おうちで楽しむ、京の味と物
コロナ感染の終息が見えず、落ち着かない日々が続きますね。旅はまだお預けだけれど、おうちにいながら京都気分に浸れる、『おうちで楽しむ 京の味と物』をご紹介しています。インターネットや電話などで、全国どこからでも注文できます。今回は、新年に揃えたい、清々しい竹のお箸などが揃う竹工芸専門店「ばんてら」です。
第23回
お正月に使いたい、清々しい竹の箸や器
竹工芸専門店「ばんてら」
新たな年の始まりに使いたいのが、新しい竹の箸や器など…。竹のもつ清々しさが、新年を祝います。今回、ご紹介するのは、竹工芸の専門店「ばんてら」。以前、寺町にあった店が、町中の錦市場に近い御幸町通に移転し、店の品々もいっそう豊富になりました。
そもそもこのお店は、良質の竹の産地である長岡京市に工房を構える創業80年以上の「高野竹工」の直営店。茶道具から日用品、また建築部材に至るまで、さまざまな竹製の品々を手掛けています。
竹は、日本文化に欠かせない素材。特に茶道具は、茶室の設えから始まり、茶筅、茶杓、花入れ、さらに路地の垣などさまざまに使われています。また、暮らしの中でも、ざるや箸などで昔から身近にあったもの。
特に真っすぐな竹は、箸にふさわしい素材ですが、ここの品は、熟練した職人の技で、持ちやすく、しかも美しい箸使いができるよう先端も細く削れているのが特徴と言えます。その姿には、塗りの箸とは異なる清々しい表情を感じます。
店内には、竹の皮目を活かした箸や側面に色を施したものなど、いろいろな種類の箸が揃っています。京都の友人のひとりは、「毎年お正月に新しい竹のお箸をおろすのよ」と。瑞々しさが漂う竹の箸は、新年に新たな気分になるきっかけになるのだそう。
店には、松竹梅の形の箸置きなどもあり、お箸と共に揃えたくなります。
さらに冷酒にもぴったりの竹製のカップにも心惹かれるものが…。日本酒が美味しくなりそうな酒器ですが、そばを食べる器にも使えそうなサイズです。
コロナ禍で、気分も沈みがちの日々を誰もが過ごした今年。新たな年が佳き年になるようにとの思いを込めて、新しいお箸にしようと思います。
京都を訪れる機会がない…という方には、オンラインショップもあり、そこからお店の品々を注文することもできます。
おうちで過ごす時間が多いお正月…せめて京都の雰囲気をお正月のお膳に添えてはいかがでしょう。
新しい年の準備が進む京都の町…来年こそは、笑顔のあふれる年にしたいという思いが募ります。
ばんてら
京都市中京区御幸町通錦小路上がる船屋町373-3 セザール御幸町1F
☎075-223-3883
営業時間 11:30~18:30
定休日:年末年始
*現在、土・日曜・祝日のみ営業 詳しい情報はホームページでご確認ください
小原誉子のブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」