安心の京都旅は、親しい人だけで過ごす
MKタクシーの貸し切りハイヤーで
秋の風が吹くようになり、京都の町には、再び賑わいが戻ってきました。まだ海外からの観光客の姿はありませんが、「やはりこの時期、京都で紅葉や秋の味覚を楽しみたい!」と全国から人々が訪れ、市バスや地下鉄も、春夏に比べ、かなり混むようになっています。
そんな「密」を避けるために、ぜひおすすめしたいのが、貸し切りハイヤーでの京都旅。
そこで私、久しぶりに京都を訪れる友人と「MKタクシー」で、半日車を貸り切って、町の観光地を避け、山里の伸びやかな景色が広がる大原へと出かけることにしました。
新幹線で降りる友人と京都駅八条口で待ち合わせし、駅前にある「MKタクシーのりば」へと向かいます。すでに予約していたので、友人の到着時間に合わせ、なんとドライバーさんが、名前を書いた紙を持ち出迎えてくれました。
今日の半日ツアーの希望をドライバーさんに伝えます。「久しぶりの京都なので、京都情緒があるところにも行ってみたいんですけど…」と友人。「それから観光客が少ないお寺なんかも行きたいです~」「え~ともちろん美味しいランチも食べたいなぁ~」と、彼女の要望は次々に…。
「はい、かしこまりました…」と、ニッコリ微笑むドライバーさん。
用意してくださった車は、乗り降りのしやすいラグジュアリーカー「アルファード」。友人の荷物を積み込んで、広々した車内へ。乗るときに手をアルコール消毒して、親しい間柄でもマスク着用も忘れずに…。「すごくシートが大きくて、乗り心地いいわね~」と感激。「これなら、高齢の両親もつれて来ればよかった~」と。
車は、友人の希望で、京都情緒あふれる「祇園白川」に寄り道。「ここ好きなところ~」と、さっそく記念撮影を始めます。
そこから、白川沿いを進み、岡崎の「平安神宮」の前を経て、「南禅寺」「永観堂」へ。車を降りず、社内から京都を楽しむことに。次々に変わる車窓の景色に夢中な友人…「昔、ここ来たことある~」と、子供のように楽しそう。
「車から降りなくても、これで充分よ~」そう、高齢者の方にとっては、車窓から京都と楽しむのもおすすめです。
「あの~以前、美味しいみたらし団子食べたんですけど…それ近くですか?」と突然。「あ、下鴨神社の『加茂みたらし茶屋』ですね。じゃ、そこにも寄りましょう」と。車は、今出川通を経て、「下鴨神社」の前を通り、本通りの「加茂みたらし茶屋」へ。
「ちょっと待っててね~」と、友人は途中下車。しばらくして、手にお土産とおやつのみたらし団子を抱え、車に戻ってきました。
「あの~まだ、先は長いのよ~もうお土産買うんだ~」というと、「いいの、車なんだから、このままホテルに行けるでしょ!」と。なんとここまで乗車してから40分ほどしか経っていません。バスなどの移動なら、とても無理…。私の車で運転したら、駐車に気を使ってしまいそう。でもハイヤーなら、ドライバーさんがいてくれるので、途中下車も可能です。
車は、やっと目的地「大原」へと進むコースに…。賀茂川沿いから大文字山を眺めたり、川に遊ぶ鴨やサギを見たり、ドライバーさんが選んでくれたコースは、車窓から京都の自然を楽しめるものでした。
やがて車は、紅葉の名所、八瀬を経て、大原の里へと入ります。大原へは、公共交通なら「京都バス」で京都駅から1時間以上かかります。しかもバス停から観光名所「三千院」「寂光院」へは、実は結構距離があり、そこを歩くしかありません。「自家用車がないと、行きにくい場所なのよね~」と私。いつもここは自分で運転して訪れる場所です。
「わ~すごくのどかな景色~気持ちいい~」と、「寂光院」に行く途中、車を稲刈りが済んだ田んぼのそばに止めてもらいマスクを外し、深呼吸する友人。田んぼの畔には、彼岸花がこの時期らしい彩りを添えています。「なんかずっと深呼吸してなかった気がする~」とポツリ。
