日本のはじまりの神社で
御本殿の特別参拝
こんにちは。寺社部長の吉田さらさです。
全国の神社仏閣を中心とする旅情報をお伝えしています。
今回は、奈良の橿原市にある橿原神宮に参拝いたします。
こちらの神社は奈良の中心部から少し離れているため、
比較的知名度が低いかも知れませんが、
実は、ここをはずしたら日本の歴史は語れないほど、重要な神社です。
何しろこの神社は、初代神武天皇が宮殿を建て、
天皇として即位なさった場所に建っているのです。
神武天皇は、即位前のお名前を「カムヤマトイハレビコノミコト」と申され、
アマテラスオオミカミのお孫様で、高天ヶ原からはじめて地上に降り立った
ニニギノミコトから数えて四代目のご子孫に当たります。
もとは九州の高千穂というところにお住まいでしたが、
日本の国を統一するため東に向かい、さまざまな困難を乗り越えて、この地に到達。
大和三山のひとつ、畝傍山の麓に橿原宮を創建し、第一代天皇として即位されました。今からおよそ2,600余年前のことです。
この絵は、神武天皇の東征の旅を描いたものの中の一枚。
日本書紀には、本書紀には、天皇一行が長髄彦の軍との戦いに苦戦しているとき、遙か天空から金色の鵄(とび)が飛来し、天皇の構えた弓に止まり、雷光のごとく照り輝やいた光を浴びた長髄彦の軍は、みな目がくらんで戦意を喪失し敗走したと書かれています。
この絵の中で金鵄が上にとまった弓をお持ちなのが神武天皇です。
さて、今回、こちらの神社を訪れたのには、深いわけがあります。
平成28年は、神武天皇が崩御されてから2600年目の式年に当たります。
そのため、来年の4月3日に、「神武天皇二千六百年大祭」が斎行されます。
現在は、それに向けて御本殿の御修繕が行われており、この期間中は、特別公開されているのです。御修繕は、明治37年、昭和11年、昭和51年に行われましたが、その際は公開されなかったので、今回が初の公開です。
この建物は、実は、江戸時代末期に建てられた京都御所内の賢所で、
明治23年にこちらの神社が創建された際に下賜されたものです。
神職さんか、特別に選ばれた方しか入ることができなかった神聖な空間に、
一般のわたしたちも入れていただけるのです。
二度とないかも知れないこのチャンスを逃してはなりません。
それに加えて、やはり、普段は立ち入ることができない貴重な建物や秘庭も公開されます。
勅使館、文華殿、貴賓館の三カ所があり、それぞれに、技術を駆使した美しい装飾など、見どころが満載です。
勅使館は、今回が初公開。
勅使(天皇の名代として差遣された人)をお迎えする建物で、大正6年の建築。
天皇の命により勅使が携えて来た幣帛(神への捧げもの)、それを入れるための箱(柳筥)なども拝見できます。このようなありがたいお品を目にすることができるのも、この期間中だけ。
文華殿は、昭和42年に、織田家旧柳本藩邸の表向御殿を移築、復元したもの。江戸時代末期の天保15年に建立された屋形の一部分です。絵のように美しい庭園があり、11月に入ると木々が色づいて、息を飲む美しさとなります。
特別参拝をさせていただくと、
「御本殿御屋根檜皮古材」がいただけます。
御本殿の屋根の檜皮も現在、39年ぶりに葺き替えが終わり、こちらはその貴重な古材。
家庭の安寧と家運の隆昌のお守りとなります。
橿原神宮神紋(橿葉)をモチーフにあしらった手ぬぐいもいただけます。
御本殿、秘庭の公開は、平成27年10月5日~11月30日です。
他の行事の都合などで、公開されない日もありますので、以下でご確認の上お出かけください。
http://www.kashiharajingu.or.jp/common/img/kj_tokubetsusanpai.pdf
http://www.kashiharajingu.or.jp
橿原神宮のホームページはこちらです。
http://www.kashiharajingu.or.jp/
吉田さらさ
公式サイト
http://home.c01.itscom.net/sarasa/
個人Facebook
https://www.facebook.com/yoshidasarasa