2015年、京都の北東、標高650mの比叡山の山頂近くにリブランデイングオープンした「星野リゾート ロテルド比叡」。京都駅から、送迎バスで町中を抜け、約40分。そこには、観光主体の京都の旅とは、ひと味ちがう ゆったりとした時間と、心躍る楽しみが待っていました。
京都府と滋賀県の県境に位置するホテルは、周囲を山がめぐり、暑さがこもる盆地の京都の町から行くと、真夏でも涼やかな風が吹く、避暑地。広々した敷地には、全29室のホテル棟と、そこに宿泊するゲストしか利用できないライブラリーやレストランなどのパブリックスペースがあり、思い思いの休日が過ごせる、京都の町にとても近いリゾートなのです。
そんなホテルに、今年春に完成した「山床カフェ」は、山にせり出し、まるで空中に浮かんでいるような感覚が楽しめる広々したウッドテラス。眼下には、湖面をキラキラ輝かせる琵琶湖、そして遥かに対岸の鈴鹿山脈の姿が広がります。のびやかで開放的なその景色は、まさに感動もの。
爽やかな風が吹き抜ける湖を望む特等席のカウンター席に座りながら、食前酒やホテル自慢のスイーツなどを味わうひととき…刻々と色を変える琵琶湖…時の過ぎゆくのを忘れてしまいそう。
さて、お楽しみの夕食は、琵琶湖周辺の新鮮な野菜や近江伝統の発酵食の技を巧みに取り入れたフレンチ。ここでしか味わえない品々が、食膳に並びます。
滋賀県は、日本屈指の米や野菜、果物などの生産地。そして琵琶湖は、湖魚などを育む豊かな湖として知らています。また今、健康食として注目される発酵食品。その多くは、近江から生まれたものなのです。大津の町灯りを眺めながら、味わう滋味豊かな料理は、ここに宿泊するゲストだけが味わえる至福の時をもたらします。
「星野リゾート ロテルド比叡」でのお楽しみは、次ページにも。
ところで、ホテルや宿のある地域の文化をゲストに体験してもらう…それが「星野リゾート」の特色の一つと言えます。ここ「ロテルド比叡」にも、近江が育んだ文化体験など、ゲストが自由に参加できるプログラムが用意されているのです。日本における茶業発祥の地と言われる比叡山にちなみ、発酵度合の異なるお茶の飲み比べを体験する「近江発酵茶サロン」。また、ワイン好きには見逃せない「ワインテイスティング講座」。さらに一般拝観時間前に「延暦寺 根本中堂」で参拝できる「朝のおつとめ体験」など、ここに宿泊しなければできない心躍る体験もいろいろ。
さらに有料(各1000円)で、山王総本社「日吉大社」で、御祈祷を受けられたり、国指定名勝庭園の「元里坊 旧竹林院」で、オリジナルスイーツと発酵茶のおもてなしが頂けたりと、チェックアウトの後に滋賀県側に足をのばせば、いっそう旅が充実する体験も揃っています。
京都の旅に、近江の旅をプラスしたような、ちょっと欲張りな旅ができるのが、「星野リゾート ロテルド比叡」の魅力なのです。
星野リゾート ロテルド比叡
京都市左京区比叡山一本杉
☎0570‐073‐022(星野リゾート予約センター)
小原誉子ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」