これまでに、顔についた肉、広がっていく小鼻、たるみが気になる二重あごの解消や、デコルテやネックラインをすっきりさせるなど、大人のフェイスまわりにアプローチしてきました。そこでラストの仕上げに「すっきりとした横顔」を手に入れたいもの。自分では確認しづらい角度ですが、引き締めたり、しゅっと見せることは可能なのでしょうか?
「大丈夫ですよ」とNORIKOさん。「連載第8回の、前頭骨を引き上げ、頭頂部をもみほぐした小顔メイクのエクササイズを覚えていますか? 今回は、そのアップデート版。同じように頭蓋骨にアプローチすることで、顔の横側をすっきりとさせていきましょう!」
「横顔」に関係するのは、頭蓋骨の中でもサイドにあたる骨の部分なのだとか。
「側頭骨(そくとうこつ)と呼ばれる、耳の後ろから後頭部へとつながる骨を整えていきましょう。側頭骨は、前頭骨や頭頂骨(頭のてっぺん周辺の骨)の下にあります。この側頭骨をケアすることで、頭蓋骨全体をキュッと上げます。と言っても、このエクササイズはものすごく簡単! 私たち40代~50代世代が学生の頃におなじみだった、あのヘアアレンジを作るような気持ちでやってみてくださいね」
では早速、エクササイズをスタート!
“ポニーテール”を作る要領で顔のサイドを引き上げる!
1. 姿勢を正して前を向く。両耳の後ろあたりを、手のひら全体で優しく包む。
2. 写真のように髪をかき上げ、地肌を触ってもよいし、髪の毛の上から触れてもOK。手に力を入れすぎない。両手で顔のサイド部分を挟み込んでいる感覚があれば大丈夫。
1. そのまま、両方の手のひら全体で上の方向へと引き上げる。
2. 手に力は入れない。手のひら全体で顔の横の骨を感じながら、ゆっくりと上へと押し上げて。
1. 上に押し上げた手を、そのまま斜め後ろの方向へ引き上げる。
2. “ポニーテール”を作るときのようなイメージを持つとやりやすい。ゆっくりと、顔のサイドの骨と筋肉を斜め上へと動かしていく。
3. 顔の横の骨と筋肉を引き上げたら、そのまま両手で、頭全体を優しくマッサージ。頭頂骨(頭のてっぺん周辺の骨)あたりも、前・後・左・右とゆっくり手のひらを当てて動かして。
目まわりの血流もUP。アイケアにもおすすめのエクササイズ
側頭骨を上げ、斜め後ろに持っていく動きが、気持ちいい! 学生時代や若い頃は何気なくやっていた、ポニーテールやハーフアップのヘアアレンジに似た動きが、こんなに顔をすっきりさせるとは! PC作業の合間にやると、お疲れぎみの目も心なしかラクになったような…。
「側頭骨を整えることで、目のまわりの血流もよくなってきます。アイケアの一貫としても、ぜひやってみてくださいね。そして連載第8回で行った頭頂骨のマッサージも組み合わせて行うと、頭蓋骨がより整い、しゅっとした品のある横顔をつくることができますよ」
40代、50代が抱えやすい、たくさんのフェイスまわりの悩みを解決してくれたNORIKOさん。「エクササイズは連載で紹介した順番にやってもいいし、1回分だけを、隙間時間にさっと行うだけでもOKですよ。どれも続けていくことで自然と骨や筋肉の位置が変わっていきます」と、頼もしいアドバイスが。
そして、同世代のOurAge読者にメッセージも!
「私たちの年代は、公私ともに忙しいうえに、更年期という体の変わり目にも向き合う時期。だからこそ、顔ピラティスを楽しみながら“自分で自分を大事に扱う”時間を大切にしてくださいね。ドンヨリ顔から脱出し、大人らしくてチャーミングな表情をじっくりと育てていきましょう!」
【教えていただいた方】

スペイン・バルセロナ在住。骨格矯正メソッド・ヤムナボディローリングとピラティスが専門。モットーは、アラフィフから健康でいるための体作り。Instagram、YouTubeを中心に、大人のボディ&フェイスを快適に整えるエクササイズを発信している。書籍『更年期世代の不調を取り去る 大人ピラティス』(KADOKAWA)も好評発売中。
撮影/藤澤由加 取材・文/石井絵里