湯」は、別府鉄輪温泉の町の人が組合を作って運営している浴場ですが、
100円払えば外来者も入れる町の浴場です。
別府通いをし始めた私ですが、「渋の湯」は初めて。
午前11時過ぎの誰もいない女湯。
小さいけれど、タイルを使った風格のあるお風呂です。
鉄輪温泉には、石鹸やシャンプーを使ってはいけない浴場もあるのですが、
どうやら、渋の湯は使っても良さそうです。
写真は、その日の私のお風呂の道具。
もちろん仕事もプライベートも全部オーガニック。
持ちものも!みんなオーガニックコスメです。
まだまだ暑さの続く毎日、すっきりしたいですから、
アルジタルのシャンプーを選んで持って来ました。
少し多めにとってよく泡をたてて、頭を洗います。
誰もいないお風呂ですが、湯船に泡を入れないように、
洗い場を泡だらけにしては、いけませんから、ゆすぐ時は慎重に。
まだまだ新参者ですから、誰もいないというのにピリリと気は使います。
それにしてもいい香り、ふわーと爽やかなハーブの香りが広がります。
アルジタルのフェローロ博士が「気が晴れること」に特化して作ったというだけのことはあります。
シャンプーはアルジタル、コンディショナーはツイギーの松浦さんが作ったユメドリーミングのコンディショナー。
このコンディショナーの香りも最高です。
「渋の湯」で素敵な女性に出逢いました
「こんにちは〜」
すすぎ終わったところに、ゆっくりと町のおばちゃんが入ってきました。
少し足がお悪いような、70歳代後半くらいのご婦人です。
「こんにちは」、私もはっきりとした声で応えます。
「うわ〜。いい香りですね。何ですか?」
オーガニックがどうのというのも嫌らしい。
どう応えようかと考えて、「全部自然のものでできたシャンプーです」と応えました。
「私たちは、ただ売っているものを使っていますが、そういうのを使うと、髪も抜けないのでしょうね」と。
「いいですよ。でも、ふさふさと豊かなお髪じゃないですか」私が応えると、
「前はもっとあってね。削いで減らしていたくらいなのですよ。年取ると髪も減るわね」
写真は、噂!のアルジタルのシャンプー。
種類があるけど、気の晴れる香りは、このピュリファイングシャンプー。
最後は、ユーモア、笑いで!!終了
「そうですか」
「パーマなんかかけていた時は、クルッと丸まっていて、落ちていても自分の髪とわかったけれど。今はお父さんの髪か自分の髪か、まったくわからない」
「男も女もだんだんと近づいてくるか!」
「髪も秋になるとどっさり抜けるわね」
「髪も木の葉も同じとは。秋に葉を落とす。秋に毛を落とす・・・」
初めてあった人なのに、なんだか、二人してゲラゲラゲラと笑いました。
「どこから来たの?」
「東京です」
「まあ遠いとこから」
「別府好きなので、よく来ます」
写真は、湯の町別府の空。
次ページに続きます。
だからどうってことはない、そんなところに、いい女度はでる
はじめて会ったこのご婦人。
膝が悪くて、立ったまま体を洗うから、人のこない時間に来るとか。
「立ったままお行儀悪くて。勘弁してね」とおっしゃって。
膝が悪いけれど、こうして歩いてくるようにしたら、歩けるようになったとか。
それはお医者さんからのアドバイスだったとか。
「それは良かったですね」と私も応えて。
短い間に、こんなにポンポンと会話をして。
それでだからどうってことはない。
しかし、人らしいじゃありませんか。
老いの辛さもユーモアに変えて!
今日は、素敵な人に会いました。
写真は、柳屋の談話室。
ご飯はここへ運んでいただきます。
医学も科学も使います。
でも大事なのはその人の中から滲み出るもの
お風呂に来ると人の裸を見ることになります。
お年寄りは、腰が曲がっていたり、おっぱいがピョーンと伸びていたり、
お腹周りも肌も全く変わってきます。
サルコペニアだったり、ロコモだったり、メタボだったり、
アディポサイトカインだったり、老化に関連する言葉はたくさんあります。
老化を少しでも食い止めて、健康の質をあげるために
医学や科学の進歩を取り入れたいと思います。
しかし、今、どんなに腰が曲がっていようと、
お腹にお肉がついていようと、年をとるっていいなと思います。
人を傷つけない、こんな会話ができるようになるなんて。
「いい女10か条」の中から、今回は「言葉にお水をあげましょう」。
植物に水をあげるように、人をいきいきさせる言葉を使える人になりたいと思います。
高山植物に、暑さの中にも秋を感じます。