おうちで楽しむ、京の味と物
京都も緊急事態宣言が続いており、感染再拡大も懸念されていますね。おうちにいながら京都気分に浸れる、『おうちで楽しむ 京の味と物』をご紹介しています。インターネットや電話などで、全国どこからでも注文できます。
第36回
おうち時間をパワーアップさせるカラフルな布の品々
「京友禅アロハシャツ&カットソー Pagong(パゴン)」
「このクッション、パワー感じますね~」と、思わず声を出したのが、今回ご紹介する品々の一つ、「京友禅アロハシャツ&カットソー Pagong(パゴン)」のクッションカバーです。
大胆なデザインと鮮麗な色づかい…存在感を漂わすクッションに心惹かれます。
このクッションカバーを製作するファッションブランドは、実は創業102年の京友禅や洋服のプリント生地を染める「亀田富染工場」のオリジナルブランドなのです。鮮やかで精密な優れた染めの技術は、海外の有名ファッションも注目するところです。
「このクッションカバーは、今年4月から作り始めたんです」とおっしゃるのは、この会社の若き専務取締役の亀田富博さん。優れたファッションセンスは父親譲りと思われます。
「プリントの布地は、近年、インクジェットプリンターなどでも簡単に製造されるようになりました。一方、京に継承される我社の友禅染めの技法は、色ごとに何枚もの版を作り、それを何度も重ね染め上げる手間のかかる仕事です。その技術を布地の染めに今も使い続けるには、仕上がりの風合い、微妙な発色の具合など、決して他では表現できない秀麗さがあるため。
もちろん製品によって、使われる染料はさまざまですが、版を使っての染めは、変わることがありません。このクッションカバーは、コットン製で、同じデザインでシャツなども展開しています。今回、クッションカバーに採用したデザインは、以前から人気の高いものを選んでいます」と。
これらのデザインは、葛飾北斎の浮世絵「大波」や吉祥文様の「百年の鶴」、大胆な構図の「渦と立波」など、いずれも歴史を纏った図案で、その優れたデザイン性より、さまざまに用いられてきたもの。それをベースにしたクッションカバーは、モノトーンでシックに設えたモダンなインテリアに、鮮烈な輝きを放ちことでしょう。
ところで、「なんか最近パワー不足な気がする~」という声を多く聞くようになりました。
コロナ禍の状況も2年目を迎え、人と集う機会も激減、外出もご近所だけ…ということで、身の回りのものに気を使わなくなったというのも、実はパワー不足の一因ではと思います。
しかも、クロゼットを見ると、組み合わせが簡単なモノトーンや無地の服ばかり。
「う~これではなんか心弾まない…」と実感した私です。
色やデザインのパワーは、実は侮れないもの。でも、なかなか大胆なプリントの服を着るのは、ちょっと自信がない私。「それなら、まずは、小物や雑貨から楽しんでみてはいかがですか?」と亀田さん。
おすすめは、透け感のあるシルク100%のストール。和柄をモチーフに、使う角度によっても表情に変化を演出できるもの。
「これ素敵ですね~」と手にしたのは、大正時代から昭和初期に描かれ、人気を博した大胆な「乱菊」模様で、その後も時代を超えて、女性たちに愛され続けているそう。
白いシャツやTシャツの時にも、首回りのアクセントや日よけにも…。顔の表情が明るくなるストールです。
「うちのデザインは、時代を超えて愛され続けるパワーをもったものなんです」と亀田さん。江戸、明治、大正、昭和など、それぞれの時代に活躍した絵師や日本画家が、情熱を込めて描いた図柄なのです。
「これもおすすめですよ~」と広げてくださったのは、これからの外出の必須アイテムになる日傘です。
写実性を持った植物画は、京の絵師の力量を物語るもの。シンプルなファッションの時に、まさにぴったり…。高級感も漂う特別な日傘です。
五条通の本店をはじめ、三条通、祇園にも店舗を展開している「Pagong」。
「コロナ禍の今、なかなか京都に来れない~」という方は、ぜひオンラインショップへ。
ここでご紹介したものは、ほんのごく一部…さまざな品々が種類豊富に揃っています。
パワー不足を感じる今、自分を元気にするためには、ちょっと大胆とも思えるプリントのものを身近に置くのがおすすめ。モヤモヤした気分も飛んで、お散歩へ出る足取りも勢いが…。
コロナに負けない気持ちを、バックアップしてくれるような品々ばかりです。
京友禅アロハシャツ&カットソー「Pagong(パゴン)」
京都市右京区西院西溝崎町17
☎075-322-2391
小原誉子のブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」