9月12日にオープンした新感覚の菓子店
和と洋の絶妙なコラボ・・・「kashiya」
食欲の秋…京都の町には、もちろん美味しいものがいっぱい。先日、友人と町歩きをしていて偶然出会ったのが、「kashiya」と書かれた看板がさりげなく下がる町家。その名からすると、どうもお菓子屋さんのよう。興味津々でさっそく中へはいります。
店内は、古い町家の趣を残しつつ、シンプルな椅子やテーブルが設えられたおしゃれな雰囲気のカフェ。落ち着いた京町家の情緒に浸りながら、ほっとくつろぐ人たちの姿が…。
実は、このお店は、9月12日にオープンしたばかり。にもかかわらず、お菓子好きの間では、すでに大評判。というのは、フランスの2つ星レストランで、シェフパティシエを務めた藤田怜美(ふじたさとみ)さんが、帰国後、1803年創業の「京菓子司 亀屋良長」で和菓子を学び、ついに開いた待望のお店だから…。いったいどんなお菓子が食べられるか、興味惹かれます。ここで味わえるのは、きなこ、和三盆、餡子など和菓子の素材と生クリーム、チーズなど洋菓子の素材などを巧みに使い、洋菓子のようでありながら、和菓子の趣も漂わす新感覚のお菓子。
もちろん、ごく一般的な洋風和菓子、または和風洋菓子というようなレベルではなく、そこはフランスのデザートコンテストで入賞経験をもつ一流パティシエが、和菓子の世界に身を置き、習得した技術をも活かし作った菓子…その洗練された味わいに、一度訪れると、すっかり魅了されてしまいます。
店の一角に置かれたガラスケースの中には、「きなこのロールケーキ」や「チョコもち」など、どれも心惹かれるものばかり。持ち帰ることもできますが、やはり店内で味わうのがおすすめ。
丁寧に淹れられた香ばしいコーヒーと共に、味わうスイーツは格別です。秋は、栗が豊富に使われたモンブランが人気。和三盆の焼きメレンゲの土台に栗のクリームがたっぷり…。口の中に、上品な甘さと栗の風味が広がります。
和の素材とフランスで培われたパティシエの技、まさに京都とパリの文化が、口の中で溶け合うよう…。洗練された良質な味が、また京都に新たに登場しました。
店の場所は、鴨川から東に進んだ二条通沿いに。紅葉の名所「真如堂」や「金戒 光明寺」なども歩いてゆける距離です。この秋、京都を訪れたら、ぜひ味わいたい、おすすめのお店です。
菓(かしや)
京都市左京区吉永町270―3 ☎075-708-5244
営業時間11:00~18:30LO 土日祝日~19:30LO 火曜休み
交通:地下鉄東西線「三条京阪駅」から徒歩10分ほど。
二条通のイオンから西へ50メートル。
小原誉子
ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」
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