髪のハリやコシがなくなってボリュームが失われたり、パサつきやごわつきが加速して手触りが悪くなったり、うねりがひどくなって広がりやすくなったり…。
40代、50代のOurAge世代にとって髪の悩みは尽きません。
でも、いつまでもおしゃれで若々しく、美髪に見えるヘアスタイルでいたい!と思っている人は多いはず。
髪悩みをカバーしながら、理想の美髪スタイルを手に入れることは可能です!
その両方をかなえるヘアの作り方を、注目ヘアサロンの人気美容師さんに教えていただきました。
【美髪スタイルの作り方、この方に教えていただきました!】
CHIE(ちえ)さん
ヘアサロン「PearL(パール)」 アートディレクター
確かな技術と丁寧な施術、親しみやすいキャラクターで、雑誌やセミナー、ブライダルヘア&メイクなど多彩な場で活躍中。
トレンドを踏まえた最新のデザインはもちろん、髪のクセやコンプレックスを生かしながら毎日簡単に作れるスタイルを提案してくれます。
40代、50代ならではの悩みを、同年代なので気軽に相談できるのもうれしい!
■CHIEさんが提案
厚み、束感、丸みのあるフォルムのショートボブ。
動きと華やかさを出しやすく、いつでもフレッシュな印象に
【仕上がり/髪を変えた後のヘアモデル福田さん】
今回、ヘアモデルになっていただいたのは福田美幸さん(46歳・山葡萄かご作り教室主宰)。
※2024年7月12日時点でのプロフィールです。
福田さんは、10年くらい前から、ショートとボブをいったりきたりしているのだそう。
年齢を重ねるにつれて清潔感の大切さを感じるようになり、髪もこざっぱりとしたスタイルが好きになったといいます。
「若い頃はもっと個性的なヘアスタイルを追求していましたが、40代の今は『他人から見てもきれいな印象の髪型』を心がけています。
ショートやボブなどの短めヘアスタイルは、スタイリングが楽なところがお気に入り。
もともとクセ毛で毛量が多いので、普段はストレートアイロンでうねりを直し、ヘアワックスかオイルで整えています」(福田さん)
とはいえ、いつも同じような髪型になってしまうのも悩みどころ。
そこで今回は、パーマを取り入れたふんわりシルエットにチャレンジしていただくことに。
【Before/髪を変える前の福田さん】
シンプルなストレートベースの髪型。
髪が伸びると白髪も見えてきて気になります。
■美髪スタイル作り・その1
【カット&パーマ】は?
レイヤーをしっかり入れて、髪が多くても動きを出しやすい質感に
ベースはあご下の長さのショートボブに。
厚みを残しながらもレイヤーをしっかり入れて、束感や動きを出しやすくします。
前髪は目の下あたりに設定し、サイドに自然につなげて。
毛量が多いからといって量を削りすぎると、逆に広がってしまう原因になるので、バランスを見ながらカットすることが重要です。
「ポイントは、ソフトに仕上がるレザーを使ったカットです。
シルエットをやわらかく整えることで、ヘアスタイルが長もちし、スタイリングした後の再現性が高くなります」(CHIEさん)
カットの後は、自然な仕上がりとダメージレスの両方を兼ね備えた、エアウェーブというパーマでフォルムをキープ。
細めと中太のロッドを使って、髪の中間にSカールとJカールをランダムに作り、適度なボリュームと動きを加えます。
※エアウェーブは、専用の機器とロッドを使って、カール形状を瞬間記憶させるパーマです。
ロッドに巻いた内側の髪までオゾンを均一にいきわたらせることで、カール形状を瞬間記憶。
熱によるダメージを防ぎ、髪に負担をかけずにカールの再現性、持続性を高めます。
トリートメント成分を毛髪内部に浸透させて閉じ込め、内部からきれいな髪にする作用も。
■美髪スタイル作り・その2
【ヘアカラー】は?
ベースカラーに自然になじむハイライトを入れ、
華やかさと白髪ぼかしを両立
ベースは、髪が柔らかく見える9レベルのベージュブラウンに。
極細にケアブリーチをしてから、12レベルの同系色カラーを入れる「シルクカラー」で、ハイライト風に見せています。
「細かく色を抜いて明るい色を入れることで、白髪が伸びてきても自然にぼかして、目立たなくすることができるテクニックです。
華やかさとおしゃれ感も増すので、大人の方にイチ押しです」(CHIEさん)
■美髪スタイル作り・その3
【スタイリング】は?
髪を濡らして軽くドライ、あとはスタイリング剤をつけるだけ。
パーマヘアなので超簡単!
パーマをかけているため、ヘアアイロンで巻くことなく、いい感じの動きが出るのがこのスタイルのメリット。
「まずは、パーマ感が出るよう、根元から髪をほぐすようにしながら水をスプレーしてウエットな状態に。
その後、顔まわりと根元だけ、ドライヤーの弱風で水分を飛ばして乾かします。
20%ほど水分が残っている状態で、ジェル状のバームを全体に薄くなじませて、自然乾燥するだけでOKです」(CHIEさん)
──レイヤーをしっかり入れてパーマを加えると、エアリーな動きが出て、グッとフレッシュな雰囲気になりますね!
髪を濡らしてパーマ感を出すことで動きが出て、そのあとのスタイリングが手早くできるのもうれしいポイントです。
表情の変化とスタイリングの簡単さを求めるなら、パーマヘアをぜひ選択肢に入れてみて。
【今回担当した美容師、CHIEさんのいるヘアサロンはこちら】
PearL(パール)
東京都渋谷区恵比寿西1-32-3 トラッドゴード代官山C
公式サイト:https://www.pearl-salon.com/
特別感がありながらも、心地よいヘアデザインを大切にしてくれるサロン。
一人一人の「その人らしさ」に寄り添いながらも、常に新しい試みを提案。
飽きさせない技術とこだわりのケアで、安定感のあるトータルビューティをかなえてくれます。
撮影/青柳理都子〈人物〉 メイク/広瀬あつこ 取材・文/斉藤裕子