サンスクリット語で〝生命の科学″という意味のアーユルヴェーダ。今回はトリートメントの流れと代表的なメニューをご紹介します。
アーユルヴェーダ・トリートメントの流れ
ドクターと1対1でのコンサルテーション
最初にコンサルテーションが行われます。ドクターは生活習慣に関する問診、脈診、触診をしながら、トリートメント内容や食事療法を決定
各人に最適な素材でトリートメント
ドクターはゲストに最適な素材を使ったトリートメントをセラピストへ指示。7 日以上の滞在が理想的ですが、5日間でも不調は改善されます
デトックスを促すサプリメントも
滞在中、さらに毒素排出を促進するために、ドクターが処方したハーブドリンクや丸薬などが処方されます。日本に持ち帰って継続服用する人も
アーユルヴェーダの代表的なメニュー
アーユルヴェーダのトリートメントは50種類近くあり、ドクターはゲストの状態を診ながら、毎日のトリートメント(何種類かを組み合わせる)を考えます。フォーカスする部分やマルマ(ツボ)など、セラピストに細かい指示を出します。
【フラワーバス】
カラーセラピーとアロマテラピーの効果があり、その人の肌にもよい花や葉を配合。ヴァータには黄色やグリーン、ピッタにはローズやブルー、カパには赤や紫の花が合うそう
【ナヴァ キシ】
赤米を詰めて蒸したボールを、牛乳、木の根、ギー(水牛のバター)、セサミオイルを混ぜ合わせた液体に漬け、それを体に押し当てます。コレステロールの低下などに効果大
【タイラ ダーラ】
温めたオイルを全身にリズミカルに流し続ける「シロダーラ」の全身バージョン。筋肉や関節の痛みを緩和し、毒素排出を促します。心地よさに眠ってしまう人がほとんど
【シロダーラ】
温めたオイルを額の中心に流し続けます。思考することから解放され瞑想状態に。ストレス、頭痛、鼻づまりを解消。施術後2時間は冷やさないように頭部を布で覆います
【レバナ】
アスパラガスやフレッシュハーブなどを混ぜてペースト状にし、全身に塗布してラッピング。肌の深層部の老廃物をクレンジングし、くすみも除去。筋肉の緊張もやわらぎます
【ウドゥラワルターナ】
体質に合ったハーブやスパイスを混ぜ合わせた粉末とオイルを使い、優しいストロークでマッサージ。古くなった角質を除去して栄養を補給。心身の緊張も緩和してくれます
【スウェーダナ】
スリランカ式のハーバルスチーム。鎮痛、若返り、呼吸器の働きを助ける効果の3種類のハーブを含むスチームが出る木製ベッド型サウナに横たわると、体内毒素が汗とともに排出
【ワットラビィ アルダナ】
体質に合ったハーブやスパイスを混ぜ合わせたペーストを顔にのせるマスク。顔にたまった毒素を除去するとともに、毛穴の黒ずみ、シワ、弾力アップに効果があります
【クレイヴ ヴァスティ】
コリの強い部分に小麦粉で土手を作り、温めたハーブエッセンスやオイルを注ぎます。患部を芯から温めることで痛みをやわらげます。おもに腰や首に行います
次回からはアーユルヴェーダ5日間プログラム体験記を3回に分けてご紹介します。お楽しみに。
撮影/小西康夫
構成・文/板倉由未子(トラベル&スパジャーナリスト)
コーディネート/橋迫 恵(セレンディピティ倶楽部)