1日1組。祇園安井のモダンなゲストハウス
今、京都は次々に新しいゲストハウスが造られています。民泊と言われる、個人が所有する建物を、宿泊施設として活用する動きは、ますます盛んです。
特に、京都では、今まで使われていなかった古い町家を改装し、ゲストハウスにしている所が多数登場。海外の旅行者だけでなく、国内に住む人たちも、最近はインターネットなどを通じ予約し、よく利用しているのです。
さて、京都のゲストハウスは、外国人旅行者を意識してか、和風情緒あふれるものが目立ちます。また部屋の広さや造りもさまざま。建物1棟貸しもあれば、部屋貸しの場合も。さらにバス・トイレが完備されているものもあれば、共同という場合もあるのです。
つまり、民泊のゲストハウスの質には、かなり差があると言えます。
ですから、タオルや寝巻など、ホテルや旅館のようなサービスを期待すると、当てが外れるというケースも多いのが実情です。
今回、ご紹介するゲストハウスは、私が今まで見た中で、ぜひ友達と泊まりたいと思ったところ。場所は、祇園の「安井金毘羅宮」の西側、「建仁寺」の東側という観光にも食事にも好立地な場所に、昨年オープンした「OCAFE + INN」(ゼロカフェ プラス イン)です。
ここは、古い町家を改装し、1階をカフェ、そして2階をゲストハウスにしたもの。
改装されたゲストハウスは、2階すべてを使う、1日1組。ツインベッドと布団が用意されて、最大4名まで宿泊できます。
特に、私がここに惹かれたのは、その改装の仕方。オーナーであるカメラマンの築地久さんのセンスが光るモダンで機能的な造り。さらに親しく交流する、世界的に知られる染色作家、山本玄匠さんの作品が、タペストリーやソファなどを彩り、とてもアートな雰囲気なのです。
部屋は、寝室スペースとリビングスペースに分かれ、奥のリビングには、電子レンジや湯沸しポット、そして食器などもそろうキッチンコーナーがあり、外で買ってきた料理を温めたり、簡単な調理だってできるのです。もちろん、バスとトイレも最新の機能を備えます。
京都に何度も訪れる人にとって、あまりに和風というのは、どうも使いにくいとの声も。部屋を一歩、外に出れば、そこは京都情緒いっぱいのエリア。宿泊するところは、モダンな雰囲気がかえって心地よいのでは?
「ここは、朝、隣りの建仁寺さんのおつとめの声が聞こえるんですよ。それがなんともいいんです」というオーナーの築地さん。ベランダからは、隣接する塔頭の美しい庭を眺めることもできます。「ね、素晴らしい借景でしょ!」と。素晴らしい日本庭園をのんびり独り占めできるのは、なんとも贅沢。
まさに京都を実感できる場所なのです。「ここなら、東京から来る友人と一緒に泊まりたい~」と、京都に暮らす身ながら思ってしまうゲストハウスです。
料金は、シーズンにより変動し、1室を借りる場合、1泊2名で2万円(清掃代込)からが目安。1名追加で2000円~がプラスされます。
祇園で飲んでも、歩いて帰れる…。おすすめのゲストハウスです。
OCAFE + INN
京都市東山区小松町563-13 ☎075-532-0207
予約は、インターネット「Airbnb」から、どうぞ
交通/京阪「祇園四条駅」から徒歩7分
小原誉子ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」
http://blog.goo.ne.jp/mimoron/