HAPPY PLUS
https://ourage.jp/odekake_joshigumi/169260/

モロッコで異国情緒を満喫する旅 その2 ローマの遺跡から迷路の街フェズへ

吉田さらさ

吉田さらさ

寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

記事一覧を見る

寺社部長の吉田さらさです。

今回は、モロッコの旅の第2回。

モロッコに来て3日目。本日は、ローマ時代の遺跡、ヴォルビリスに向かいます。

少し規模は小さめですが、イタリアのポンペイ遺跡にそっくり。こちらも「ヴォルビリスの考古遺跡」として世界遺産に指定されています。

ローマ帝国の西端地域の中心地として栄え、全盛期には3万人近くの人が住んでいました。広場の周りにバシリカ礼拝堂、浴場、市場、神殿などが設けられていました。

ローマ帝国の衰退やイスラム教の進出によって廃墟と化し、1755年のリスボン大地震によって大きな被害を受けましたが、フランスの考古学者によって発掘が進められ、世界遺産に指定された現在も続いています。

こちらはカラカラ帝の凱旋門。ここから続く大通りの両側には富裕層の家が立ち並んでいました。周辺は肥沃な土地で、オリーブオイルや小麦などの農作物もよくとれたため、財を蓄える人が多かったそうです。

邸宅の床には、美しいモザイクが施されていました。

柱の上に、なんとコウノトリの巣があります。日本ではコウノトリは希少種となりましたが、モロッコではそう珍しくなく、あちこちで、このような巣を見かけました。

フェズに向かう途中、メクネスという街に立寄りました。

こちらも「古都メクネス」として世界遺産に指定されています。

これはマンスール門と言って、城壁に囲まれた王都に入るための門です。

壁に施された細かな細工が見事です。

これは観光用の馬車ですが、モロッコでは、馬車やロバも一般的な乗り物としてよく使われており、自動車用の道路でも普通に見かけます。

この日のランチは、ここ、メクネスにて。

これはモロカンサラダ。茹でた野菜や豆を盛り合わせ、スパイスの利いたオリーブオイルベースのドレッシングをかけていただきます。

このような平たいパンも定番。香ばしくて美味しいです。これにたいていは何かのタジン料理がついているというパターン。

そしてこれも、モロッコの定番、ミントティです。

お砂糖をどっさり入れて甘くするのが一般的ですが、砂糖なしという注文もできます。

ミントの葉の入れ方は店によってまちまち。このように生ミントをどっさり入れる場合もあれば、乾燥ミントを少し入れただけのところも。

 

 

次ページに続きます。

そして、いよいよ、モロッコ東部最大の観光地、フェズにやってまいりました。

ホテルは、フェズの旧市街(メディナ)を見渡す丘の上。すごい眺めです。フェズは世界一巨大な迷路とも呼ばれます。迷い込んだら、なかなか出てこられない。

 

4日目は、まず、フェズの郊外にある陶器の工房&ショップに行きました。

食器やタイルなど、鮮やかな色彩の製品がどっさり。

この種の陶器は、美しいが、往々にして重く、割れやすいものですが、こちらの製品は思いのほか軽く堅牢です。それは土と製法が違うからだと力説するお店の方。

制作過程も見学できて、なかなか楽しいです。

テーブルセットや水まわりのしつらえなど、大物も扱っています。なんて魅力的なんでしょう。

さて、いよいよ本格的にフェズの迷路を歩きます。

迷子になりやすいので、多くの観光客が、グループごとに案内人と歩いています。わたしたちも、ガイドさんとそのアシスタントと一緒に歩きました。

さまざまな食べ物、品物を売る店が迷路の中にひしめいています。こちらは、いろいろな味をつけたオリーブの実。

なかなか衝撃的なお店もあります。

右はもしかして、ラクダ肉のソーセージを売っているのでしょうか。

キッチュなマネキン人形があちこちから顔をのぞかせていて、これまたちょっとぎょっとします。

金属の加工品も多く作られています。なんて美しいランプでしょう。

 

 

旧市街の中にあるモロッコ人のお宅に立寄りました。

リビングルームとキッチンです。

女性はこちらの奥様です。

ミントティは、このような金属のポットを使い、上から湯を注ぐのが正式なお作法です。入れてくださったのはこちらのご主人です。

 

ここは革をなめしてさまざまな色に染め、製品を作る工房です。さすがにすごいにおいがするため、入る時にミントの枝を渡され、これを挟んだハンカチで鼻を覆いなさいと言われます。

バッグやジャケットなどいろいろな製品がありますが、一番人気は、なんと言っても、このバブーシュです。カラフルな革の室内履き。もう日本でもおなじみですよね。

買う時は、染めむらやほつれがないか、よく注意することと、必ず値切ること。いくつか買えば安くなる可能性が高いので、がんばって。

あともうひとつ、重大なご注意。バブーシュもにおいがきついです。その場では気づかなくても、家に持って帰ってショックということもよくあるみたい。少しでもにおいを消すには、天気のよい日に陰干しすること。あまり長時間外に置くと革が劣化する可能性もあるので、短時間にして何度もやっていると、そのうちに少しずつですがにおいが薄らいできます。わたしも一足買い、現在2か月め。確かに最初ほどは気にならなくなりました。誰かにさし上げる時も、その点はよくよく説明してくださいね。

 

食事はやっぱり、モロカンサラダと平らなパンとタジン。うーん、モロッコ料理は悪くないが、ワンパターン感は否めず。

本日のタジンはイワシの団子で美味しかったですけど。

 

モロッコ旅はまだまだ続きます。

次回は第三回、砂漠でラクダに乗るの巻。

 

 

吉田さらさ

公式サイト

http://home.c01.itscom.net/sarasa/

個人Facebook

https://www.facebook.com/yoshidasarasa

イベントのお知らせページ

https://www.facebook.com/yoshidasarasa2


おでかけ女史組の正しい楽しみ方
おでかけ女史組 キーメッセージ おでかけ女史組 キーメッセージ
<前の記事

<前の記事
第97回/モロッコで異国情緒満喫の旅 その1 白い街と青い街

次の記事>

次の記事>
第99回/モロッコで異国情緒を満喫する旅 その3 砂漠とハリウッド映画のロケ地へ

この連載の最新記事

日本の食事の歴史を知る興味深い視点の展覧会「うましうるはし日本の食事(たべごと)」

第219回/日本の食事の歴史を知る興味深い視点の展覧会「うましうるはし日本の食事(たべごと)」

美食家に人気の銀座「すがの」でこの上なく美味しい鴨を堪能する

第218回/美食家に人気の銀座「すがの」でこの上なく美味しい鴨を堪能する

生誕130年記念 北川民次展─メキシコから日本へ メキシコの大地と人々のエネルギーを 描いた日本人画家

第217回/生誕130年記念 北川民次展─メキシコから日本へ メキシコの大地と人々のエネルギーを 描いた日本人画家

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

OurAgeスペシャル