“情熱の国”と形容されるスペイン。バレンシアとアンダルシアに2回ほど旅行したことがあります。
アルハンブラ宮殿で有名なアンダルシア地方グラナダは、フラメンコ発祥の地とも言われています。「タブラオ」と呼ばれるフラメンコと飲み物・食事を楽しめるお店で、フラメンコショーを鑑賞したことが思い出に残っています。
新宿伊勢丹会館で50年続いた「エル・フラメンコ」が、「タブラオ フラメンコ ガルロチ」としてリニューアルしたときき、早速伺いました。リニューアルの目玉は、“世界で最も予約のとれないレストラン”と言われたスペインの「エル・ブリ」出身の山田チカラ氏監修のスペイン料理と、スペインから招聘した一流のアーティスト達によるフラメンコショーです。
コースメニューとショーチャージが含まれた「ロペ・デ・ベガコース」をお願いしました。
アミューズはカブのスープ。
黒オリーブがまぶされ、大地からカブを引き抜いた様子をイメージしているそうです。
トロミとともに飲む温かいスープで胃腸が目覚め、後に続くお料理が待ち遠しい(笑)
ドングリを模った木のプレートの上には7種類の前菜。
右上から時計周りに、鱈のブランダード、生チョリソ、ポークリエット、和風出汁の野菜マリネ、タコのマリネ、ピスト、トルティージャです。
生チョリソは初めてでしたが、ピリッと香辛料が効いていてワインがすすみます。
スペイン料理といえば最初に思い浮かぶパエリヤ。
アサリの出汁でふわっと炊かれたお米、鍋についている部分はおこげのようにパリッとしていて、なんとも日本人好みの仕上がりです。
イベリコ豚のローストは、フォン・ド・ヴォーとシェリーヴィネガーのソースでいただきます。美しいベリー色のソースが華やかで、目でも楽しめます。
スペインの伝統に山田チカラ氏のコンテンポラリーなアレンジが加わった「「ガルロチ風スペイン料理」がとても美味しかったので、デザートとコーヒーも追加することにしました。
デザートは情熱的な濃い赤のマセドニア。
ワインに漬け込んだフルーツの上にフランボワーズムースがのっています。
コーヒーハンターで有名な川島良彰氏のミカフェートのグランクリュと一緒に。
そして待ちに待ったフラメンコショーが始まります。
「タブラオ ガルロチ」では3か月ごとに招聘アーティストが変わるそうです。
1月までは、スペインで数々の賞に輝きスペイン国立バレエ団のソリストにも選出されたヘルス・カルモナ率いる「コンパニア・デ・ヘルス・カルモナ」のショー。3人のバイラオールとバイラオーラ(踊り手)、2人のカンタオールとカンタオーラ(歌い手)1人のトーケ(ギタリスト)の構成です。
イントロダクション、シギリージャ、タラント、ソレア、フィナーレと続く1時間のパフォーマンス中、目と耳は舞台に釘付け。イントロダクションの始まりにつま弾かれたギターの音がまさに“琴線にふれて”、心臓がドキドキ。お友だちは無意識に涙が出たと言っていました。
情熱的な踊り、足を踏み鳴らす独特なリズム、心底からふりしぼったような歌声、歌と踊りをまとめるギターの音色に心が揺さぶられ、スペイン語の歌詞の内容が理解できないのがもどかしいほど、夢中になりました。
パフォーマンスの最後フィナーレは撮影ができるので、すかさずパチリ。
ゆったりとした空間で山田チカラ氏のお料理と一流のフラメンコショーというー贅沢な時間が過ごせる「タブラオ フラメンコ ガルロチ」。ハイクオリティーなエンターテイメントとグルメの双方が揃う、数少ないお店です。
女友だちとの食事会、家族とのちょっと特別なディナーなど、おでかけ女史組世代なら色々な楽しみ方ができるおすすめのレストランです。
タブラオ フラメンコ ガルロチ
http://garlochi.net/