「キユーピーの研究所を見学に来ませんか?」。そう誘われて二つ返事でOKした私は、てっきりマヨネーズの話を聞くものと勘違いしたまま当日の集合場所へ。研究所は東京・仙川の甲州街道沿いにあります。
おおお~! マヨネーズのパッケージを彷彿とさせるデザインの研究所ビル。門にも受付にも可愛いキユーピー人形がいて、笑顔でお出迎えしてくれました♡
「最初にヒアルロン酸と酢酸菌の勉強会を行います」と担当さん。
そうでした…知っていましたよ。キユーピーには大人気のヒアルロン酸コスメやサプリメントがあることを。そもそも、キユーピーのファインケミカル事業ではヒアルロン酸や卵黄レシチンなどを医薬品や化粧品、食品の原料として他社へ提供しています。マヨネーズ作りに欠かせない卵とお酢は、とりわけお得意の分野。
国内でも卵の消費量の多いキユーピーでは、鶏のトサカに多く含まれるヒアルロン酸を1980年代から研究しています。保湿成分として周知されているヒアルロン酸ですが、分子量や機能によりその種類は豊富。ミストなどにはサラサラの、ジェルなどにはトロミのヒアルロン酸が配合されていますよね。この粘度の違いは分子量。低分子はサラサラ、高分子はトロミのテクスチャーになり、配合濃度の違いではありません。
勉強会では、試験管に入ったヒアルロン酸にビー玉を入れる実験がありました。低分子のヒアルロン酸に入れたビー玉はストンと秒で底に。高分子のヒアルロン酸に入れたビー玉はなかなか落ちてきません(画像右)。キユーピーでは、これらの特性を生かして化粧品開発が行われています。
こちらがヒアルロン酸を配合したキユーピーのコスメたち。
同社がこれらの化粧品用に開発したヒアルロン酸はヒアルロン酸Naに加え、独自の5種類と合わせて6種類になります。
① ヒアロオリゴ®…低分子の加水分解ヒアルロン酸。角質層に浸透します。
② ヒアロベール®…高分子の吸着型ヒアルロン酸。スキンケアのほかヘアケアにも使われます。
③ ヒアロリペア®…修復型の加水分解ヒアルロン酸。肌のバリア機能サポートに。
④ ヒアロキャッチ®…低分子の超保湿型ヒアルロン酸。サラリとベタつがず、UVケアなどにも。
⑤ HAbooster®…超低分子の肌活性型ヒアルロン酸。国内初の新規機能性ヒアルロン酸で、ハリのある肌へ導きます。
こうした性質や機能の違うヒアルロン酸を、製品によって組み合わせて配合。体に本来あるヒアルロン酸は加齢とともに減少するので、こんなスキンケアは頼もしいです♡ ちなみにですが、ヒアルロン酸は10代と比べると50歳で約40%減、80代になると約80%減なのだそう。肌のシワや関節の不具合が起こるはずですね!
こちらの3品を使ってみました!
画像左のオールインワン美容ジェルは、上記ヒアルロン酸6種類が配合されています。ヨーグルトみたいになめらかな感触で肌に浸透して、モッチリした潤いが長続き。これはシワやたるみなどあらゆる肌悩みに対応してくれそうです! 画像右上は高分子ヒアルロン酸の原液100%。トロミのあるテクスチャーで、肌がなめらかに整います。こちらは乾燥が気になる部分に重ねたり、お手持ちのスキンケアに混ぜてもよさそう。画像右下は手と首回り用のエイジングケアクリームです。3種類の高機能ヒアルロン酸配合で、しなやかでハリ感のある肌に。伸びのいいテクスチャーで、ベタつきはないです。手とデコルテは年齢が現れやすいので、私たちOurAge世代にうれしい1品ですね♡
(右から時計回りに)
*キユートピア ヒアロワン 50g ¥7,920
*キユートピア ピュアヒアロ 30ml ¥5,500
*キユートピア ハンデコルテ 35g ¥3,850
勉強会は、続いて酢酸菌(さくさんきん)のお話へ。マヨネーズ製造に使うお酢は、酢酸菌から作られています。キユーピーはお酢の醸造においても60年以上の歴史があるそう。酢酸菌は漢方生薬や黒酢、リンゴ酢、コンブチャにも含まれ、あらゆる健康効果が期待できる素材です。今回は、酢酸菌がアルコールを分解する働きについての実験を見せていただきました。色付けしたアルコールに酢酸菌を入れると一瞬で色が変化(画像右)。最新の研究では、花粉症にも役立てられることがわかっているそうです。
キユーピーではこれらの素材を活かしたサプリメントもあります。ヒアルロン酸Na配合のものは肌の潤いに、酢酸菌配合のものは鼻のムズムズやお酒を飲む時などに。私はお酒に弱いタチなので、「よいときOne」に期待したいと思います!
(左から)
*ヒアロモイスチャー240(機能性表示食品)120粒 ¥5,400
*リラーレ(機能性表示食品)60粒 ¥2,380
*ディアレ(機能性表示食品)60粒 ¥3,780
*よいときOne 30粒 ¥3,240
さて、勉強会の後は社内見学をさせていただきました。撮影禁止だったので画像はないのですが、オフィスは天気が良ければ富士山が臨める眺望。カフェテリアのようにおしゃれな社員食堂もあって、働きやすそうな環境! あ~こんな会社で働きたかったな。
最後に、研究所1階にある「マヨテラス」にも行きました。こちらではキユーピー マヨネーズの歴史や製造過程、世界各地での展開などを知ることができます。私は勘違いした目的も達成できて大満足♡ こちらはとても楽しいです。一般公開しているので、機会がありましたら行ってみてください。
●キユーピー 公式ウェブサイト
https://www.kewpie.co.jp/
インスタグラム@kurikobeautyでコスメ情報などを随時発信中。