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閉経と女性ホルモンが教えてくれたこと 「男と女、この時期をどうやって乗り越えるか・・・」(前編)

吉川千明

吉川千明

1959年生まれ

美容家、オーガニックスペシャリスト

自然や植物の力に着目し、オーガニックコスメをはじめ、スパ、漢方、食にいたるまで、ナチュラルで美しいライフスタイルを提案

オーガニックビューティの第一人者として知られる

 

OurAgeインタビュー「美容の世界をあらゆる角度から学び、最高の知識で女性を救いたい」はこちら

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閉経と女性ホルモンが教えてくれたこと

「男と女、この時期をどうやって乗り越えるか・・・」(前編)

今年はわたしも還暦。

 

最近は揺れさえもしなくなりましたが、揺れながら過ごした更年期、

あの頃は大変だったなあとよく思い出します。

最近は女性ホルモンのことを語る事がわたしの大事な仕事になりましたが、

語っている中で、「あの時のあのことはこういうことだったのか・・・」

と自分自身が新しい発見をしています。

今日は、カップルの話しとこの時期の過ごし方を書きます。

写真は、表参道のブラウンライスカフェで撮影をしているところ。

気持ちのいい朝です。環境って大事ですね。

 

 

男性ホルモンも落ちていきます。しかし緩やかに。

 

これはセミナーでもよく使うグラフ。私がデフォルメして描いてみました。

ピンクの線は、女性の女性ホルモンを表す線。

ブルーは男性の男性ホルモンを表す線です。

「いろんな意味」を含んでいる表だと思います。

ここから書きにくい話もでてきますが、できるだけ!品よく書いていきたいです。

抵抗がある方もいらっしゃいますから。

しかし、避けては通れないとても重要な問題であると思います。

 

 

女性に起こること―平均45〜55歳更年期の女性に起こること。

 

40代に入り、卵巣機能が急激に低下します。

連動して、脳からの「司令ホルモン」の暴走が始まります。

いわゆる更年期に突入します。卵巣は女性ホルモンをうまく出せません。

肌や粘膜は乾き、疲れやすくなり、汗が出たり、心臓がどきどきしたり、

気分がボーとしたり、やる気がなくなったり、

怒りのコントロールができなくなって急に怒り出したり、うつっぽくなったり、

個人差はありますが、自分史上初のコントロール不可能なココロ、カラダ、ハダ、ネンマクになります。

写真は、美容師さん向けに女性ホルモンのセミナーをしているところです。

参加者は男性も大勢います。「女性って大変だったのですね」。

そう言ってくださるとやっているかいがあります。

 

 

男性はどうなの? 男性のホルモンはどうなるか?

 

先ほどの表のブルーの線が示すように、

男性を男性らしく、若々しく保ってくれている

男性ホルモンも緩やかな下降線をたどります。

しかし、あくまでもゆっくりと。

女性でいうところの「更年期」のように、ガクンと急降下するラインは描きません。

70歳でもお子さんを作る方がいらっしゃるということは、そういうことです。

 

 

そもそも男性ホルモンの性質は?「狩猟モード」です。

 

男性ホルモンは、精巣で作られるホルモンですが、

筋肉を隆々と保ち、メンタルを戦いモードに保つホルモンと思ってください。

人間も動物の仲間です。

子孫を絶やさぬため、外に「狩り」に出かけるように、

ライバルと戦うように男性にセットされた

体と心の仕組みと思ったらよいのでしょう。

 

 

カップルや夫婦に起こること-具合の悪い妻に、脂ののりきった夫

 

20代、30代、ラブラブで好きで一緒になったはずのカップルに

今までと違ったことが起こりはじめます。

更年期真っ只中、疲れている妻やパートナーに、

つらく当たったり、思いやりのない言葉を放ったり。

変化が起こるのは女性陣だけでなく、男性陣にも。

信頼していた彼に『まさか?』の自分以外の人の存在を知った、

などという話しもたくさん聞いています。

私たちにとっては、未体験の体調不良のこの時期に、

男性陣は体力も気力もほぼほぼ落ちることもなく、

仕事ではボス、リーダーになり、経済的にも余裕がでて、

脂の乗り切った時期に入ってきています。

はじめての更年期体験中の私たちに対して、

彼らは意外なるモテ期を迎えているではありませんか。

 

 

きっかけは女性のあまりのイライラや「No」にもあるようです。

 

体は動かない、疲れる。眠れない、イライラする、気分が落ち込む。

何もかも放り出し、「うぇーん」と泣きたくなるようなこの時期。

肌も荒れやすく、粘膜もカピカピ。いつもの下着にだってかぶれます。

膣も乾燥し萎縮します。歩くのだって大変です。

しかし、衰えることを知らない、脂の乗り切っている彼や夫にとっては、どうでしょうか?

いつも疲れて「不機嫌」で「カピカピ」な私たち。

「わかってよ!」と大声を出したいほどですが、私たち、いつの間にか、

彼らにとって、「うっとうしい存在」になっていませんか。

 

 

人を変えることは難しい。

 

写真は、フランスの化粧品ブランド、ピュールの榊さん。

ソフトで話しやすく化粧品のはなしで盛り上がっています。

もちろん、女性に理解のある男性もたくさんいます。

理解しようと努力する男性も大勢います。

しかし、月経という時計を刻む私たちの体と心のリズムは

男性にとっては摩訶不思議なもの。

月経を小波としたら、更年期は落差の大きな大波。

さらに意味不明なのは判ります。

女性自身が自分の体を知らないくらいですものね。

理解されないことに地団駄を踏んでいたら、イライラはさらに募ります!

人は思うようになりませんから。人を変えようとすることは難しい・・。

ならば自分たちを変える!その方が早いと私は感じます。

 

 

次回、後編では、私なりのいくつかの解決法をご提案したいと思います。

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