【教えていただいた方】
1978年生まれ。大学卒業後、大手化粧品メーカー勤務を経て独立。その人本来の美しさを引き出すメイクを得意とし、文化人からの指名も多数。女性向け媒体のメイク特集などで活躍するほか、完全予約制のメイクレッスンサロン「Crystalline(クリスタリン)」を主宰。著書も多く、近著に『45歳からの自分を好きになるメイク』(主婦と生活社)などがある。YouTubeの「REINA CHANNEL」でレイナさんが実演するメイクレッスンも必見!
トレンドカラーを使って、おしゃれなメイクをしたい!
老化サインが気になる箇所をカバーしつつ、「モードな顔」になれるリップメイクとは?
40代、50代になると、老化サインが気になる部分や、欠点だと思う箇所をカバーするメイクやコスメを選択しがちです。
でも、それだけじゃつまらない!
なりたいイメージ、理想の顔になるためのポジティブなメイクも楽しみたいですよね。
レイナさんは、プロのメイクアップアーティストとして第一線で活躍しながら、プライベートサロンを主宰。
長年、多くの一般女性にメイクレッスンを行ってきました。
サロンを訪れる人は40代、50代もかなり多いそう。
レイナさんは、この世代の肌や年齢からくる悩み、メイクにまつわる悩みを熟知したうえで、美人顔に導いてくれる大人メイクのスペシャリストです。
そんなレイナさんに、今回は、今年らしいトレンド感のある「おしゃれ顔」になるためのリップメイク術を教えていただきました!
「オレンジ系ブラウンリップ」でモードなおしゃれ顔に!
赤みが血色感をプラスして、顔色よく見せることもかないます
「2024年秋冬の新作コスメでは、ブラウンリップがモード感があっておしゃれな色として注目されています。
トレンドカラーのリップにも挑戦したくなりますが、40代、50代の大人世代が赤みの少ないブラウンのリップを塗ると、肌のくすみが目立ってしまいます。
そこで、おすすめなのはオレンジみのあるブラウン。熟した柿のような色です。そんな少し赤みのあるブラウンなら血色感を補えて、大人が塗っても素敵に仕上がりますよ」とレイナさん。
40代、50代は、くすみがより目立ってしまったり、肌色が暗く見えたりする色は要注意。
「赤みをプラスできる色」がいいと覚えておくと、選ぶときの目安になりますね。
赤みのある「オレンジ系ブラウンリップ」で今どきなおしゃれ印象が実現します。
肌がくすんだり唇もしぼみがちな40代、50代。
上唇をオーバーリップぎみにメイクして、唇をふっくら見せて
唇のふっくら感が低下して、唇が痩せ、縦ジワが目立つようになる大人世代。
肌がくすんで唇の輪郭が曖昧になりがちです。
こんな場合に唇のふっくら効果を上げるのは、上唇をオーバーぎみに描くリップライン。
しかも、唇痩せをカバーするためだけではないとレイナさんは言います。
「ブラウン系など濃い色のリップは、キュッと締まった印象になるため、自分のリップラインのとおりに塗ると唇が小さく見えてしまうんです。唇を豊かに大きめに見せるためにも、オーバーぎみにリップラインを描くのが効果的です。
ただし、オーバーぎみに描くのは上唇だけ。下唇は、オーバーぎみに描くと口角が下がって見えてしまうため、上唇のみ、大きめに描くようにしましょう」
そして、ここからは、レイナさんが自身の顔を使ってメイクレッスン!
