フランスの老舗メーカーの美しいリボン
梅が咲き、春の訪れを感じる京都。心も弾む春に、おしゃれをして出かけたくなります。「平安神宮」と「知恩院」を結ぶ神宮道と三条通の交差点の東南に、「familleファミーユ」というお店を見つけました。
ここは、1864年にフランスの南東部のサンテティエンヌ市に創業した「ジュリアンフォール社」のジャカード織りのリボンや、パリの北、コードレーにある「アルベール・ゲガン社」のレース刺繍のクチュールリボン、そして1960年代に織られたヴィンテージリボンなどを扱うお店。なんでも日本で種類豊富にフランスリボンが揃っているのは、ここだけだそう。
色とりどりのフランスリボンは、文様の美しさと愛らしさ…。そしてニュアンスを感じさせる色合いの巧みさが、女性たちを魅了し、京都だけでなく全国から、このお店をめざし訪れる人も多いのです。
フランスリボンは、もともとフランス貴族などの華やかな衣装を飾るために発展。金糸などを多用したゴージャスなジャカード織りや刺繍などで作られました。「ジュリアンフォール社」のリボンは、昔ながらの木製のジャカード織り自動織機から生み出され、ふっくらとしなやかで、しかもきっちりと織り上げられた珠玉のリボン。シャネルやゴルチエなどパリの一流メゾンのデザイナーも用いるという品です。
また、「アルベール・ゲガン社」の繊細でエレガントなレース刺繍によるクチュールリボンは、その独特の色使いや緻密な柄などから、多くのヨーロッパの有名デザイナーを魅了し、コレクションなどに多数登場しています。
そして、今や作れる職人さんがいないという貴重な膨れ織の1960年代のヴィンテージリボン。その巧みな技は、見ているだけで、思わず欲しくなってしまいます。
手芸が苦手という人でも、春夏の紫外線避けの既成の帽子のリボンを、好みのフランスリボンに替えるだけで、ワンランクアップしたおしゃれな帽子に…。自分のワードローブに合わせた色合いのリボンで飾られた帽子は、なんとも洒落たものになります。
ここでは、10センチ単位で好みのリボンが買えるのも魅力。
棚に並ぶ美しいリボンを見ているだけで、しあわせな気分に…時の過ぎるのも忘れてしまいます。
美しいリボンを使ったコサージュやポーチ、バッグなど、このお店のオリジナルの品々もいろいろ。しっかりとしたリボンで作られたポーチは、バッグの中の小物の整理にも重宝し、旅のお供の一品に…。
「familleファミーユ」
京都市東山区三条通神宮道東入ル夷町158 神宮道ビル1F
☎075‐761‐6273
営業時間11:00~18:00 月・火曜休み
地下鉄東西線「東山駅」徒歩5分
小原誉子
ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」
http://blog.goo.ne.jp/mimoron/