空気を含んだようなプクプクした感触…纏わりつかず、肌をやさしく包むようなサラリとした着心地の良さを備えたシルクのナイトウェアを見つけました。上質のシルクを凹凸のあるワッフル生地に加工し、ゴージャスな雰囲気を漂わせながら、実は、洗濯機で洗え、アイロンいらずという簡単なお手入れの優れものです。
このナイトウェアを手掛けたのは、京都生まれの碇谷晶子さん。若い頃から、シルクのもつ素晴らしさに強い関心を抱いたそう。でもイタリアやフランスをはじめ世界中を旅しては、ショップを覗いても、実際「着たい!」と思う質感とデザインの品に出会わぬまま、時が過ぎていきました。50代となり、「やっぱりシルクのナイトウェアが着たい!」という思いを抑えきれず、自ら作ることを決意します。仕事の関係でたびたび訪れる中国で、シルクを扱うさまざまなメーカーや研究所をめぐり歩く日々を迎えることに…。そして、やっと納得がいく優れた斬新なシルク素材に出会いました。
それが肌にピタリと付くことがなく、サラリとした着心地で、しかも手入れが簡単なワッフル加工のシルク素材です。
そもそもシルクは、人間の皮膚組織と同じ18種類のアミノ酸から構成され、衣服に使われる素材の中で肌へのやさしさは抜群。まさに身に纏うスキンケア製品と言えるかもしれません。長年、シルクに触れる人の手がスベスベということからも、肌へのトリートメント効果があるとも言われているのです。
「歳を重ねると、1年を通じ、肌の乾燥が気になります。でも直接肌に触れるランジェリーやナイトウェアなどをシルク素材を着ると、乾燥が軽減されるんですよ」と碇谷さん。
そんな碇谷さんが作る品々は、サラリとした着心地の上質のシルク素材で、そして何より、手入れが簡単なこと。「もちろん、オシャレなデザインや色使いにもこだわりました」と。
洗濯機で洗え、乾かした後は、アイロンいらずというのは、なんともうれしいシルクです。
なんでも、このワッフル加工のシルク素材は、有名ブランドのブラウスやワンピースなどに使われる高級素材で、それを縫製するのは、かなりの技術が必要だそう。「製品はすべて中国で製作しています。本当にたくさんの縫製工場をめぐり、納得がいく高い縫製技術をもつ工場とやっとめぐり会え、希望する品ができたんです」と、その苦労を語ります。
高級なワッフル加工のシルクでナイトウェアを作っているのは、世界でもここ「ルルル」だけとか…。一度着ると、着心地の良さにすっかり魅了されてしまいます。京都の五条坂近くの町家のショップには、パジャマやワンピースタイプ、またガウンなど、やさしい色合いの品々が並んでいました。
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また、最近は、肌着のアイテムの製作も…。人気はシルクガーゼを二重につかったハイネックシャツや体に寄り添うリブ編のシャツで、保温性、通気性に優れ、冬には、手放せないアイテムになりそう。
着るだけで肌がスベスベになると言われるシルク。その魅力を思う存分味わえる品々が揃っています。
大人の女性にふさわしいシルクのナイトウエアや肌着。特別なお手入れいらずの品は、憧れのシルクをグッと身近なものにしてくれそうです。
株式会社ルルル
京都市東山区鍾鋳町561-5
☎075‐541-7888
ショップの営業時間:9:30~17:30 (昼休み12:30~13:30)
土・日曜・祝日休み
小原誉子
ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」