こんにちは。かりぃです。
マレーシアに越して来てひと月。さっそく沖縄から友人親子が泊まりに来てくれて賑やかな数日間を過ごしました。
今回友人と訪れた中で印象的だったのが、クアラルンプール市内から車で2時間ほど離れた国立ゾウ保護センター “Kuala Gandah Elephant Sanctuary(クアラ・ガンダ・エレファント・サンクチュアリ)” 。ここは親を亡くした子ゾウや、ケガをして野生に戻れなくなったゾウを保護する施設。

センターといっても、その広さは東京ドーム約4個分。さらに、それを囲むように広大な熱帯雨林の保護区が広がっています。
野生に戻れない象を保護
マレーシアでは1970年頃から大規模開発のために森を追われた野生のゾウが農作物を食べに来るようになって、人間との対立が深刻化。住処を失ったうえに「害獣」として殺される象もいて象の数は激減。マレーシア政府は人間とゾウの両方を守るために『象移送チーム(Elephant Relocation Team)』を創設。人里に出てきた象を、森の奥深くに帰したり、他の安全な森への移住をサポートしたり、これまで900頭以上の象を救出してきたそう。
1989年には、野生に戻れない象を保護するためにこのセンターを設立。今ではマレーシアだけでなく東南アジア全体から保護象を受け入れているそうで、現在25頭がここで暮らしています。

密猟者が仕掛けた罠に足が挟まり片足を失ったゾウさんも今はすっかり元気。外出する時にはカラフルな義足(写真左下)を履いてお出かけします。

ゾウ愛溢れるガイドのHaizulさんのお話に感動
野生の象を移送/保護する時には、人間と一緒に、人間と心が通じている2頭の象もチームメンバーとして出動。チーム象たちが野生象の顔を撫でたり、象語(テレパシーみたいなやつ?)で説得したりして安心させ、両枠から野生象を支えてあげると、野生象が安心して移送トラックまで歩いてくれるというのです。すごくないですか?
調べてみたら写真ありました!130年の歴史をもつマレーシアの新聞 “The Malay Mail” の2020年9月のこちらの記事。3枚目にアボットとライバンという2頭の象が野生象の子どもを保護している写真があります。

ゾウのプライバシーを守るために境界線はあるけれど、手を伸ばせば触れ合える距離。象のおやつ用バナナを買って、はい、どーぞ。

敷地内を流れる河で、沐浴タイム。

大きな体をゴロンと横たえて水浴び。付き添いの人が耳や背中をブラシで洗ってあげていて気持ち良さそう。

最高に楽しかった!
オプションで赤ちゃん象の水浴びをお手伝いできると聞いて、即申し込み。ガイドさんに教えてもらいながら、みんなで赤ちゃんゾウの体を洗って水をかけて。

最後は全身びしょ濡れだったけど、最高に楽しかった!! これは明らかにゾウさんのほうが人間に付き合ってボランティアしてくれている感じで。幸せをありがとう。
国立ゾウ保護センターの入場は無料。任意で保護活動のための寄付のみ受け付けています。自然動物との共存を学ぶためのビデオ上映や簡単なステージショーはありますが、あくまでも象の生活リズムや体調を最優先。ショーは1日1回のみ、触れ合いの時間も象の負担にならないよう柔軟に調整されていました。

クアラルンプールに戻る途中、ドライバーさんが連れて行ってくれた森沿いの道には「シルバーリーフモンキー」と呼ばれるお猿さんがいっぱい。赤ちゃんは生まれて数ヶ月間オレンジ色なのだそう。かわいい。

野生のお猿さんですが人懐こく穏やかな性格で攻撃はしないと聞いて、バナナを差し出してみたらこの状態。全部食べ終わるまで肩の上にいてくれました。
普段はクアラルンプールの高層ビル群と大型ショッピングモールに囲まれて暮らしていますが、ちょっと郊外に出ればこんなに豊かな自然が。お友達のおかげで新たなマレーシアの魅力を味わえたday tripでした!


