アラウンド50代向け、とうたった化粧品のコマーシャル、最近多く見かけるようになりましたね。たるみや毛穴、エイジング肌が気になるミーナには、うれしい限り。最先端の皮膚生理を研究して作られた化粧品は、どれも頼もしい存在!
スキンケアからヘアケア、メイクアップまで、50代以降の女性を対象にしたコスメが数多く登場しています。マチュア世代の皮膚生理を研究して作られた化粧品には、エイジング対策の最先端テクノロジーが搭載されています。
今こそ、コスメのチェンジどき! 年齢にふさわしいアイテムを選んで若々しい肌をキープしましょう。
肌は、若い頃とどう変わる?
年齢を重ねるにつれ、人間の機能は衰えてきます。肌に関していえば、さまざまなデータが物語るように、ターンオーバーのスピードが遅くなります。角層は厚く硬くなりやすく、きめが乱れて肌表面が平坦になり、水分量や皮脂分泌量が減り、コラーゲンやエラスチンなどの弾力線維が減少していく…。
残念ながら紛れもない事実です。その結果、シワやたるみ、弾力の低下やシミやくすみなど、エイジングサインが目に見えてきます。
「肌の状態は年齢よりも個人差が大きいと思います。50代だからこう、60代になったらこうなる、ということは一概には言えなくて、かえって年齢を重ねるほど、肌格差が大きくなるのではないでしょうか。ただ、閉経期になると肌の変化を実感する人が多いようですね」
と、資生堂で大人世代向けの化粧品「プリオール」のブランドマネージャーを務める石川由紀子さん。ブランド発足に伴い、多くのシニア世代の女性から話を聞き、その人が重ねてきた人生が肌に現れると感じたそう。
「誰もが加齢による変化は実感しながら、加齢と上手につき合い、私らしく輝きたいという意識を持ち、簡単で有効なケアをしたいと望んでいます」
年齢とともに肌表面のきめがあらく、平坦になります。このためのっぺりとした平面的なツヤ感に。
資料提供/資生堂
加齢とともにターンオーバーが遅くなります。遅すぎても速すぎても角層状態は乱れやすくなりがち。
資料提供/ポーラ
角層の水分量は年齢を重ねるにつれてどんどん減少していきます。このため乾燥しやすくなります。
資料提供/資生堂
ターンオーバーが遅くなると、角層が重層化すると同時に角層細胞の面積が大きくなってきます。
資料提供/資生堂
気になるエイジングケアコスメの情報は、次ページにも!
老け顔のターニングポイントはMyAge/OurAge世代!?
ポーラ研究所でプレミアムスキンケアブランド「B.A」の研究を担当する竹内啓貴さんによると、
「肌の老化は大きく分けて、シミが増える、きめがあらくなる、硬くごわつく、弾力がない、肌色が悪くなるといった質感の変化と、フェイスラインのたるみや頰のこけ、ほうれい線のたるみやシワなど形の変化があります」。
50代以降になると、多くの女性は、形の変化のほうが気になるようです。例えば、シミも気になるけれど、たるみや顔コケのほうが大問題というように…。これは形の変化は見た目の老けを大きく左右するからでしょうか。
「加齢により表皮も真皮も薄くなります。特に真皮はコラーゲンやヒアルロン酸が減少して薄く弾力がなくなってしまいます。ポーラでは、コラーゲンよりも先に出現し、皮膚誕生の土台となる物質〝バーシカン〞に着目。コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの生成を高め、ふっくらとハリのある肌を目指しています。マイナスをゼロにするのではなく、プラスにしようとするアプローチをと考えています」
化粧品科学の進化は目覚ましく、次々と新しい製品が登場しています。個人差があるとはいえ、さまざまな機能が衰え、老けサインが目立ってくるマイエイジ/アワエイジ世代。エイジングと上手につき合っていくには、最新のテクノロジーで開発された化粧品は必要不可欠。エイジングケアを考えた化粧品でのスキンケアは、今から始めることで、これからの肌がきっと変わってきます。
肌に触れるとだんだん硬くなってくるのがわかります。角層の重層化、水分量の不足などが原因。
資料提供/資生堂
皮脂分泌量は20~30歳をピークに徐々に少なくなっていき、肌が乾燥しやすくなります。
資料提供/資生堂
肌内部のコラーゲン量が加齢とともに減少。同時にコラーゲン変性が起こり、弾力性が失われます。
資料提供/資生堂
白い部分がコラーゲン線維。20代と比べて50代は減少し、たるみやシワなどの症状が加速します。
資料提供/資生堂
年齢別肌変化のシミュレーション画像を見ると、年齢を重ねるにつれて、シワやたるみが顕著になっていくのがわかります。特に表情に沿って作られるシワが長く、深くなり、やがて定着してしまいます。
資料提供/ポーラ
お話を伺ったのは…
石川由紀子さん
Yukiko Ishikawa
profile
資生堂 プリオール ブランドマネージャー。50代以降の女性の肌や意識、生活スタイルを研究し、熟知
竹内啓貴さん
Hirotaka Takeuchi
profile
ポーラ研究所 肌科学研究部皮膚科学研究室 主任研究員。B.Aリサーチセンターにて、バーシカンの研究、新成分ゴールデンLPを開発
次回からは先端テクノロジーを搭載した4ブランドをご紹介します。
撮影/恩田はるみ
取材・原文/近内明子