マスク生活が長引き、人前でマスクを外すのが恥ずかしくすら感じるこの頃。オンライン会議などでマスクを外したら、顔のむくみやたるみにドキッとする…ということはありませんか?
そこで今回は、体の内側から美を考える皮膚科医・山崎まいこ先生に、その対策を教えていただきました。
◆マスク生活が、顔のむくみとたるみを引き起こしていた!
山崎先生によると、今まで感じなかったような顔のむくみとたるみは、マスク生活が続くことによる「マスクしもぶくれ」かもしれないそう。「コロナ禍でリモート生活が長く続き、体を動かす機会が減って全身の筋肉が衰える人が増えています。また、日常的にマスクをしたり人と話す機会が減ったりしたことから、顔の表情筋も衰えています」(山崎先生)。
筋肉はリンパや毛細血管にとってポンプの役割を果たすもの。筋力が落ちるとポンプの役割が弱くなり、毛細血管まで血液が行き渡らず、体液循環の働きを低下させてしまうのだとか。そのため、表情筋が衰えた顔はむくみやすく、むくみの水分は重力で下に落ちてたるみ、しもぶくれになってしまいます。さらには、血流が悪いと栄養がすみずみまで行き渡らず、肌荒れや吹き出物につながることも。これは一大事です!
◆血流を促進し、水分の貯留を防ぐ「レモンヘスペリジン」
そんな見た目のお悩みを体の内側から解消する方法の1つとして、注目されているのが、レモンに含まれるポリフェノールの一種「レモンヘスペリジン」。
細胞と細胞の間にある細胞間質に水分が溜まることで起こるむくみ。毛細血管の血流が良いと、動脈側の毛細血管から水分が細胞間質に移行し、静脈側の血管からその水分が吸収されます。しかし、毛細血管の血流が低下すると、血管内の圧力バランスが悪くなって水分が吸収されず、むくみが起きてしまいます。
サッポロホールディングスの研究では、レモンヘスペリジンは、血管内皮細胞から血管を拡張するNO(一酸化炭素)が分泌するのを促し、血流促進に導くこと。また、活性酸素を抑えてNOの分解を防ぐことがわかっています。
また、体の中の水分量はNa+(ナトリウムイオン)の量によって変わります。レモンへスペリジンは腎臓の酵素に働きかけて、Na+が細胞間質に移行するのを抑制し、水分が溜まるのを防いでくれます!
レモンヘスペリジンの効果を検証する調査も行われています。サッポロホールディングスは、日頃から顔のむくみが気になる日本人成人男女88名を対象に、半数にレモン由来酵素処理ヘスペリジン400㎎を含む健康食品を、半数はプラセボ食品を、2週間連続摂取してもらいました。その結果、下のグラフ用に、レモンヘスペリジン含有健康食品を食べたグループが、朝の顔のむくみと、目まわりのむくみが改善されました。
これだけ違いが出るなんて、気になりますね。むくみ対策にぴったりのレモンへスペルジンは、レモンの皮に多く含まれているのだそう。そのため、レモンの皮を捨てずに活用した料理を食べるのが効果的。そこで、レモンをまるごと使ったレシピをご紹介します!
◆レモンをまるごと活用!むくみ対策レシピ
●はちみつレモン漬け
■材料(作りやすい量)
レモン(国産)…2個
はちみつ…300g
■作り方
1.レモンは皮をよく洗って水けをふき、5mm幅くらいにスライスする。
2.清潔な保存容器に1のレモンを半量入れ、はちみつを半量入れる。さらに残りのレモンとはちみつを加えて蓋をし、冷蔵庫で1晩置いたら完成。
●はちみつレモントースト
■材料(2人分)
(A)はちみつレモン漬けの汁…大さじ1
(A)クリームチーズ…60g
食パン(6枚切り)…2枚
はちみつレモン漬け…6枚
シナモンパウダー…適量
■作り方
1.Aを滑らかになるまで混ぜ合わせる。
2.1を食パン全体に塗り、はちみつレモン漬けをのせる。1200Wのトースターで5分ほど焼き、仕上げにシナモンパウダーを振る。
●レモンカレー
■材料(2人分)
鶏もも肉(唐揚げ用)…250g
(A)すりおろしにんにく…小さじ1
(A)すりおろししょうが…小さじ1
(A)プレーンヨーグルト…150g
(A)カレー粉…大さじ1/2
玉ねぎ…1個
サラダ油…大さじ1
(B)コンソメ顆粒…小さじ1
(B)生クリーム…50㎖
輪切りレモン…4枚
塩、こしょう…少々
温かいご飯…茶碗2杯分
レモンの輪切りを刻んだもの…1枚分
■作り方
1.鶏肉とAを保存袋に入れてよくもみこみ、30分ほど漬け込む。
2.玉ねぎはみじん切りにする。
3.鍋にサラダ油を入れ弱火で熱し、玉ねぎをじっくり炒める。玉ねぎがきつね色になったら1を加え、鶏肉を両面焼きつける。
4.3にBを加えて弱火で熱し、5分ほど煮込む。さらにレモンを加えてひと煮立ちしたら、塩、こしょうで味を調える。
5.ご飯に刻んだレモンを混ぜる。器に盛り付け、4をかける。
レモンをまるごと使ったレシピを取り入れて、いつでもマスクを外せる、むくみ知らずなフェイスラインに整えましょう!
山崎まいこ(やまさき・まいこ)先生
まいこ ホリスティック スキン クリニック 院長。皮膚科医。勤務医として形成外科医、皮膚科医、美容皮膚科医として務め、2017 年東京・代官山にクリニックを開業。ホリスティックな視点から、外側の治療だけでなく、身体の内側、腸内の健康、心のあり方までサポートし、真の健康と美しさを追求している。
◆資料提供/サッポロホールディングス
構成・文/倉澤真由美