ある日、編集部にやってきた是枝先生。歯科医師ですが、解剖学など改めて勉強して、たくさんの顔データをとって、わかったことを熱く語ってくださいました。あまりに面白かったのでご紹介することに!!
その理論、まずご紹介しますね!
〝たるみ〞が見た目に及ぼす影響、〝たるみ〞が起こる理由、そしてそれを軽減する方法についてです。
顔のたるみと大いに関連する独自のメソッド「デンタル美顔」を確立している歯科医師の是枝伸子先生のお話、思わず膝を打って、納得です!
そのたるみが見た目年齢を左右する!
是枝先生が、現在の研究を始めたのは、
「私が日々、歯の治療にあたり思ったこと…それは、若く見える人と老けて見える人の違いは何か?
この疑問が若く美しい顔の法則を研究するきっかけに」
確かに私たちは初対面でも、その人が何歳くらいかを察知することができます。
「例えば、前にいる人が20歳くらいなのか、60歳くらいなのか、無意識に判断していますよね。
その観察時間は約0・7秒といわれています。一瞬の情報収集で年齢を把握しているのです」
年齢を把握するための観察ポイントは、 全身の場合は姿勢や歩き方、服装も判断基準になるでしょう。
しかし、顔だけを見た場合はどうでしょうか?
「下の4枚の写真は20代、30代、40代、50代の女性の顔です。
どれが20代で、どれが50代かわかりますか?
実はこの画像、すべて肌のシミやシワは消してあります。違いは肌のたるみだけ。
つまり、顔の見た目年齢を左右する大きな要因は〝たるみ〞なのです」
●どれが20代でどれが50代かわかりますか?
これらの写真のもとになっているのは、日本女性の顔写真を、年代別に各100人集め、特徴を合成したもので、
左からそれぞれ20代、30代、40代、50代の写真です。
シミやシワは消してあり、髪型もさほど変わりません。
違いは、まぶた、目尻、頰、フェイスラインなどのたるみのみ!
単純に太ったということではなく、顔のさまざまな部位の締まりがなくなり、たるんでいっていること。
それが年齢判断の基準になっているのです。
MyAge/OurAge世代の一大悩み〝たるみ〞の原因は筋肉の衰えです
では、この〝たるみ〞とは、一体何なのでしょう?
「まずシワには、小ジワと大ジワの2種類があります。
小ジワのおもな原因は表皮の乾燥や摩擦など。
いわゆる、ちりめんジワといわれ、皮膚を引っぱると消えます。
大ジワはコラーゲンやエラスチン、基質成分などの肌弾力成分が減少し、
真皮層が萎縮するのが大きな原因。
たるみは大ジワがさらに進んだ状態や筋肉の衰えによる下垂で、
年齢を重ねると表れてきます」
つまり、〝たるみ〞の原因とは、筋肉の衰えだったのです!
● 顔の変化Check!
実際、自分の顔にどのくらい〝たるみ〞の危険が潜んでいるか、「顔の変化」をチェックするテストにトライしてみてください。
あなたはいくつ当てはまりますか?
□ 口角が下がっているような気がする
□ 歯ぎしり、食いしばりをしているかもしれない
□ ものがしっかり嚙めていない、または片方でしか嚙んでいない
□ フェイスラインがぼやけてきた気がする
□ ほうれい線が気になる
□ 二重あごが気になる
□ マリオネットライン(口角の縦のシワ)が気になる
□ 眉毛を上げると額にシワができる
□ 眉をしかめる癖がある
□ くま、くすみが気になる
□ 鼻の下が長くなった気がする
□ 笑うと上唇が歯に張りつく
さて、いかがだったでしょう?
ほうれい線やマリオネットラインなどの大ジワ、口角やフェイスラインの下垂など、すでに表れているものだけでなく、嚙みしめや表情癖なども、〝たるみ顔〞の原因になるのだそうです!
ひとつでも思い当たるものがあるなら、すでに〝たるみ顔〞に片足を踏み入れているかも…。
〝たるみ〞の原因がわかったところで、実際、自分の顔の筋肉がどのくらい衰えているのか目で見て確認したいですよね。
次回はそのチェック方法を先生に教えていただきます。
是枝伸子
歯科医師。アクアタウン歯科クリニック副院長。
歯科医の立場から、若く美しく見える顔について研究し、
独自のメソッド「デンタル美顔」を確立。
歯の健康、嚙み合わせ矯正をはじめ、顔筋ピラティスとマッサージ方法を提案している
http://www.dental-bigan.com