京都を訪れるたびに行きたくなる肉専科「はふう」
「平安神宮」の北側、丸太町通と東大路通が交差する「熊野神社」のあたりを歩いていて、ふと足を止めたのが、「はふう」という看板です。「あれ、ここにお店ができたんだ~」と思わず店内に…。
実は、私が初めて、御所南にあるこのお店の「本店」を取材に訪れたのは、もう十数年前のこと。以来、「美味しい肉料理を手軽に味わうなら、ここ!」と、編集者や知人と仕事抜きのプライベートランチやディナーに何度か伺いました。
昨年夏にオープンした「聖護院店」は、「本店」同様、キッチンの前のカウンター席、また店の奥のテーブル席、いずれもリラックスした雰囲気で過ごせる造りです。
「ここは、もっと大人の遊び心を感じさせるデザインなんです」とお店の方。
赤と白のストライプの壁面が広がるキッチン前のカウンター席。そして奥には、レトロモダンな雰囲気のテーブル席。そして新たに個室も生まれました。
京都を訪れるたびに「行きたい!」という知人を虜にしているのが、上質の牛肉を使った料理の数々。5,000円以内で味わえる極上の牛フィレステーキやサーロインステーキをはじめ、3,000円以内のビフカツ、ビーフシチュー、1,580円のハンバーグなど、肉専門店としてはリーズナブルな値段も魅力です。「いつ行っても変わらず美味しいし、誰をお連れしても、喜んでもらえるの」という知人。なんでもコストパフォーマンスと満足度がとても高いと。その理由のひとつは、オーナーのご実家がもともと精肉の卸業を営まれ、その関係で仕入れる肉の美味しさと抑えられた価格に…。それと共に、スタッフのみなさんの温かな対応も、「また行きたい!」と思わせる理由です。
岡崎エリアによく行く私にとって、新たにできた「聖護院店」はありがたい立地。もっぱらひとりでランチタイムに利用しています。いろいろあるランチメニューの中で、私が好きなのは、特製デミグラスソースがたっぷりかかったハンバーグ。ゴロンとしたたっぷりサイズで、お箸で割ると、中からジワ~と肉汁がこぼれます。デミグラスソースに絡めアツアツご飯といっしょに頂きます。サラダ、小鉢と味噌汁、さらに食後のコーヒーも付いた、なんともお得感いっぱい。
また、見逃せないのが、陶器の壺に入ったルーのハヤシライス(1,100円)。玉ねぎの甘味と肉の旨味が、ルーに溶けだし、その美味しさに思わずご飯が進みます。驚くのは、肉の量の多さ。一般的なハヤシライスは、ルーの中に肉がパラパラと入っていますが、ここ「はふう」のは、具材の肉をルーで絡めている感じ。煮込み具合が絶妙で、ほかでは味わえないハヤシライスです。
「はふう」の本店は、御所の南側、夷川通沿いにあり、以前は御所南エリアに2店舗あったのですが、鴨川の東側に1店舗を移転、新に「聖護院店」として昨年オープン。場所が離れたことで、いっそう観光客にとっても利用しやすくなったはず。
「聖護院店」は、春、琵琶湖疏水沿いの桜が見事な文化薫る岡崎エリアの北側に位置し、「平安神宮」や「京都市立美術館」「近代美術館」「ロームシアター」「細見美術館」からも歩ける距離。また節分で賑わう「聖護院」や「須賀神社」とは同じ通りで、徒歩1分という近さ。祇園エリアからも、バスで10分ほど、「熊野神社前」からすぐです。
カウンター席が多いので、女性の一人旅の食事でも気兼ねなく過ごせるのも嬉しいこと。カウンター越しに調理する様子を見たり、ときどきお話したり、お店の方とのコミュニケーションも旅の素敵な思い出になりそう。
さて京都を訪れる他府県の観光客におすすめは、帰りの電車で味わえるテイクアウトの品々です。厚いビフカツを挟んだ「カツサンド」1,900円。「ステーキ弁当」2,000円など種類も豊富。営業時間内で訪れる時間を予め伝えておけば、待つことなくピックアップできます。
電車で味わう京の味。ワインの小瓶を用意すれば、移動時間も楽しみなディナータイムに。
「え?また『はふう』に行きたいんですか?」東京から訪れる友人に予約を頼まれました。「はい、了解、予約しときますね~」。もちろん何度行っても私は全然OKですけど…。
ランチコースは3,000円~。ディナーのコースは8,200円~。アラカルトで注文もできます。
地元の常連客も多いので、夜は、予約をおすすめします。
はふう本店
京都市中京区麩屋町通夷川上ル笹屋町471-1
☎075‐257‐1581 水曜休み
はふう聖護院店
京都市左京区聖護院山王町8
☎075‐708‐8270 火曜休み
両店とも、営業時間 ランチ11:30~13:30LO ディナー17:30~21:30LO
メニューも共通です。
小原誉子ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」
http://blog.goo.ne.jp/mimoron/