上水道のない町、北海道東川町。
この町の方々は、なんと天然水で暮らしているのです。
北海道の最高峰、大雪山の雪解け水が、長い年月をかけて地中深くにしみ込み、東川町へと流れる事でその恩恵を受けられる。しかもこの水、ミネラルが豊富に含まれる最上級の水。
蛇口をひねれば天然水が出てくる、つまり生活用水がミネラルウォーターなのです。
その水で作られるお米や野菜はもちろん美味しい。
ファミレスやファーストフード店はないけれど、地元食材を活かしたカフェが多いのです。まさにカフェの町。
ここ数年、GWは東川町の旭岳温泉へ行くのが定番。
道の駅で、いい香りのコーヒー豆を発見。これから向かうホテルへの通り道にあるカフェのもの。せっかくなので豆を買いに立寄ってみます。
こちらが「Wednesday CAFE&BAKE」
昨年8月にオープンした古い倉庫を改装したカフェです。よく見るとうっすら農協の文字が見えます。
閉店まであと一時間くらいあるのにシャッターが半分閉まってる。おそるおそる覗くと、フード完売、豆とグラノーラの販売はやっているとの貼り紙が。
というわけで、貸切状態で中に入れていただきました。
中は外のイメージとは違うオシャレな空間。
豆の好みを相談すると、とても詳しく説明していただき、パカマラという生産数が少なく希少価値が高いという豆を購入。
さて、ホテルに向かいます。
もちろん、ホテルも蛇口から天然水ですので洗面所にはこんな案内が。
水道水を入れると水素水になるスプレー容器を持参。ミネラルウォーターの水素水になるので顔や髪にスプレーしまくります。
ちなみに、ルームキーにはベルが着いてます。持ち歩くたびチリンチリンうるさいなぁと思っていたのですが、これ熊除けのベル。旭岳にトレッキングに行く方もいるので、結構本気のベルです。
温泉につかり、美味しいものも食べ翌日、さぁ旭山動物園に行こうと窓を開けると…雪です。吹雪いてます。5月ですよ。山をバックに撮影のはずが…。見えません。
この寒さ、動物園はキツいので断念。
お隣の美瑛でパンを買って帰ろうと出発したのですが
、ふと昨日のカフェ、コーヒーは買ったけど、ここの美味しい水で淹れるのと、家で飲むのとは違うはず。せっかくきたのに飲まずに帰っていいのかと車の中で思い立ち、行き先変更Uターン。
どうしても飲みたい。しかも調べた所、店主の齋藤さんはバリスタではないですか!
というわけで、今度はコーヒーを飲みに再び来店。
開店直後まもなくほぼ満席になりました。前日に写真撮っておいてよかった。
みなさんランチ目当てで、地元産のお米を美味しい水で炊いたヘルシーランチが人気。
ちょっと前にホテルでお腹いっぱい食べたので、くやしいけれど、コーヒーだけしか入りません。
こちらのコーヒー豆、大雪山の雪解け水で丁寧に洗った生豆を焙煎しているので仕上がりが違うそう。美味しい水でハンドドリップで淹れてくれます。
ウェンズデーブレンド。
コクがあって、だけど丸みもあって美味しい!丁寧に淹れていただいたのがわかります。
丁寧に焙煎された豆と美味しい水で美味しくないわけないです。
そしてこちらのお店、すごく居心地がいいのです。
おしゃれカフェにありがちな(?)クールな対応ではなく、温かくおもてなししてくれます。忙しいのにスタッフの方が笑顔で接してくれるのも居心地のよさなのかも。もし、近くに住んでいたら本を持ち込んで、まったり過ごしたい。そんな空間です。
会計の時、「昨日のコーヒーいかがでしたか?」とお声かけいただき、旅行中なのでまだ飲んでいないとお話しすると、美味しい入れ方のコツなども教えて下さいました。
早速、帰ってから飲んでみたのですが、おっしゃっていた通り、チョコレートのような後味とプラムのような甘酸っぱさが余韻を残す味わい…この意味がわかりました。札幌の水でも十分美味しかったです。
美味しい水と豆で丁寧に淹れた極上の一杯。
東川町のスローな時間が流れるとても贅沢な時を過ごさせていただきました。
Wednesday CAFE&BAKE