おうちで楽しむ、京の味と物
「Go To トラベルキャンペーン」(東京都を除く)が始まりましたが、感染者数の増減は不安定で、観光にはまだ十分な配慮が求められますね。
「京都旅はまだしばらくお預け」と、慎重派のみなさんに、おうちにいながら京都気分に浸れる、『おうちで楽しむ 京の味と物』をご紹介。インターネットや電話などで、全国どこからでも注文できる品々です。
第19回
スカーフ感覚のオシャレ度!
汗の吸収力抜群のガーゼ手ぬぐい
「永楽屋」
創業元和元年(1615)という京都でも屈指の老舗として知られる綿布商の「永楽屋」。長い歴史の中で培われ、今も受け継がれている染織の技は、手ぬぐいという形で、多くの人を魅了し続けています。
「永楽屋」の長い手ぬぐいの歴史に、近年、新たな素材が登場。それがガーゼ素材でできた「ガーゼ手ぬぐい」です。手ぬぐいより、薄手でしなやかな素材…通気性、吸水性に優れ、首などに巻くスカーフとして、その人気は、年々高まっているのです。持ち運びもコンパクト…ハンカチ代りに使う人も多いそう。
そもそも「永楽屋」の手ぬぐいは、京都の風物をはじめ、四季折々の景色、縁起文様、さらにその時代の流行を映し出したユニークな柄など、多岐に渡り、中でも明治から昭和初期に「永楽屋」が製作した手ぬぐいの柄を復刻したものは、飾っておきたくなる芸術的な作品です。
その色の美しさ、鮮やかさは、独特の風情を醸し出しています。藍色などの1色染めの手ぬぐいとは異なり、数種類の色を配置する多色染めがここの特徴で、その技法は、色の数だけ型を使う手間のかかる型染めによるもの。熟練した職人たちの腕による伝統の技なのです。
その手ぬぐいと同じ染色技法で作られている「ガーゼ手ぬぐい」。スカーフなどに使いやすいよう、いっそうファッション性が高いデザインが施されています。
手ぬぐいの幅は、約36センチ、一般的な長さは約91センチですが、「ガーゼ手ぬぐい」は、幅は手ぬぐいと同じですが、よりさまざまなスタイルで使えるよう長さは、90センチ、120センチ、180センチの3種類。スカーフのようにさまざまな巻き方ができるようになっています。
どうしても日焼けしやすい首回り…「シルクのスカーフだと、汗でべとつくし、後の手入れも大変…」「手ぬぐいもいいけど、ちょっと嵩張るし、ファッション性がどうも…」という女性の悩みを解消したのが、この「ガーゼ手ぬぐい」なのです。
さっそく求めた「ガーゼ手ぬぐい」。汗っかきの私には、この夏欠かせない存在に。「手ぬぐいとは思わなかった~素敵なコットンのスカーフだと思った」という友人。色やデザインの種類も豊富でTシャツなどの首元の素敵なアクセントに…。日焼けも予防でき、首回りの加齢による劣化を防げそう…。
「永楽屋」の「ガーゼ手ぬぐい」に使用される布は、広幅の医療用のガーゼとは全く異なるもの。手ぬぐいと同じ幅の特別な織機で作られたオリジナルの小幅サイズです。そして手ぬぐいの大きな特徴の縁縫いがありません。…そのため、乾きも早く、肌に触れる部分には、ゴロゴロとした違和感もありません。
同じデザインで手ぬぐいと「ガーゼ手ぬぐい」を比べると、その布の透け感の違いがわかります。でも「永楽屋」のガーゼ素材は、独自の織りにより、ソフトな肌触りでありながら、耐久性も備えた優れもの。使い込むほどに、やさしく肌に寄り添うよう。
汗かきの私は、1日使った「ガーゼ手ぬぐい」は、洗濯機へ。そして風通しのいい日陰に干せば、短時間で乾き、ソフトな風合いもそのまま。アイロン掛けをしなくても、ちょっとクシャクシャな感じもなかなか素敵。お手入れが簡単なのも魅力です。
巻き方で、コンパクトにも、またふんわりした感じにも…。夏だけでなく、セーターの時も重宝しそう。1年中使いたくなる「ガーゼ手ぬぐい」は、一度使うと、手放させなくなる逸品です。
オンラインショップで、ぜひお気に入りのデザインを楽しんではいかがでしょう。
永楽屋
京都市中京区室町通三条上ル役行者町368
☎075-256-7881
小原誉子のブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」