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偉大なるユーミン様に新年の幸せをお願いしてみる

吉田さらさ

吉田さらさ

寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

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新年あけましておめでとうございます。

 

コロナ禍以来、あまりお正月を楽しむことができなかったけれど、今年は以前のように初詣に行かれた方もいるでしょう。

今回は、いつもとはちょっと違う初詣スポットをご紹介しましょう。

 

六本木ヒルズの東京シティビュー屋内展望台で開催中の「YUMING MUSEUMU」(~2023年2月26日〈日〉)。

1972年にデビュー以来、2022年に50周年を迎えたユーミンのすべてを体感できる素敵な展覧会です。

 

もちろんユーミンは神社に祀られる神様とは違いますが、わたしたちにとっては、神様と呼んでも差し支えない方だと思います。

聴くだけで幸せな気持ちになれるご利益は永遠に不滅。世代を超えて女性の夢に並走し、エールを送ってくれるミュージシャンを越えた存在ですね。

 

会場に入ってまず驚くのは、東京の街を見渡せる部屋の真ん中に置かれたピアノ。

天から降ってきて周囲に振りまかれた大量の白い紙は、ユーミンが曲を作り歌詞を考える際のメモ書きをコピーしたものです。

ユーミンの才能は天からの贈り物ということを表現しているのでしょうか。

 

 

一枚一枚じっくり見てみると、確かに昔よく聴いた歌の歌詞が書かれています。

続く窓際には、子ども時代からのユーミンの写真がずらり。

昭和時代の和やかな風景に心なごみます。

 

やがてミュージシャンになっていくユーミン。

音声ガイドでご自身による解説を聞きながら写真を見ていると、「へえ、そうだったのか」とか「ああ、そんな時代だったな」など、いろいろな発見があります。

 

ちなみにユーミンは、もともとは作曲家を目指していて歌手になろうとは思っていなかったけれど、デビュー曲「返事はいらない」を諸事情から自分で歌うことになったのだとか。

日本ではまだ珍しかった女性シンガーソングライターはこうして誕生しました。

 

 

ファッションリーダーでもあったユーミン。ヘアスタイルや帽子のかぶり方など、ずいぶんマネしました。

このころの写真には、著名なミュージシャンと一緒に写っているものが多いです。デビュー当時から才能を認められ、たくさんの人にサポートされて「ユーミン」が出来上がって行ったのですね。

 

八王子のご実家にあったユーミンのお部屋の再現。美大に通っていたので絵も上手。

読書家でいろいろなジャンルの本を読んでいたようです。

ユーミンの歌の詩が単なるラブソングを越えて奥深いのは、若いころから感性を磨いてこられたからでしょう。

 

懐かしい時代の雑誌記事やポスターなど。

阿部寛さん、風間トオルさんとの対談記事も発見しました。

わぁ、3人とも若い!

 

 

デビューから50年間に2,000回以上のコンサートをしてきたユーミンが着用した華麗な舞台衣装の数々。女の子って自分とは違ういろんなものになってみたいという夢を持っていますよね。

ユーミンは、そんな変身願望をビジュアルで叶えてくれる存在でもあるのかな。

 

すごい! 象に乗って登場するユーミン。

 

2020年にリリースされた最新アルバム「深海の街」は、ユーミンの自宅スタジオで制作されました。

 

こちらは2021年~22年にかけて開催された同アルバムをテーマにしたコンサートツアーのセットで、まるでコンサートの舞台に上がったような気分になれます。

コロナ禍の中でも、人々に夢と音楽を送り続けてくれたユーミン様。やはりこの方はわたしたちの時代の神であると実感しました。

 

 

これからも創作を続けるユーミンのご自宅のデスク回りにある品々が展示されています。

自分の家にありそうなものも並んでいて、親近感がわいてきます。

 

ミュージアムショップにも、思わず買いたくなるユーミングッズがたくさんあります。

 

 

最後に、この素敵な展覧会をより楽しむための二つのポイントをお伝えしておきましょう。

 

まず、できるだけ天気のよい日に行くこと。

この場所は東京の街をぐるりと見渡せる展望台なので、展示物とともに素晴らしい眺望も楽しむことができます。運がよければ富士山も見られます。

 

 

もうひとつは、スマートフォンとイヤフォンを持って行くこと。

今回の音声ガイドはユーミン自身による解説になっていて、スマートフォンでQRコードを読み込めば無料で聞くことができます。「このときわたしはこんなことを考えていた」、「こんなところをよく見て欲しい」など、ひとつひとつの展示物についてユーミンが語りかけてくれ、まるで一緒に回っているような気分。

 

各界の著名人による「好きなユーミンの曲リクエスト」という企画もあり、たくさんの曲を聴くこともできます。スマートフォンがない方は、有料でガイド機を借りることも可能です。

 

 

鑑賞後は、併設のレストラン「THE SUN & THE MOON」で、ユーミンの曲をテーマにしたアフタヌーンティやカクテルを楽しむのもいいですね。

 

 

YUMING MUSEUMU

東京シティビュー 六本木ヒルズ屋外展望台

2022年12月8日(木)~2023年2月26日(日)

公式サイト

 

 

𠮷田さらさ 公式サイト

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