「オレンジ系ブラウンリップ」を塗る前と後の顔を見てみましょう。
【リップカラーを塗る前のレイナさん】
口元は、リップクリームだけ塗った状態。
リップとチーク以外のメイクを顔全体に施しています。
ナチュラルできれいですが、少し血色感が足りない印象。
【オレンジ系ブラウンリップを塗った後のレイナさん】
オレンジ系ブラウンリップを塗った後の顔です。
上唇をオーバーリップぎみに輪郭を描いて塗っているのに、唇の大きさの印象もちょうどよい感じ。
顔全体の血色がよくなって、メリハリも生まれています。
「上唇を大きめに描くくらいで、ちょうどいいんです。オレンジ系ブラウンの色の効果で、おしゃれ感を演出できますし、締まった印象にも見えると思います」
【すっぴんのレイナさん】
スキンケア後のレイナさんのすっぴん顔。
上ふたつの写真の、ベースメイクやポイントメイクを施した後の顔を見ると、いかにメイクで顔の印象が変わっていくかがわかります。
■オレンジ系ブラウンリップのメイク・プロセス1
唇の中央から塗り始めます
「上唇の山と下唇の中央から先に、オレンジ系ブラウンリップを塗っていきます。
上唇の山は、外側から内側に向かって。下唇の中央は左右にスライドさせて塗ります。
上唇は、自分の素の唇のラインより、ややオーバーするように輪郭を描いて。下唇は、素の唇のラインのとおりに輪郭を描きます。
リキッド状リップの場合はチップの腹を使って、リップスティックの場合は平らな面を使って、面で塗るようにします」
■オレンジ系ブラウンリップのメイク・プロセス2
口角から唇中央に向かって、リップを塗ります
「大人世代がリップメイクをするとき、特に今回のように濃い色を使う場合に気をつけたいのは口角。ここがきちんと塗れていないと、唇がだらしない印象になりかねません。
そのため、唇の両端の口角にリップ(上写真ではチップ)を当てて、唇中央に向かって塗っていくのがポイントです。
このときも、上唇は、輪郭をオーバーぎみに描いてつなげるのがポイントです。下唇は、素の唇のとおりの輪郭を描きましょう」
■オレンジ系ブラウンリップのメイク・プロセス3
指でリップをぼかして、自然な印象に
「濃い色のリップで輪郭をきっちり描きすぎると、硬い印象になりがち。それだと抜け感ややわらかい印象がなくなってしまいます。
リップを唇全体に塗ったら、最後に指でポンポンと軽くたたくようにしてなじませて。こうすると、大人に似合うソフトな印象に仕上がるんです」
■レイナさんが使ったアイテムはこれ
●<参考品>RMK リクイド マット リップカラー 02 ¥4,180/RMK Division
ベルベットのようなマットな質感に色づく、リキッド状のリップカラー。
ほんのり赤みのある、優しいブラウン。大人の顔に程よい血色感を与えてくれます。
※上で使ったのはレイナさんの私物です。
※2024年7月26日に発売された数量限定品で、現在は品切れのため販売は終了しています。
■レイナ流・大人のモード顔メイクにぴったり。
この「オレンジ系ブラウンリップ」もおすすめ!
●インウイ リップ 07 ¥4,620/資生堂
こちらのリップもレイナさんが愛用。
大人の顔印象に程よい血色感を与えてくれる、肌に自然になじむオレンジ系ブラウン。
光の反射で唇の弾力感と美しさを際立てる、薄膜ベースのリップスティックです。
リップケア効果もあり、つややかな仕上がりが長もち。
製品の詳細はこちら↓
【終わりに】
トレンドのブラウンリップを使いながらも、大人らしい品と落ち着きがある、魅力的なモード顔に仕上がりました!
程よい血色感で、若々しく生き生きした印象も演出。
こんなリップメイクなら、トレンドカラー好きな人はもちろん、トレンドカラーと聞くと遠慮しがちだった人も気軽に試すことができそうですね。
無難な色のリップばかりだとマンネリだな…と思ったときの、チャレンジカラーとしてもおすすめです。
「赤みのあるオレンジ系ブラウン」をキーワードにした、秋冬らしいモードなリップメイク、ぜひトライしてみましょう!
※レイナさんのメイクは、YouTube「REINA CHANNEL」で動画で見ることもできます!
撮影/藤澤由加〈人物〉 ヘア&メイク・モデル/レイナ 取材・文/中込久理