寺社部長の吉田さらさです。
今回は、モロッコの旅の第2回。
モロッコに来て3日目。本日は、ローマ時代の遺跡、ヴォルビリスに向かいます。
少し規模は小さめですが、イタリアのポンペイ遺跡にそっくり。こちらも「ヴォルビリスの考古遺跡」として世界遺産に指定されています。
ローマ帝国の西端地域の中心地として栄え、全盛期には3万人近くの人が住んでいました。広場の周りにバシリカ礼拝堂、浴場、市場、神殿などが設けられていました。
ローマ帝国の衰退やイスラム教の進出によって廃墟と化し、1755年のリスボン大地震によって大きな被害を受けましたが、フランスの考古学者によって発掘が進められ、世界遺産に指定された現在も続いています。
こちらはカラカラ帝の凱旋門。ここから続く大通りの両側には富裕層の家が立ち並んでいました。周辺は肥沃な土地で、オリーブオイルや小麦などの農作物もよくとれたため、財を蓄える人が多かったそうです。
邸宅の床には、美しいモザイクが施されていました。
柱の上に、なんとコウノトリの巣があります。日本ではコウノトリは希少種となりましたが、モロッコではそう珍しくなく、あちこちで、このような巣を見かけました。
フェズに向かう途中、メクネスという街に立寄りました。
こちらも「古都メクネス」として世界遺産に指定されています。
これはマンスール門と言って、城壁に囲まれた王都に入るための門です。
壁に施された細かな細工が見事です。
これは観光用の馬車ですが、モロッコでは、馬車やロバも一般的な乗り物としてよく使われており、自動車用の道路でも普通に見かけます。
この日のランチは、ここ、メクネスにて。
これはモロカンサラダ。茹でた野菜や豆を盛り合わせ、スパイスの利いたオリーブオイルベースのドレッシングをかけていただきます。
このような平たいパンも定番。香ばしくて美味しいです。これにたいていは何かのタジン料理がついているというパターン。
そしてこれも、モロッコの定番、ミントティです。
お砂糖をどっさり入れて甘くするのが一般的ですが、砂糖なしという注文もできます。
ミントの葉の入れ方は店によってまちまち。このように生ミントをどっさり入れる場合もあれば、乾燥ミントを少し入れただけのところも。
次ページに続きます。
そして、いよいよ、モロッコ東部最大の観光地、フェズにやってまいりました。
ホテルは、フェズの旧市街(メディナ)を見渡す丘の上。すごい眺めです。フェズは世界一巨大な迷路とも呼ばれます。迷い込んだら、なかなか出てこられない。
4日目は、まず、フェズの郊外にある陶器の工房&ショップに行きました。
食器やタイルなど、鮮やかな色彩の製品がどっさり。
この種の陶器は、美しいが、往々にして重く、割れやすいものですが、こちらの製品は思いのほか軽く堅牢です。それは土と製法が違うからだと力説するお店の方。
制作過程も見学できて、なかなか楽しいです。
テーブルセットや水まわりのしつらえなど、大物も扱っています。なんて魅力的なんでしょう。
さて、いよいよ本格的にフェズの迷路を歩きます。
迷子になりやすいので、多くの観光客が、グループごとに案内人と歩いています。わたしたちも、ガイドさんとそのアシスタントと一緒に歩きました。
さまざまな食べ物、品物を売る店が迷路の中にひしめいています。こちらは、いろいろな味をつけたオリーブの実。
なかなか衝撃的なお店もあります。
右はもしかして、ラクダ肉のソーセージを売っているのでしょうか。
キッチュなマネキン人形があちこちから顔をのぞかせていて、これまたちょっとぎょっとします。
金属の加工品も多く作られています。なんて美しいランプでしょう。
旧市街の中にあるモロッコ人のお宅に立寄りました。
リビングルームとキッチンです。
女性はこちらの奥様です。
ミントティは、このような金属のポットを使い、上から湯を注ぐのが正式なお作法です。入れてくださったのはこちらのご主人です。
ここは革をなめしてさまざまな色に染め、製品を作る工房です。さすがにすごいにおいがするため、入る時にミントの枝を渡され、これを挟んだハンカチで鼻を覆いなさいと言われます。
バッグやジャケットなどいろいろな製品がありますが、一番人気は、なんと言っても、このバブーシュです。カラフルな革の室内履き。もう日本でもおなじみですよね。
買う時は、染めむらやほつれがないか、よく注意することと、必ず値切ること。いくつか買えば安くなる可能性が高いので、がんばって。
あともうひとつ、重大なご注意。バブーシュもにおいがきついです。その場では気づかなくても、家に持って帰ってショックということもよくあるみたい。少しでもにおいを消すには、天気のよい日に陰干しすること。あまり長時間外に置くと革が劣化する可能性もあるので、短時間にして何度もやっていると、そのうちに少しずつですがにおいが薄らいできます。わたしも一足買い、現在2か月め。確かに最初ほどは気にならなくなりました。誰かにさし上げる時も、その点はよくよく説明してくださいね。
食事はやっぱり、モロカンサラダと平らなパンとタジン。うーん、モロッコ料理は悪くないが、ワンパターン感は否めず。
本日のタジンはイワシの団子で美味しかったですけど。
モロッコ旅はまだまだ続きます。
次回は第三回、砂漠でラクダに乗るの巻。
吉田さらさ
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