外は花散らしの雨が降る、肌寒い4月の初旬。
洋菓子界の第一人者として長年ご活躍の加藤千恵先生と、大人気パンのお教室Baking Studio Grano Di Ciaco を主宰されている佐川久子先生、紅茶THE O DOR JAPONの加藤裕氏との夢のようなコラボレーションによるアフタヌンティーイベントに参加させていただきました。
今回の会場は久子先生のサロン。
用意された三つのテーブルに、建築家・インテリアデザイナーでもある久子先生の白とグリーンを基調とされた美しいテーブルセッティング。
それぞれの場所の背景となる家具や絵などの調度品に合わせて食器やカトラリーの組み合わせを変えているにもかかわらず、お部屋全体としては統一感が生まれているのはさすがだな~と思いました。
アフタヌンティーの代表的なティーフードのひとつといえば、キュウリのサンドイッチ。キュウリだけをはさんだサンドイッチを美味しい!と思ったのは初めてのこと。苦手だったキュウリ特有の香りや癖が、なんとまろやかで清々しいお味になっているのでしょうか。
どうやら白バルサミコビネガーの使い方がポイントだったようです。他にもフワフワのハムのムースをはさんだものや自家製伊予柑のコンフィチュールとマスカルポーネのサンドイッチ。天然酵母のスコーンと、ミシュラン星付きのシェフが大絶賛されたというブリオッシュのパンベルジュを久子先生が担当されました。
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季節にぴったりな桜の香りの緑茶に炭酸を加えたものや、アールグレイティー、ベリーの入ったハーブティーのアレンジティーを、陶器の紅茶のカップではなくすべてワイングラスの名門ブランド“リーデル”のグラスを使っていただきました。
ワインの時のようにグラスを回して香りを引き立たせ、グラスにお鼻をちょっと入れて芳醇な香りを楽しみ、美しい色を愛ながら最後にお口の中に広がる世界を楽しむという、なんとも優雅なお茶のいただき方!
普段はコーヒー党の私ですが、紅茶の奥深さや、グラスによって香りや味が左右されることを知ることができたのは最大の収穫でもありました。
30年ほど前からあこがれていた加藤千恵先生。
OurAge世代には特にファンもたくさんいらっしゃることと思います。
当時なかなか手に入らないような、可愛い型で焼かれたスイーツたち。可愛いフルーツでデコレーションされたケーキは、近所のお菓子屋さんには売っていないようなものばかり。
千恵先生のご本のページを開くたびワクワクして夢の世界に連れて行っていただいておりました。あの頃の感動そのまま、今回の千恵先生のスイーツも上品で可愛く美しい!
そして、その場で先生がお皿にセットしてテーブルまで運んできてくださるなんて、本当に夢のようでした。
テーブルに運ばれる度に歓声があがり、あまりの可愛さに皆さんスマートフォンで記念撮影です!
お口に入れば、はかなく消えてしまいますが、この可愛さはずっと残しておきたいと思うものですよね。お写真を見返すと、この時の感動や美味しさが再びよみがえるのも嬉しいです。
今回の千恵先生のお菓子は、アーモンドクリームとピスタチオペーストのシュークリーム、フルーツがふんだんに入った真っ白なロールケーキ、イチゴたっぷりのクレームブリュレ風の三種類。先生のお人柄が現れるようなふんわりと優しく、エレガントなスイーツたち。
どれも見た目よりも軽やかな甘さは、大人が楽しめる繊細で奥深く上品なお味でした。
なかなか先生のお菓子をいただくチャンスはないので、本当に貴重な体験をすることができました。
各分野の専門家によるアフタヌンティーイベントは、それぞれを引き立てあうだけでなく、1+1+1=3以上の感動を生み出した素晴らしい会だったと思います。
楽しく素敵な時間はあっという間に過ぎてしまいました。
外は雨の肌寒い一日でしたが、参加された皆さまの心は、春いっぱいに満たされて帰路につかれたことでしょう。
千恵先生のお菓子をいただきたい!とご興味を持たれた皆さま。
5月19日から24日まで期間限定で自由が丘のフレッシュクリームにて、先生のアフタヌンティーをいただけるようです。予約制ですので先生のHPをご確認くださいね。
加藤千恵先生のHP http://chiekato.com/index.php
佐川久子先生のブログ http://chojiiro.exblog.jp/