40~50代になると徐々に増えてくる薄毛の悩み。 解消するには多面的なアプローチが重要です。生活習慣から頭皮ケアまで、総合力で立ち向かいましょう!
「薄毛」 にならないための"食べるコツ"5カ条
東洋医学では髪は「血余」、すなわち"血の余り"といわれます。生命にかかわる部分ではないため、栄養が届くのは体の中でも後回し。豊かな髪を育てるには、体に余るほどの栄養を与えることが必要なのです。
髪にも肌にも、ダイエットにも効く! 食生活改善のコツ
薄毛改善へのターゲット(連載第1回)のうち、最も重視したいのは、体をつくる栄養をとる「食事」だと田路先生。
「髪のためには、ミネラルやビタミン類をしっかりとることが大切。ですが、現代は昔より食品中の栄養素が減っているため、“新型栄養欠乏”といって、カロリーはとれているのに十分な栄養がとれていない場合もあるんです。まず、栄養をより多く含んだ食材を選んで食べることが大切。また、必要な栄養量をとろうとすると必然的に食事量も増えてしまいますから、太らないよう効率よく食べるためには、糖質は制限したほうがいいでしょう」
以下は健やかな髪を作るための食生活のポイント。髪はもちろん、体調も整う、健康的な食生活の5カ条です。
食生活 NO. 01
鉄と亜鉛は髪に不可欠
鉄と亜鉛は育毛を考えるうえで、絶対に不可欠なミネラル。鉄は髪に必要な栄養と酸素を運ぶ血液作りに必須で、代謝を促し、健康な頭皮作りに役立ちます。亜鉛は細胞のターンオーバーを助けるミネラル。不足すると頭皮の新陳代謝が乱れてフケも出やすくなります。「女性は閉経しても慢性的な鉄不足であることが多く、亜鉛も不足しがち。鉄を多く含む食材は亜鉛も含むことが多いので、一挙両得です。赤身の肉、レバー、貝などを積極的にとって。カキは特に亜鉛が豊富です」
食生活 NO. 02
髪の原材料となるタンパク質は必須!
髪の主成分はタンパク質です。しかも、タンパク質は毛母細胞の中で髪を生み出す酵素を作るのにも不可欠。さらに、成長ホルモンや、睡眠ホルモンであるメラトニンもアミノ酸、つまりタンパク質の元を原料として作られています。食事の際は、とにかく今より多くタンパク質をとるよう意識して。肉、魚介類、豆類、卵、乳製品などは、鉄・亜鉛のほか、ケラチンタンパクの生成を助けるビタミンB群も同時にとれるので、積極的に取り入れましょう。動物性・植物性を問わず、いろいろな食材からまんべんなくとることがポイントです。
サプリメントで補うのもおすすめ!
鉄や亜鉛は体内で作れない成分です。特に亜鉛は食材だけで摂取量を増やすのが難しいので、サプリメントで補う手も。タンパク質も、補助的にならプロテインを取り入れるのも◎。
1 吸収のよいヘム鉄を高濃度で配合したサプリメント。M’s SUPPLEMENT Fe(60粒) ¥5,700・
2 髪のためにおすすめ、亜鉛のサプリメント。M’s SUPPLE MENT Zn(60粒) ¥6,000・
3 良質なタンパク質、コラーゲン、エラスチン配合のプロテイン。MMG パーフェクトアミノ 10g×30袋¥5,000/松倉クリニック &メディカルスパ
4 ビタミン、亜鉛、鉄などが豊富なスーパーフード、ミレットを配合した髪にうれしいサプリメント。カミエル(120粒)¥4,445/バイエル薬品
イラスト/かくたりかこ 取材・原文/伊熊奈美