芸術の(そして食欲の)秋です。
いつか実物を見たいと思っていたグラフィティ・アート界の“異端児”、バンクシーの展示会が東京で開催中というではありませんか。バンクシーといえば、2018年、作品がザザビーズで1.5億円で落札されるや、額に仕込まれたシュレッダーで突如裁断され、世界中で話題となりましたね。その実像は明かされておらず(憶測は色々飛び交いますが)、代表的な作品の多くは実際に建物や橋のたもと、地下鉄などに描かれたもの。今回の「バンクシーって誰?展」では、それを街ごと映画セットのように再現し、個人所有のバンクシーのプリント作品も数多く展示されているという。。もちろん、おでかけ出動です!
場所は私も大好きな天王洲アイル。平日だったので比較的スムースに入場できましたが、土日は長蛇の列とのこと。
入場してすぐ、なるほど映画のセットのようにリアルな再現展示。バンクシーの世界に没入体験、というのも頷けます。意外なことに特定の場所を除いて撮影O Kでした。
空き缶や吸い殻も小道具の一つ。細かいところまでロンドンの街角を忠実に。
次の写真は有名な「Flower Thrower」。火炎瓶の代わりに「愛」の象徴である花束を投げる抗議者風の人物は、長年パレスチナ問題に関心を寄せていたバンクシーがイスラエルとパレスチナの紛争地帯で狙撃される危険を冒して描いたとされる作品。力強いメッセージが伝わってきます。
そして次の作品は。。あれ、超有名企業の創業者?バンクシーが難民キャンプに描いたこの絵と共に、「ジョブス氏はシリア難民の息子。その昔、彼の父親をアメリカが受け入れたから世界に名だたるアップル社ができた」という内容のメッセージも発表されたそうです。
「バンクシーって誰?展」では、ここに紹介し切れないほどのたくさんの心揺さぶる作品に出会うことができました。
最後に、この塀に描かれた一言が彼のメッセージを最も雄弁に語ってくれているような気がします。