「あの~古知谷にいらしたことありますか?そこには阿弥陀寺っていう古刹があるんですよ」とドライバーさん。「え、それ、すごく山奥でしょ?行ってみたいと思ってたんですけど…」と思わず身を乗り出す私です。「え~あなたも行ったことないんだ~。それならそこに行きましょうよ」と友人。さすがベテランのドライバーさん、いろいろな観光情報にも通じています。
「え~この道行くんですか?」と、驚くのは、とても対向車が来たら大変と思われる狭い急坂がずっと続きます。そして、一般駐車場より、さらに山の奥へとタクシーなら上がれるとの表示、「わ~坂道上がらなくていいんだ~よかった~」と友人。そう、タクシーなどなら、かなりお寺の近くまで行けるのは、この寺だけではありません。だから高齢者の参拝には、タクシーがおすすめ。
深い山に抱かれた「阿弥陀寺」は浄土宗のお寺。皇室とのゆかりも深く、りっぱな枯山水の庭園をはじめ、皇室から賜った品々などが展示された宝物殿もあります。そしてこの寺を創建した弾誓上人が即身仏として祀られる洞窟のような石廟も参拝できます。
「ここは、紅葉の名所で、天然記念物の楓の老木もあるんですよ」とドライバーさん。よく見ると山は、楓の木々に「わ~紅葉見に来たわね~」と友人。でも、とてもこの狭い山包まれて道を運転する自信はありません。来るなら、やはりプロのドライバーに頼みたいもの…。
ランチは、大原で2年前にオープンした人気のカフェ「KULM」でピザやランチプレートを堪能。その間も近くでハイヤーは、待っていてくれて、食後すぐに帰路につけました。
「なんかすごく充実した時間を過ごせた…」と友人。私自身も自分で運転していたら、こんなに楽しめなかったと思われます。
公共交通のようにたくさんの人と接することもなく移動できるのは、この時期、とても安心感をもたらします。貸し切りハイヤーなら、乗り換え時間や待ち時間も一切なく、旅の時間を有効に使えます。公共交通では行きにくい場所でも、プロドライバーがスムーズに連れて行ってくれるので、観光の範囲もぐっと拡大。
今回は、ハイヤーを利用。貸し切りタクシーとの違いは、車種。ラグジュアリーな乗り心地に優れたタイプが揃っています。貸し切りハイヤーの6人乗りの「アルファード」は、1時間14,760円(以後30分3,190円)で、貸し切りタクシーの6人乗り「セレナ」は1時間11,400円(以後30分2,600円)と、確かに値段は高いけれど、その価値は充分に感じられます。
「次回は、京都好きの高齢の両親連れてくるわ。車で町を巡るだけでも、絶対に喜ぶと思うの」と友人。大原の半日旅のコースも、自分の車や公共交通を使ったら、とても回りきれない内容です。親しい人だけで、いろいろなところに行ける内容の濃い旅をしたいなら、貸し切りハイヤーがおすすめです。コロナ禍の今、安心旅こそ、旅をいっそう楽しくしてくれるものなのでは…。
ちなみに、今回、担当してくださった砂連尾(ざれお)修一さんは、国内外のVIPも担当するベテランドライバー。大変お世話になりました。
お問い合わせ、およびご予約は、「MKタクシー」へ。
☎075-757-6212
参考情報:
「加茂みたらし茶屋」京都市左京区下鴨松ノ木町53 ☎075-791-1652
営業時間 9:30~19:00 水曜休み
「古知谷 阿弥陀寺」京都市左京区大原古知平町 ☎075-744-2048
拝観時間 9:00~16:00 交通 京都バス「古知谷」バス停下車徒歩25分
「KULM」京都市左京区大原来迎院町115 ☎090-9234-0770
営業時間 11:00~17:00(4~11月)11:00~16:00(12~3月)不定休
交通 京都バス「大原」バス停徒歩1分
小原誉子のブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」