発酵食材をふんだんに使った”美腸美人ランチ”
「近江高島 かもす家」
最近、女性たちの間で、いっそう注目されている発酵食品。消化吸収を高めるための酵素や乳酸菌などの善玉菌を多く含み、腸内環境を整え、免疫力を向上させる働きがあるといわれます。また老廃物を体外に排出する働きを促進することにより、アンチエイジングにも有効とのこと。まさに健康と美容には欠かせない食品なのです。
もちろん、漬物、味噌汁、西京漬けの魚など、昔から京の日常の食膳にもなにかしらの発酵食品が、毎日のようにのぼっています。やはり京美人には、発酵食品が必須のよう。
そんな発酵食品好きの京都人の間に口コミで評判になっているのが、いつも観光客で賑わう三条通のアーケードの中ほどに、今年10月に、滋賀県高島市商工会によりオープンした、近江高島の食材を販売するアンテナショップ「かもす家」です。醸すという意味から名付けられた店の1階には、高島市商工会が選りすぐった、さまざまな発酵食品が種類豊富に並びます。
そもそも琵琶湖の北西に位置する高島市は、日本海と京都を結ぶ鯖街道が通り、日本海の食材を京都に運ぶ交通の要所として昔から栄えた町。また近畿屈指の米の産地であり、銘酒で知られる蔵元も多い地域です。琵琶湖の鮎、鮒、もろこなどの湖魚にも恵まれ、素朴ながら豊かな食文化を誇ります。冬、雪が積もる高島。そこで暮らす人々が、昔から健康のために特に大切にしてきたのが、米麹を使った発酵食品。そう近江高島は、まさに発酵食品の宝庫なのです。
さて、このショップで、見逃せないのが、2階の食事処でのランチです。
落ち着いたインテリアの食事処でいただくのは、発酵食品をふんだんに使った品々。
毎日2種類あるランチのひとつが、定番の「甘酒の畑ちゃん味噌丼」で、味噌で炒めた豚バラ肉をメインに、ヒジキの煮つけ、小松菜やニンジン、温泉卵などを、近江米のご飯に盛り込んだ丼。日本棚田百選のひとつ畑地区で、丹精込めて作られた米麹の味噌の甘辛い味の豚肉が、なんとも美味しく、ご飯が進みます。具だくさんの味噌汁と、甘酒のアイスクリームなどのデザートも。いずれも芳醇な味わいです。
また私が訪れた日の「日替わりかもすプレート」には、特製味噌ソースをつけて頂く、米麹で醸した豚ロースや魚、また乳酸ドレッシングのキャベツが添えられたレバーのテリーヌ、柿と甘酒のドレッシングをかけた水菜とかぼちゃのサラダが…。噛むほどに味噌ソースと豚の旨味が広がり、それぞれがなんとも豊かな味わいで、心和みます。これには近江米のご飯に味噌汁、デザートも付いています。
ランチはすべて1,000円というリーズナブルな価格。こんなに盛りだくさんの発酵食品が食べられて、この値段には感激します。
調理を担当する京都生まれの矢野雅子さん。
「昔から日本人が培ってきた発酵食品は、美味しさと共に健康にも役立つ、日本の食膳には欠かせないものです。今回、『かもす家』の調理を担当するにあたり、今まで以上に近江高島の食材に触れ、それを活かした料理をいろいろ学びました。知れば知るほど、その豊かさと素晴らしさに驚きます」と語ります。矢野さんが工夫した発酵食品をつかった料理は、いずれも食べやすく、野菜もたっぷりのまさに美味しいヘルシーランチです。1階のショップで、料理に使った品々が手に入るのも、このショップの魅力。
京都観光で疲れた胃腸には、このランチはおすすめ。便秘が改善されたといわれることも多いそう。ランチタイム以外にも、1階のカウンターでは、近江高島の味を肴に銘酒や、フルーツのスムージなどを味わえるバーカウンターもあり、いつでも気軽に立ち寄れるやすみ処として利用できます。
体の調子を整える発酵食品。近江高島の豊かな味わいが、京都で楽しめるショップです。
近江高島 かもす家
京都市中京区三条通寺町東入ル石橋町14-2
☎075‐255‐8787
ショップ営業時間:11:00~21:00
食事処:12:00~14:00LO
水曜休み
http://takashima-kamosuya.jp
小原誉子
ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」
http://blog.goo.ne.jp/mimoron/