地下鉄烏丸線「北大路駅」から徒歩6分ほど、賀茂川沿いの住宅地に見つけた「Salon de deux H(サロン ド ドゥ アッシュ)。何度も近くを訪れながら、ついカフェと思い込んでいて入らずにいたお店でした。それはその洒落た外観に理由が…。この建物の設計および内装は、デザイナーの林ひろ子さんが手掛けたもの。かつてカフェとして営業していたところです。
そして、その建物は、2013年から器と木工などのセレクトショップとなり、現在のオーナーの小泉典子さんが運営なさっているのです。
オシャレなカフェの面影を今も留める店内には、小泉さんが中心になって選んだ品々が並んでいます。それらは、日本全国および海外でも活躍する作家さんたちの作品で、いずれも食卓を洗練された雰囲気にするものばかり。「作家さんとの出会いから、いろいろな作品に出会え、そのご縁に感謝しています」という小泉さん。
「京都にいらっしゃるたびに、寄ってくださる方も多いんですよ~」。オープン以来、訪れた人の口コミなどで、次々に顧客の幅が広がっているそう。親しみやすい笑顔での対応に思わず会話が弾みます。店名どおり、まさにここは楽しい時を過ごすサロン。さまざまな個性的な作品を手に取りながら、作家さんとの出会いなど器好きには興味深いお話も伺えます。
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白磁、焼き締め、粉引などの器と共に、漆器や木工、ガラス、金属のカトラリー、ラグ・マットと、作品のバラエティーも豊かで、それをひとつひとつ見るだけでも、心弾むものが…。
作品は棚に陳列するスタイルだけでなく、店内に置かれたテーブルなどに飾られ、素敵なテーブルコーディネーションのスタイルで展示されているのも魅力です。「こう組み合わせると素敵ですね~」と、実際の場面を想像します。使い込むほどに味わいを深める器たち。生み出す作家の思いがこもった温もりあふれるものなのです。
また、店の奥には、ソファがあるサロンルームが続きます。「ぜひ奥でおくつろぎください」との言葉に甘え、お茶をいただきながら、また時を過ごします。器のお話に留まらず、京都の暮らしや風物などのお話も伺い、気づけばすでに1時間以上が…。まるで京都の知人の家を訪れたような心地よさ。だから一度訪れると、京都に来るたびに寄りたくなる方が多いんだと納得してしまいます。
気に入った器をひとつ求めて、賀茂川の対岸にある「京都府立植物園」へのお散歩に…。賀茂川の爽やかな風に包まれ足取りも軽く…橋から眺める山々の姿に自然豊かな京都を感じ、バッグの中にある京都の素敵な時間を思い出させる品が、旅の楽しさをいっそう誘います。ぜひ、京都に来たら、足をのばしてはいかがでしょう。知る人ぞ知る素敵なショップへ。
Salon de deux H(サロン ド ドゥ アッシュ)
京都市北区小山上内河原町51
☎075‐203‐7037
営業時間 11:00~17:00 月曜休み
http://www.facebook.com/salondedeuxh
http://www.instagram.com/salondedeuxh
小原誉子ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」