2017年の初詣でにお勧めの寺社は?
まずはご近所の神社にご挨拶に行き、
その後、干支にちなんだ寺社に行ってみては。
はじめに、初詣という風習がどのようにしてはじまったかをお話しします。
昔の日本には、除夜詣という風習がありました。
大みそかに、一家の長が氏神の社にこもり、いったん家に帰って、元旦の朝に再び出かけて「元日詣」をしました。現在は、大みそかの深夜に寺社に出かけ、零時を超えたら初詣としていますが、もともとはこのように二つに分かれており、今の「初詣」は、この元日詣がルーツと言われます。したがって、初詣には、氏神様に新年のご挨拶をするという意味合いがあります。
自分の氏神様がわからない人は、自分が住んでいる家の近くの神社にお参りするのがよいです。
神社というものは、そもそもが、地域共同体を守り、五穀豊穣を祈る場として作られたものですから、あなたと家族を守ってくれるのは、やはり近所の神社なのです。
近所の神社とは、通勤の途中や散歩などでも立ち寄ってお参りし、常日ごろからよい関係を作っておき、新年を迎えたら、真っ先にご挨拶に行きましょう。
その場合のお参りは、やはりまず、無事新年を迎えることができたことへの感謝から始めます。そして、「今年もかわりなく、よろしくお願いいたします」とお願いするのがよいです。
新年には、何か大きな願いごとをしてしまいがちですが、実は、「かわらない」ということが一番のご利益だと心得ましょう。
近所の神社でのお参りを終えたら、今年行きたい別の神社に行くのもよいです。
その場合は、近所の神社に立寄ってから駅に行き、そこから遠くに出かけるという手順を踏みます。新年のお参りは、一か所だけでなく、複数の神様にお参りしても、問題ありません。
2017年にお勧めなのは、干支にちなんだ酉のいる神社です。
鶏は、そもそもが、神道と関係の深い動物で、古事記には、以下のような有名な話があります。
「天照大神が天岩戸にこもってしまい、世界が闇に閉ざされた時、
八百万神が常世長鳴鳥(とこよのながなきどり)を鳴かせ,天鈿女(あめのうずめ)命に舞わせて,天照大神が思わず外を覗いた瞬間に引っ張り出し、世界に光が戻りました」
鶏は、夜明けに鳴く性質があるため、太陽を呼び出すものと捉えられ、神様のお使いとして大切にされているのです。
鳥居も、「鶏がいるところ」という意味だという説もあります。
伊勢神宮(三重県)、石上神宮(奈良県)など、実際に、境内に鶏が放し飼いされている神社もあります。
では、酉年の守り本尊は?
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仏教では、干支ごとに守り本尊が決められており、酉年の守り本尊は不動明王です。したがって、お寺に初詣に行きたい方は、不動明王を祀るお寺に行くとよいのです。お不動さんは、願いごとを浄化し、天に届けてくれる、たいへんパワーの強い仏様で、人気が高いため、あちこちのお寺に祀られています。
東京近辺にも、初詣で大人気の成田山新勝寺(千葉県)、高幡不動尊金剛寺(東京都日野市)、目黒不動尊瀧泉寺など、有名なお不動さんのお寺は数々あります。
中でもわたしの行きつけは、深川不動堂(東京都江東区)です。
お不動さんのお寺では、よく、護摩供養という華々しい仏事が行われます。
護摩木という木の札に名前と願いごとを書いてお納めすると、お坊さんがそれを火にくべて浄化し、お不動さんに届けてくれます。
※写真提供/成田山深川不動堂 http://fukagawafudou.gr.jp/
火を焚いて、般若心経やお不動さんのご真言を唱える儀式を護摩と言います。
一般の人が参列できるお寺も多いですが、とりわけこの深川不動堂では、毎日数回行われていて大人気です。大迫力で、ご利益も絶大ですよ。
お正月期間は、特に混雑しますので、一段落したころ、1月中旬以降にお参りするのもお勧めです。深川エリアは、最近は、ブルーボトルコーヒーなどもできて、コーヒーの町としても人気です。七福神コースもありますので、散歩がてら巡ってみるのもよいですね。
吉田さらさ公式サイト
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