2021年10月、早稲田大学の卒業生である小説家の村上春樹氏が母校に寄贈・寄託した資料やレコードなどを収蔵した「国際文学館」、通称「村上春樹ライブラリー」が開館しました。
日本文学の国際化、文学の翻訳研究、そして村上作品の研究という3つの柱を掲げ、文学研究の世界的な拠点となることを目指しているとのこと。これほど村上さんの資料がそろう施設は国内外で類を見ないそうです。事前予約制で一般にも開放されていると聞き、早速GOです！
元々は研究室などが入っていた古い建物（4号館）を、村上氏と交流のある建築家の隈研吾氏が改修。木のアーチがとても印象的なエントランスです。ライブラリーの１階部分と地下1階のカフェが通常一般に公開されています。
入り口を入ると地下と1階をつなぐ空間に「階段本棚」が。両壁面の棚に並べられた本は階段に座って読むことも可能。下の写真は地下のカフェから見上げたところ。
１階には、村上氏の全作品が年代順に並べられた部屋があり、中央の大きな木のデスクで閲覧することも可能です。
一人で読書に没頭できるこんな空間も用意されています。
以前ジャズ喫茶を経営していたこともある村上氏は膨大なレコードコレクションをお持ちで、その一部も寄贈されています。ジャズの名盤が壁に。
そして下の写真にあるラウンジで、高音質なスピーカーから流れるジャズを聴きながら読書に耽ることもできるのです。なんて贅沢な時間！
外の緑も楽しめる地下の空間には、カフェと共に村上氏の書斎を再現したお部屋も。プレーヤーやアンプ、椅子は同じ製品で、机の素材やソファ、絨毯は似たものを使用しているそうです。ファンにはたまりませんね！
ゆったりとしたスペースのカフェは学生によって運営されているそう。本格的なコーヒーと共に軽食もいただけます。カフェだけの利用は事前予約不要です。
村上ファンはもちろん、木の温もりに包まれた静かな環境の中で本を読みたい人、生演奏のような音質でジャズの名盤を楽しみたい人にとっても素敵な時間を提供してくれる場所です。
東京に住んでいると、自宅以外で静かに本を読める環境はとても貴重だと感じてしまいます。早稲田の杜に素敵なオアシスを発見したようで嬉しくなってしまったユーユーなのでした。
ではまた！
