筋膜がよじれると顔の筋肉が正しく動かず、たるみが発生してしまいます。たるみの改善にはまずねじれた筋肉を解消することが大切。
今回は顔のパーツ別、筋膜リリースをご紹介します。
筋 膜
筋膜がよじれると顔の筋肉が正しく動かず、たるみが発生
「筋膜は、全身の筋肉をボディスーツのように覆っていて、筋肉の中にもり込んでいます。筋膜は全身がひと続きなので、一部の動きが悪くなるとよじれた状態に。顔のたるみが生じるのもこれが関係しています。スマホなどを見て、猫背で首を前に出した姿勢が続くと、頭の後ろや首の前側などの筋膜が硬くなり、全身の筋膜がよじれます。すると顔の筋肉の動きが悪くなり、重力に負けてしまい、たるんでしまうのです」
竹井 仁さん
Hitoshi Takei
1966年生まれ。理学療法士。医学博士。首都大学東京大学院および同大学健康福祉学部理学療法学科教授。医学に基づく筋膜リリースの第一人者
口角引き上げリリース 30秒×3回
モダイオラス(車軸点)を引き上げて、口角をアップ。
・モダイオラス(車軸点)とは
口角のすぐ横の顔を引き上げる筋肉の合流点。ここの引き上げが顔のたるみ改善に効果的
1 あごの真ん中に3 本の指を置く
姿勢を正してあごを引きます。あごの真ん中に両手の人差し指、中指、薬指の3本を当てます
2 モダイオラスを持ち上げる
下唇の下側に沿って、モダイオラスまで指をすべらせるように動かし、モダイオラスを持ち上げて30秒キープ。これを3回
ほっぺイキイキリリース 30秒×3回
車軸点をさらに引き上げて、口まわりの筋膜をリリース。ほうれい線を薄くする効果が。
1 口角の下に手のひらを当てる
姿勢を正し、あごを軽く引きます。口角の下に両手の手のひらを当てます
2 当てた手を斜め上に引き上げる
口角の下に当てた手のひらを目と耳の間に向かって斜め上に引き上げます。優しく伸ばして30秒キープ。これを3回
目尻と頭部のリリースは、次ページに。
目尻しゃっきりリリース 30秒×3回
目のまわりの眼輪筋の筋膜をリリースし、目の下のたるみやシワを改善。若々しい目元に。
1 中指を目頭の横に当てる
姿勢を正し、あごを軽く引きます。中指を目頭の横に当てて、人差し指は中指に沿わせます
2 人差し指で目尻を引き上げる
中指は止めたまま、人差し指を目の下に沿って目尻へすべらせていき、目尻を引き上げて30秒キープ。これを3回
頭部ほぐしリリース 30秒×3回
硬くなってよじれた頭の前と後ろの筋膜をリリース。顔全体のたるみの改善に効果的。
1 手のひらを額と後頭部に当てる
姿勢を正し、あごを軽く引きます。片方の手のひらを額にぴたっと当て、もう一方の手のひらは後頭部に当てます
2 額を引き上げ、後頭部は下げる
額に当てた手で額の筋肉を引き上げ、同時に後頭部に当てた手で後頭部の筋肉を引き下げて30秒キープ。これを3回
次回からは顔グセを治すマッサージをご紹介します。お楽しみに。
Tシャツ¥4,900・パンツ¥16,000/ル・ピボット
撮影/城 健太(vale.)
ヘア&メイク/田村俊人(DIMPLY)
モデル/TOSHIKO
取材・原文/和田美穂