こんにちは。かりぃです。
沖縄にある人気ネパールカレー屋さん「Kasthamandap（カスタマンダップ）」が５店舗目をオープンしたので開店祝いに行ってきました！ このお店、お料理が美味しいのはもちろんのこと、オーナーのナラヤンさんのキャラも魅力のひとつ。身ひとつで日本に来て、お店を５店舗に増やしたナラヤンさん。
外国に働きに行く日本人も増えてきた昨今、何らかのヒントになるのではと思い、ナラヤンさんに外国で成功する秘訣も聞いてみました。
今回オープンしたのは宜野湾（ぎのわん）店。沖縄を南北に貫くメインストリート国道58号線に面したアクセスしやすい場所で、那覇空港からは車で20分ほど。
入口にはマントラが刻まれたマニ車。回すことでマントラを唱えたのと同じ功徳が得られるそう。１回転で108回唱えたことになり「108回唱えたら悪いことしても罪がなくなるよ」とは、ナラヤンさんの解説。ほんと!?
オーナーのナラヤンさんと奥様のシャンティさん。
ナラヤンさんは日本在住39年。東京で働いた後、1991年に沖縄へ。波乱万丈の人生談は山ほどあって、知り合って何年も経つけれどネタは尽きません。
海に魅了されて沖縄に来て、町で出会った漁師のおじぃに「働くか？」と聞かれ即決。漁師生活が始まる。ところが部屋と食事は与えられるものの、お給料は月５千円のみ。遊ぶ余裕もない。３年を過ぎた頃、限界がきてもう辞めると伝えたところ、親方が「月々渡せば全部使ってしまうだろうから積み立てておいた」と言って500万円貯まった通帳と印鑑を渡してくれたそう。
そのお金を元手に海辺でカレー屋を始め、徐々にファンも増えて人気店に。経済的に余裕ができた頃、ある日本人女性と恋に落ち婚約。四国出身だった彼女が「結婚するなら地元に戻って子育てしたい」というものだから、彼女のためならと、店も車も家も手放していざ引っ越し……という時に、彼女から「ごめんなさい。元彼とよりが戻ったので彼と結婚します」の衝撃宣言。
店も車も家もない。あまりの衝撃で手元にあったお金はすべて、やけ酒代に消えた。そんな折、飲み屋で知り合った男性が当時ナラヤンに残った唯一の財産だったロレックスを見て「その時計と店、交換するか？」と。文字どおり一文無しで保証人もいないナラヤンに、時計と交換で店舗を貸してくれたそう。それが現在のカスタマンダップ本店（後にお店は買い取って現在はナラヤン所有）。
その後、ネパールにいるナラヤンのお姉さんが紹介してくれた女神のようなシャンティさんと結婚。敬虔なヒンドゥー教徒で賢く優しく働き者。ナラヤンの天性の商才に女神の強力サポートが加わってお店は大繁盛。5軒目に至るというわけです。かなり端折ったので本当は奇跡も事件もまだまだありますが。
いつも朗らかなふたり。
ナラヤンさんに「日本でも外国に働きに出る若者が増えてきたけれど、他の国で成功するコツは？」と聞いてみました。答えはこちら。
１. 何があっても絶対に怒らない
怒りをぶつけて人生が好転することはない。
２. 楽しくやれば、何でも楽しい
とにかくどんなことも楽しむ。楽しいと周りに人も集まり運も集まり成功がやってくる。
３. 口にする言葉に気をつける
世界は自分の中にあるもののリフレクション。自分の思考や感情は口を通して世界に出ていき、それに反応した世界が自分に戻ってくる。だからポジティブな思考や感情を発していれば成功がやってくる。何でも手に入る。
４. いつかその国の人に仕事を与えられる人になろう
この目標を持って仕事をしていると、どんな仕事からも学べることがある。ただその日を暮らすための仕事をするのではなく、大きな目標を持って働く。
普段は冗談ばかりで、かなりおおらかな（テキトーとも言える笑）ナラヤンさんですが、このおおらかさが人生の成功哲学に裏打ちされていたとは。さすがです。
さて、すっかり後回しになってしまいましたがお店のご紹介。
店内にはネパールで仕入れてきた素敵な調度品がいっぱい。
クリシュナ像。「この神様は奥さんが16,000人くらいいるよ」と、ナラヤンさん、やたら嬉しそう。ヒンドゥー教は神々もおおらか。
大きな絵画はネパールの画家さんに特注で描いてもらったものだそう。
（左上）ラッシー３種…バナナ、ローズ、ブルーベリー。ローズラッシーは新商品。ネパールでは女性性を高めるローズのお茶やラッシーが大人気だそう。
（右上）マンチョウスープ…にんにく、生姜、お酢、スパイスが効いたネパール風サンラータン。クセになる酸っぱ辛いこのスープ、毎回必ず注文します。
（左下）スープ入りモモ…ネパール名物のモチモチスパーシー餃子は娘の大好物。
（右下）チキンティカ…スパーシーグリルチキンに加え、下に敷いてあるキャベツがまた香ばしくて美味。
（左上）ほうれん草チキンカレー
（右上）ラムカレー
（左下）マトンビリヤニ
（右下）プラウンキング（海老のスパーシーグリル＆ケバブ）
Photo by Matt Shum
オープニングパーティーにてシャンティさんと。一番右はベトナム人の友人、その隣はインドネシア人の友人。みんなカスタマンダップのお料理とオーナー夫妻が大好き！
カスタマンダップは店舗ごとにお客さんの層が違って面白い。
北谷本店：米軍基地のそばということもあり９割がアメリカ人のお客さん。
浦添伊祖店：地元の沖縄のお客様多し。
浦添仲西店：ネパール人留学生の学食的お店。学割価格の定食あり。
那覇首里店：首里城のそばなので地元の人と観光客が入り混じる。夜はネパールバーに変身。
宜野湾店はどんな人たちが集うお店になるのか楽しみです。
沖縄にいらしたら、是非美味しいカレーとオーナーご夫妻を味わいにカスタマンダップにお立ち寄りくださいね。
