夏も乳液、クリーム、オイルインで補おう!
大人の保湿は
"アブラ"が必須です!
「べたつくから」といって、乳液やクリームを使わずにスキンケアを済ませる人が多いようですが、大人の肌にはそれでは不十分。加齢とともに自らが分泌する皮脂がどんどん減ってきているから、季節を問わず、もっと積極的に補わなければなりません! そこで、夏でも使いやすい"油分補給コスメ"をご紹介。肌は絶対に乾かさない主義という美容ジャーナリスト國藤直子さんのお手入れのコツも教えていただきました。
國藤直子さん
Naoko Kunito
美容ジャーナリスト。美容エディター。コスメコンシェルジュ。女性誌で美容記事やタイアップ記事を手がける。十数年前から
通販コスメの開発にも携わる
皮脂分泌量は40代以降、急下降。
このままだとパサパサ肌に!
若いときの体験からか、マイエイジ世代には油分の多いコスメを避けたがる人が多く見られます。ところが、下の年齢別・男女別の皮脂分泌量のグラフを見れば一目瞭然。男性の皮脂分泌量は20歳以降でほぼ変化がないのに対して、女性は20歳以降はひたすら下降。特に40歳からは急激に皮脂分泌量が減って、私たちの肌はまさに油分不足です。こんなに減っているのに、油分を嫌っている場合じゃない!
「とにかく、日々の化粧品で油分をきちんと補うことが大切です」と資生堂の岩田多絵さん。このまま肌が干からびるのを待つわけにはいきません。
岩田多絵さん
Tae Iwata
資生堂 化粧情報開発センター美容法開発グループ 研究員。アンケートや対面アンケートで顧客の美容行動などを調査し、美容法を開発している
細胞の隙間に油分を補うと、
肌が健康になり、乾燥が防げる
肌は、汗腺から出た汗と、皮脂腺から出た皮脂が混ざり合って、天然の潤い膜となって表面を覆っています。ところが、「たくさん汗をかく夏は、ゴシゴシ汗を拭って必要な皮脂まで根こそぎ取ってしまいがち」と岩田さん。しかも汗を潤いと勘違いしてお手入れ不足にもなりがち。特に肌の乾燥を感じやすい頰は、皮脂分泌が少なく、夏もエアコンによって乾燥しています。
「肌の潤いは水分と油分のバランスがとれていることが重要です。水分は化粧水で補えますが、使用アイテム数が減りがちな夏は油分不足に」。そこで活躍するのが乳液。配合されている油分などが細胞と細胞の隙間に入り、細胞同士を結びつける接着剤の役割をもつ、細胞間脂質の代わりとなるのです。さらに、健康な細胞を生み出す働きをサポート。つまり、細胞間脂質が十分にあれば水分が逃げにくい肌になり、紫外線などの外的刺激の影響を受けにくくなるというわけです。
下写真の乳液をプラスした肌との比較を見ると、時間がたつほど、潤い力に差がついているのがわかります。水分補給だけでいいと思っていたら、乾燥だけでなく、シワやたるみなどの悩みへとまっしぐら。乳液やクリームなどで油分を補給するのは必須です!
構成・原文/國藤直子(STRIPE) 取材協力&資料提供/資生堂