今回は、モロッコの旅第3回。
ラクダに乗ってサハラ砂漠に出かけたり、ハリウッド映画のロケ地を巡ったりします。異国情緒を超えた異世界への旅です。
この日はフェズからアトラス山脈を越え、アルジェリアとの国境近くいあるメルズーカというところを目指します。そこは、サハラ砂漠の入り口にある観光の拠点です。
前日までは緑豊かな農耕地帯が多かったのですが、その日から環境が一変。このような荒涼とした風景が延々と続きます。
ランチは、このようなところに忽然と現れるホテルでマス料理をいただきました。すでに砂漠に見えるが、どこか近くに魚が獲れる川か湖があるのだそうです。
見渡す限りのナツメヤシの林が見えました。
この実がデーツです。近くに箱入りのデーツを売る人がいたので買ってみました。さすが生産地。フレッシュで美味しかったです。
やがて、ラクダが普通にそこらへんを歩いているようになってきました。おおおっ、本当にサハラ砂漠にやってきたのだ!
バスが入れるのはエルフードという街までで、ここからは4WDに乗り換えて移動します。このあたりには化石が多く、その加工品をお土産として売っています。
ラクダの形の門が見えてきました。これが今晩泊まるメルズーカのホテルの入り口です。
「カスバホテル トンブクトゥ」という名のこのホテル。不備な点も多少はありましたが、まわりが砂漠という環境を考えたら、まあ、よろしいんじゃないでしょうか。レストランからもラクダの群れが見えたりします。
翌朝は未明に起き、4WDにてラクダ乗り場へ。いよいよ砂漠探検に出かけます。砂漠は暑いというイメージがありますが、明け方はものすごく寒いです。お出かけ予定の方は、防寒具の準備を忘れずに。
ラクダのこぶの上に、このような鞍があり、案外快適に乗れます。ラクダに乗らない人は砂漠を歩いて行くのですが、それだと足が砂に埋まったり、アリジゴクのような谷に滑り落ちたりすることもあるらしいので、ラクダで行く方がずっと楽だ!
つまりラクダは、砂漠のタクシーのような存在なのです。
ラクダを引いてくださるのはこの方々。ベルベル人と呼ばれる人々で、アラブ人がやって来る以前からこの地に住んでいました。言葉もアラブ語とは違うベルベル語を話しますが、現在ではアラブ人との混血も進んでいます。「ラクダは楽だ!」という日本語もよくご存じでした。
彼らのおかげで、ラクダツアーも無事終了。ホテルに戻って4WDに乗り、旅を続けます。
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ここはトドラ渓谷。切り立った岩壁に囲まれたスペクタクルな風景です。世界のロッククライマーにも大人気。
トドラ川沿いに開けた街。これこそが、「砂漠のオアシス」というものです。
そして、その晩泊るワルザザードという街のホテルに到着。「ベルベルパレス」というこのホテルは、ハリウッドスターご用達の5つ星。
砂漠の真ん中に、こんなホテルがあるのはなぜ?実はこのワルザザード近辺は、ハリウッド映画のロケ地としてよく使われ、広大な撮影スタジオもあるのです。撮影中はこのホテルに滞在するスターも多いのだとか。「アラビアのロレンス」、「シェルタリング・スカイ」、「グラディエーター」など、このエリアで撮影された映画は数知れず。荒涼とした原野が延々と続くこのあたりの風景は、ピラミッドのセットを建てればエジプトにも見えるし、宇宙のどこかにも見えるので、「スターウォーズ」だって撮れてしまうのです。
撮影スタジオの入り口にある“カチンコ”の看板。
その奥にスタジオがありました。
アラビアのロレンスの1シーンが撮影された「ティフルトゥトのカスバ」。電波塔みたいなものが立っているのが少し残念ではありますが、確かに映画の風景です。
こちらは、世界遺産の「アイト・ベン・ハッドゥのクサル」。ここも数々の映画のロケ地となりました。
日干し煉瓦で作られた、要塞の村。こちらの言葉で、そういう場所を「クサル」といいます。
再びアトラス山脈を越えます。砂漠から山地へ、また環境が一変。雪山が見え、チベットのような風景です。
雪山を眺めながら、ランチをいただきました。シシカバブ、フライドポテト添えとベルベル風オムレツ。
ベルベルオムレツはその名の通りベルベル人たちの料理で、玉ねぎやトマトを炒めてスパイスで味付けし、卵を流し入れてふわっと焼いたものです。これまでしばらくタジン料理が続いたので、ちょっと新鮮でした。
次回はモロッコの旅第4回。
いよいよ一番人気の街、マラケッシュへ。
吉田さらさ
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