加齢やコロナ禍の消毒などによって手の老け感や衰えは進行するばかり。手を美しく保つ秘訣を、パーツモデルで美容家の金子エミさんに教えてもらいました。
金子エミさん
Emi Kaneko
1970年生まれ。パーツモデル、美容家。モデルと二人の息子の母親業を両立しながら、約30年のキャリアを築いた美のエキスパート。現在もさまざまなメディアやイベントに出演し、活躍。テレビや誌面を通じてケア法を広く伝えている。著書多数。約3年前に、手の病気、ヘパーデン結節を発症。現在もその病気とつき合い続けている
まるで顔のように
手もケアしましょう
金子エミさん(パーツモデル、美容家)
工夫すればホームケアでも若々しい手は取り戻せます
パーツモデルとして今年31年目の金子エミさん。なめらかですっとした透明感のある手足をキープしています。美しい手を保つため、負担になることはほとんどしないと思われがちですが、実は24歳と17歳の二人の息子の母親で、家事で手を酷使することも多かったのだそう。
長男のカイトさんはダウン症のため、幼少時から一人で家に置いて離れることがはばかられたので、エステなどでお手入れすることもほぼなかったといいます。
「カイトはダウン症のスイマーなんですが、彼を応援するのが私の生きがいですし、その経験が役立って家の中で自分でできるハンドケアテクニックをいろいろ編み出せたんだと思います。
例えば、洗いものをする際は、ハンドクリームをたっぷり塗ってから、ポリエステルの手袋をしてゴム手袋を重ねて、やや熱めのお湯で洗うんです。そうすると温蒸効果でジューシーな潤った手になりますよ」
ながらケアに加え、ほかにも、いつものハンドクリームを塗りながら老化対策までできる方法など、金子さんのケアは工夫が満載です。
「手は、肌を守る皮脂腺が少ないし、つねに外の刺激にさらされているパーツ。年齢とともに脂肪が少なくなって、血管浮きやシワっぽさが目立ちやすくなるもの。まるで顔のお手入れをするように、手も手厚くケアするのがおすすめです。決して時間をかける必要はありません」と簡単な方法を紹介してくれました(金子エミさんのホームケア方法は次回ご紹介します)。
また金子さんは、約3年前からヘパーデン結節に。手の指の先の第1関節が腫れたり曲がったり、痛みを伴うこともある原因不明の病気です。金子さんは最初は小指が痛くなり、そのうち全部の指が痛くなったのだそう。
「女性ホルモンのバランスを整えることが大事かと思い、ホルモン補充療法を試したこともありますが、私は合わなくて。医師の助言で、今は豆腐や納豆、豆乳などの大豆製品を意識して食べたり、エクオール含有食品のエクエル(大塚製薬)をとったりしています。それを続けていると、痛みがやわらいだり調子よく過ごせるので、一番の対策になっています」
息子カイト君はダウン症スイマーとして、日本チャンピオンに輝いた経歴も。親子でプールに行くことも多いそう。
撮影/押尾健太郎 青木和義 ヘア&メイク/木村三喜 取材・原文/中島 彩