HAPPY PLUS
https://ourage.jp/odekake_joshigumi/93484/

京の味で温まる名代「養老鍋」-「河道屋養老」

小原誉子

小原誉子

「京都観光おもてなし大使」&旅ライター
アナウンサー、テレビ番組プロデューサーなどを経て、集英社「エクラ」などのライターに。
2011年より京都に在住。
京都など、日本の文化・観光情報を伝える
人気ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」を
毎日更新中

記事一覧を見る

京の味で温まる名代「養老鍋」-「河道屋養老」

 

冬の京都は、底冷えと言われる、体の芯からジワ~と冷える寒さです。

そんな冬に訪れた人におすすめは、ホカホカの湯気があがる鍋。

京都に来た友人を案内すると、必ず喜ぶお店が、「聖護院門跡」の西門の前に暖簾がかかる「河道屋養老」です。

小原 河道屋養老 

門から玄関まで、木々や野草が茂る庭の中を石畳の小路が誘います。ふと足元をみると、石畳には蕎麦を挽く石臼などが埋め込まれ、蕎麦屋ならではの遊び心を感じます。

小原 河道屋養老 

白川の農家を移築したという築200年の木造建築は、黒光りした柱や梁が、その歴史を静かに物語ります。温められた座敷に入れば、四季折々の風情を見せる庭が雪見障子やガラス窓越しに…。その京情緒あふれる景色に、思わず「素敵~」との声も上がります。 小原 河道家養老 店内

ここ「河道屋養老」は、創業以来、すでに4代目。今は、若き店主が、昔ながらの味を守ります。隣接する蕎麦工房で作られた自家製のそば、そして風味豊かなだし汁が、「河道屋養老」の変わらぬ味を支えます。

小原 河道屋養老 

写真は3人前

 

 

いろいろな品のなかでも、初めてこの店を訪れたら、ぜひ味わってほしいのが、なんといっても名物「養老鍋」(1人前3,600円)。京都を代表する食材が、存分に味わえる鍋です。だし汁が入った土鍋と共に運ばれるのは、「湯葉半」の湯葉、「麩嘉」の生麩、「いづ萬」のひろうすをはじめ、地鶏、海老、菊菜、九条葱、白菜、椎茸など、まさに京の味づくし。ひとつひとつの食材の美味しさは、「京都に来た~」と実感させる味わい。野菜もたっぷりで、疲れた胃にもやさしく、冷えた体も芯から温まります。

小原 河道屋養老 

さて鍋の〆は、ふんだんな具材の旨味を含んだだし汁で味わう蕎麦やきしめん。案内した友人は、「もうお腹いっぱい~」と言いながらも、食べ始めると、その美味しさに抗いきれず、だし汁も飲み干す状態に。額ににじむ汗をぬぐいながら、思わず笑みが浮かびます。

小原 河道屋養老 

ひとりでも注文できるので、ひとり旅でも味わえる嬉しい鍋。

底冷えの冬の京都を訪れたら、ぜひとも味わいたい、体と心を温める京の味です。

 

河道屋養老

京都市左京区聖護院西町2 御殿西門前

☎075-771-7531

営業時間 11:00~19:00入店まで 火曜休み

交通/市バス「熊野神社前」から徒歩3分

 

 

 

小原誉子ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」

http://blog.goo.ne.jp/mimoron/

 

場所別・テーマ別おでかけ情報はこちら >

同じ場所・テーマから記事を探す

#近畿 #京都 #食べる

おでかけ女史組の正しい楽しみ方
おでかけ女史組 キーメッセージ おでかけ女史組 キーメッセージ
<前の記事

<前の記事
第32回/1日1組。祇園安井のモダンなゲストハウス 

次の記事>

次の記事>
第34回/今も受け継がれる一子相伝の味。「八百三の柚味噌」

この連載の最新記事

数々の賞に輝くパティシエ 高木繁さんの味を堪能する! 下鴨の「Patisserie AVECAMOUR(パティスリー アヴェカムール)」/おうちで楽しむ、京の味と物

第152回/数々の賞に輝くパティシエ 高木繁さんの味を堪能する! 下鴨の「Patisserie AVECAMOUR(パティスリー アヴェカムール)」/おうちで楽しむ、京の味と物

おうちで楽しむ、京の味と物(61)平和への思いを込めて植えられた早咲きの《陽光桜》「熊野若王子神社」

第151回/おうちで楽しむ、京の味と物(61)平和への思いを込めて植えられた早咲きの《陽光桜》「熊野若王子神社」

おうちで楽しむ、京の味と物(60)日本が誇る伝統工芸品や真珠、京象嵌などが揃う「京都ハンディクラフトセンター」

第150回/おうちで楽しむ、京の味と物(60)日本が誇る伝統工芸品や真珠、京象嵌などが揃う「京都ハンディクラフトセンター」

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

OurAgeスペシャル