「世界中の人、みんな同じ。身体の中に流れている血は赤く、流す涙はしょっぱい」
受賞スピーチの最後に、力強く語られたフランソワーズ・モレシャンさんの言葉が印象的だったのは、2月6日にフランス大使公邸で開催されたルネサンス・フランセーズ日本代表部第1回栄誉授与式でのこと。
この栄えある授与式にブロガーとして参加し、お話を伺うことができました。
ルネサンス・フランセーズとは1915年に当時のフランス大統領の提案により発足され、フランスの普遍的な価値観を世界で共有することにより、文化の交流を通して平和を築くことを目的として活動されています。
今回、日本におけるフランス文化やフランス語の普及に力を注がれてこられた4名の方に栄誉賞が授与されることになりました。
フランス語振興賞にはミスターNHKと呼ばれた磯村尚徳氏、フランス文化普及賞に女優の岸恵子さん、タレントのフランソワーズ・モレシャンさん、フランス連帯・社会貢献賞に参議院議員の山東昭子さんが受賞。
どなたも、Ourage世代にはおなじみの大物ばかりです。
受賞の方々は「フランスと日本をつなぐ架け橋となった方は?」と考えたときに初めに思い浮かぶ方々だと思います。
次に続きます
高校時代の私はとてもファッションに興味があり、片言の日本語を語るお茶目なフランス人としてフランスのファッションを紹介してくださったモレシャンさんには、とても影響を受けた一人あります。実はスタイリストの学校を開校されると聞いて、学校説明会にまで訪れたほどなのです。
またその頃フランス語を学んでいた私にとって、流暢なフランス語を話される岸恵子さんは憧れの方。パリと東京を往復されながら女優やキャスターをされていた姿は、凜とした女性として美しくとても輝いておられました。
私も歳をとるはず、そんなお二人も、今では80歳を超えられていたとは驚きです。お近くでお姿を拝見しても、実年齢とはとても思えず、お肌も身のこなしも若々しく美しく、生き生きと輝いていらっしゃるのが印象的でした。
今ではフランスはとても身近な国となり、フランス文化も私達の日常生活の中に自然と溶け込んでおります。そのことにより、私達の生活はより豊かになり、感性も磨かれてきた事に違いありません。それは長い年月をかけ、多大な努力をされてきた方々のお力があったことを私達は忘れてはいけないのだと、この授与式という場に伺わせていただくことで再確認させていただきました。
互いの国の文化を理解し受け入れることは、平和への一歩であること。
最初のモレシャンさんのスピーチのとおり、肌や瞳や髪の色、言葉などは違っていても身体の中に流れているものは同じなのです。同じ人間同士が理解しあい許しあい、平和な日々が訪れますようにと願わずにはいられません。