●40代、50代はどんなシワに悩んでいる?
40代、50代の読者を中心にアンケートを取ったところ、シワの悩みで多かったのは、
1位. ほうれい線
2位. 目の下
3位. 額の横ジワ
4位. 眉間の縦ジワ
5位. 目尻
6位. 唇の縦ジワ
の順でした。
それ以外にも、まぶたのちりめんジワ、鼻の付け根の横ジワ、頬のちりめんジワ、首や鎖骨の輪っかジワ……など、「そうだ、それもあった!」と思い当たるシワが、顔〜首〜胸もとにかけて、何か所もあります。
「見るとユーウツになる」「見たくない」「できてしまったら消すのは無理」と思ってあきらめがちですが、大人ならではのシワができる仕組みを知れば、シワを薄くしたり消したりすることも不可能ではありません。
●大人のシワはどのようにして起こっているの?
皮膚科医の髙瀬聡子先生(「ウォブクリニック中目黒」総院長)と、化粧品会社「ポーラ」の研究員・斉藤優子さんに、お話をうかがいました。
一度できてしまうと、なかなか消えないシワ。それは原因がひとつではないから、と高瀬聡子先生。
「乾燥や表情グセがシワを作ることは皆さんご存知ですが、実は光老化など、その他の原因を放置し、知らず知らずのうちにシワを加速させていることに気づいていない人も。特に、光老化はシワの元凶。紫外線はしみを作るだけではないのです。またブルーライトや近赤外線もダメージを与えますので、さまざまな光から肌を守る必要があります」
今は、これらの光からマルチに肌を守ってくれる日焼け止めがあるので、それを日常的に塗ることが、シワ対策の第一歩です。
「潤い不足は肌の柔軟性を奪い、表情による『折りジワ』がつきやすい状態になってしまいます。朝晩のスキンケアで、しっかり水分と油分を補うことが必須です」
夏の間、暑さのせいでお手入れ不足が続くと、秋からシワが急増。今こそ、お手入れの見直し時です。ポーラの斉藤優子さんは、シワを修復する肌本来の力を呼び覚ますことが大事だと指摘します。
「肌には、本来シワを修復する力があります。シワが増えるのは、受けるダメージが修復力を上回ってしまうから。ストレスを感じたらリフレッシュしたり、排気ガスの多い道を歩いた日は帰宅後すぐに洗顔するなど、ダメージをなるべく減らすよう心がけましょう。十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事、日々の丁寧なスキンケアは、シワを修復する力を伸ばします」
●原因はひとつじゃない! 大人のシワは複合的に起こっている
大人のシワは、「光老化」「乾燥」「糖化・隠れ栄養失調」「大気汚染物質」「ストレス」「女性ホルモンの低下」など、さまざまな外的要因や内的要因が関係して、できてしまいます。それを示したのが下のイラストです。
この「シワ」ができる、目立つ、深くなるのを抑えるためには、私たちの肌が持つ〝シワを修復する力〟を〝ダメージ〟が上回らないように、シワを引き起こす原因をひとつひとつ取り除いていきましょう。
★食事やシワ対応コスメで、肌がシワを修復する力をサポートすること。
★シワになりやすい表情や姿勢を避け、シワになりにくい新しいクセを身に付けるよう意識すること。
シワができる原因やメカニズムを知って、それに合った対策やケアを行うことが大事!
シワ対策のさらに詳しい具体的な方法は、MyAge2020秋号で、たっぷりとご紹介しています。ぜひご覧ください。
■お話をうかがったのはこの方々
髙瀬聡子 さん
皮膚科医。「ウォブクリニック中目黒」総院長。東京慈恵会医科大学卒業。皮膚に関する知識の深さ、肌悩みを解決するためのケア法の解説のわかりやすさから、各メディアで引っ張りだこ。
斉藤優子 さん
「ポーラ」研究員。1999年、ポーラ化成工業に入社。美白製品(ホワイトショット LX、MX)やシワ改善製品(リンクルショット メディカル セラム)など、数々のヒット商品の開発に携わる。
撮影/天日恵美子(モデル) ヘア&メイク/広瀬あつこ モデル/堀本陽子 スタイリスト/程野祐子 イラスト/きくちりえ(Softdesign)<肌断面図> いい あい<キャラクター> 取材・原文/小田ユイコ
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