自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
心と体にきく 毎日のツボ
第2章 生活習慣病にならないために
第2章では、具体的な症状別に効くツボについてご紹介していきます。
女性にとって毎月の悩みにもなっている人も少ないないはず。
今回は、痛みだけでなく、さまざまな体調の不調を改善の手助けをしてくれる「生理痛をやわらげる」ツボをご紹介します。
女性として長い間つきあっていかなければならないのが、毎月の生理です。生理期間中やその前は、お腹がはったり、貧血ぎみになったり、家事や仕事に支障をきたすほど生理痛がひどかったりと、体調をくずす女性も多いようです。いずれにしても
多くは血の滞りが原因で血液循環に影響をおよぼすことからおきる症状です。その辛さを解消するのにきくのが「血海(ケッカイ)」というツボです。血の海なんてこわい感じの名前ですが、「血海」の「血」は東洋医学でいう生命エネルギーの気血の血のことで、とても重要な役割をしていて、婦人病にきくツボとしても有名です。血液の循環を良くして痛みをやわらげ、不調を好転させてくれます。
「血海」は両脚にあり、膝の内側から太ももに向かって、指3本分のところ、押すと痛いと感じる部分です。左右同時に、脚と同じ側の手で膝を包むようにして、親指でゆっくり3秒ずつ押すことを10回くらい続けましょう。
血液の循環が良くなり、痛みや不調が好転します!
「血海(ケッカイ)」
「血海」は、膝のいわゆるお皿の内側上角から指3本分上のところで押すとかなり痛いと感じるツボです。婦人病は血の道ともいわれますが、血海は血の道にきくツボのひとつです。
右手を右脚に、左手を左脚に、膝を包み込むようにのせ、それぞれの親指の腹をツボに置いて、ゆっくり3秒ずつ押します。これを10回ほど続けます。生理痛で人知れず悩んでいる方の痛みをやわらげる手助けになります。
次回は、慢性化する前に改善したい「便秘」にきくツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子