金曜日の午後、東京出発。釜山から、車で2時間半の薬草の里‘山清’(サンチョン)で薬草しゃぶしゃぶを食べた翌日は、韓国の漢方である「韓方」をテーマパークにした東医宝鑑村(トンイボガムチョン)へ。中には、韓方博物館や薬草テーマ公園、宿泊もできる養生施設ほか、韓方「気」体験場などがあります。
遠くから見るとこんな感じ。
有名なパワースポットである智異山(チリサン)や名峰天王峯(チョナンボン)に囲まれ、清浄な気に満ちた、かわいいマスコット満載のテーマパークです。子ども向けに見えますが、大人も楽しめる場所がたくさんあります。
村名の由来である東医宝鑑(トンイボガム)は、李氏朝鮮時代最高の名医といわれたホジュンが著した医学書。東医宝鑑は、優れた医学書として2009年にユネスコ世界記録遺産に登録されています。
入り口にある巨大な「東医宝鑑」
霊石が集まる気体験場の入り口、気天門。右から入って左から出ます。真ん中の扉は偉い方用だそうです。
いよいよパワースポットで有名な3つの霊石を回ります!
<福石鼎(ポクソクチョン)>
ここで3つの霊石を回ります。まずは、入り口にある福石鼎(ポクソクチョン)。この巨大な岩の上に硬貨を立てられると願いが叶う、ということで、みなさまニコニコしながら硬貨を置いていきます。
私もやってみました。すっときれいに立ったー!
その後、この岩を触りながら、岩のまわりをひとまわりします。
<石鏡>
次は、日本からも毎年訪れる有名人がいるという石鏡。
石鏡を削っているうちに中央に現れた鳳凰の姿が白く浮かび上がって見えます。その下にあるのが触っただけでピタリと運気が上がる石。参拝客が次々に頭をつけるところは、ツルッツルに光っています。
私もさっそく。
2017年も健康で、仕事に恵まれ、素敵な出会いがあり、旅をたくさんできますように、と盛りだくさんに祈っております。
<亀鑑石>
もうひとつの霊石、重さ127トンもある巨大な岩。世の中のすべての良いことが書かれているそうですよ。この石にもくっついて良い気をいただきます。
多くの方が、こんな風に全身をぺたっとくっつけてお参りしていらっしゃいました。石の良い気を全身に受けるように・・・。
これで、2017年はほぼほぼOKのはず。
テーマパーク内は美しい散策路が整備されており、景色を眺めながら散歩を楽しんだり、気体操を体験したりと1日楽しめます。
裸足で歩くとツボ押しできるツボ押し石路。痛いのなんのって。「身体に悪いところがなければ痛くありません」(ガイド)だそうです。つまり、私は悪いところだらけ・・・。
韓方医の指導のもと、鍼灸や薬草風呂といった代替医療ステイもできます。ここは宿泊施設。
たくさん祈ってパワーをもらった後は、山清名物のビビンバを食べにGO!
山清のもうひとつの名物は、山参薬草ビビンバ。山参(サンサム)は、天然の高麗人参の中でももっとも高価で希少なもの。人を死の淵からも呼び戻す力があるとまで言われ、大きなものは数百万円もし、滋養強壮にとても効果があります。村の食堂で味わえます。
薬草の上にこの上にちょこんと載っているのが山参。
色とりどりのナムルと一緒にご飯の上に。
さらにコチュジャンをのせて混ぜ混ぜすると
できあがり!
ごま油とコチュジャンの味わいと薬草のかすかな苦味や清々しい香りがあいまっていくらでも食べられます。
もちろん、テーブルの上には、各種キムチがどっさり。
一番左のオレンジ色のものは、柿のキムチ。韓国では果物の中でも柿がとくに好まれ、さまざまな料理に使われています。家の軒には、こんな風に、たくさんの柿がぶら下がっている光景をよく見かけるほど。
次回は、江原道洪川にある予防医学に基づいて創られた療養施設ヒーリアンスソンマウルをご案内します。
東医宝鑑村(トンイボガムチョン)
住所:慶尚南道 山清郡 今西面 東医宝鑑路555番キル 45-6
アクセス(ソウル⇒山清):ソウル南部ターミナル⇒山清市外バスターミナル
※山清市外バスターミナルから東医宝鑑村まではタクシーを利用(約6.5km)
東医宝鑑村:http://donguibogam-village.sancheong.go.kr/(韓・英)
山清観光情報ホームページ:http://www.sancheong.go.kr/jpn/index.do(日本語)
取材協力:韓国大使館
旅のブログ 『世界1000都市ものがたり。』