東京都指定有形文化財「百段階段」。目黒のホテル雅叙園東京にあるこの勢を尽くした建物では、いつも素敵なイベントが行われています。
お気に入りの場所ではあるものの、最近はなかなか訪問できなかったのですが、チケットをいただき、これは!と感染対策ばっちりしておでかけしてきました。
伺った展示会は「和のあかり×百段階段2021」展。日本の伝統技術を使用したさまざまな“灯(あかり)”がずらりと並んでいます。多くのクリエイターが一堂に集まり、精緻な作品が飾られた部屋は、まるで映画のセットのようです。
かぐや姫の世界みたいですね。
巨大な生け花っぽさもあるかも?
また、目にも豪華なこちらで開催されるイベントの一番の魅力は、全室撮影OKであること。豪華絢爛な建物内はまさに”映え”スポットだらけでいやでも気持ちも盛り上がります。特に浴衣や着物にはばっちり!以前数回伺った頃は着物姿で行くと珍しがられたものですが、最近は浴衣や着物の人も多くてなんだかうれしいです。
出演者の気分で撮影してみました。
紙やガラス、木や土、とにかくさまざまな素材のあかりがあって目を奪われます。
こちらはてっぺんの部屋にびっしり飾られていた「金魚ちょうちん」。山口県柳井市の民芸品だそうです。小動物くらいの大きさなので、びっしり並んでいるのは圧巻!
東京オリンピックマーク入りの青い金魚も!
東京都指定有形文化財である「百段階段」とは、本来はホテル雅叙園東京の前身である目黒雅叙園3号館というのだそうです。1935(昭和10)年に料亭として増築され、晴れやかな宴が行われていたようです。99段の長い階段廊下で結ばれていて、それぞれの部屋の天井や欄間は、当時屈指の著名な画家、鏑木清方や橋本静水、板倉星光などの作品なのだそうです。
静謐な茶室あり、室内を純金箔、純金泥、純金砂子で仕上げられた豪華絢爛な部屋もあり、とにかく当時破格の手間とコストをかけて作られたことがよくわかります。こんな豪華な建物の中で、ケヤキ製の長い階段を、たくさんのごちそうやお酒を持って仲居さんが行き来していたのかな、と思うと、夢のようですね。
非日常の気分を味わえる文化財「百段階段」。
ちょっぴりおしゃれして訪れれば、別世界へのトリップ気分が味わえるかもしれませんよ。
(本展示は終了しています)