ボン・ジョルノ!こんにちは、水ソムリエ&水鑑定士の竹村和花です。
4月になると不思議なもので、何処に住んでいてもGWが待ち遠しくなります。
今日は“旅”をテーマに、水辺の温泉やミネラルウォーターを紹介していきます。
<水でめぐる旅―日本の春―>
桜も終わり、日本では太陽の光りに輝く若葉緑の季節が始まります。
中には、すでにGWの予定が決まっているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
春のお出かけは、大掛かりなものでなくてもココロ踊るもの。
日帰りでも、1泊でも、普段と少し趣向を変えて、自然の中に溶け込む時間を持ってみるのも素敵です。
日本は、北から南まで約3000kmとタテに長く、地域ごとの自然が楽しめるのが特徴です。
春の海なら、瀬戸内。きららかに眩い穏やかな海を眺めたり、海辺を散策したり。
湖なら琵琶湖へ。少し足を延ばせば、連休まで続く比叡山桜まつりも楽しめます。
東北では、桃も桜もいっぺんに咲きはじめる季節。
最上川流域で水辺の春を楽しむなら、最上川を下り、戸沢村の草薙温泉や大蔵村の肘折温泉辺りまで足を延ばしてみるのも素敵です。
水辺の風景や水音には、ひとのココロを癒すヒーリング効果があるとされています。
連休を前に、ぜひ水辺の旅をキーワードに旅先を選んで見てはいかがでしょうか。
<水でめぐる旅―ドイツ―>
またGWにはヨーロッパにお出かけ、という方もいらっしゃると思います。
5月に入ると亜寒帯のドイツでも新緑が輝き始めます。
二度目、三度目のドイツを自由に旅行されるなら、ぜひライン川沿いの町で滞在する水辺の旅を楽しんで頂きたいと思います。
フランクフルト空港からも電車で約30分と、決して遠くはない距離にありながら、美味しいレストランや近郊の有名なワインが楽しめます。
宿を取るなら、おすすめの町は2つ。
1つはマインツ、もう1つはマインツより少し西にあるリューデスハイムです。
リューデスハイムはライン川沿いにある小さな町で、ワインの産地としても有名です。
この2つの町には、ライン川下りの観光船発着場があり、ちょっとした船旅×鉄道旅を楽しむことができます。
のどかな水辺の風景と、おいしいワインを気のおけない友達やご夫婦だけで過ごす春の休暇。
のんびりお買いものや散策に疲れたら、地場のアプフェル・ワイン(林檎のワイン)、アプフェル・シュプルーデル(林檎のサイダー)を片手に、ぜひ水辺の風景を楽しんで頂きたいと思います。
<その土地の大地が育んだものを味わう>
さて、せっかくなので水辺の町を旅する時には、水辺の町の地場の味を楽しんで頂きたいと思います。
水も野菜も、その土地の大地から生まれてきます。
地面が変わり、水が変われば、味も変わる――そのことを一番体感できるのは旅先の味覚に触れる時です。
瀬戸内のように海辺に近い町なら、お食事では美味しい海鮮が楽しめます。
琵琶湖や戸沢村・最上川なら、湖や川の季節の魚がお酒のあてに登場します。
そしてドイツなら、川魚のソテーやサーモン・マリネなど白ワインに良く合うアラカルトをとって頂くのがおすすめです。
こうしたあっさりとしたお料理には、日本酒や発泡白ワインがとても良く合います。
テーブルウォーターを選ぶなら、魚の生臭みや口の中に残る魚の油をさっぱりさせてくれる、微発泡のミネラルウォーターがお料理に合います。
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<今月のおすすめ銘柄>
Apollinaris(アポリナリス)
西ドイツ時代の首都・ボンからRB直通列車で30分程の所にあるバード・ノイエンアールのブランド・ウォーターです。起源は19世紀にまでさかのぼり、もともと地場産であったワイン畑の実りが悪いことから、土壌調査が行われ、それによって発見された地下水源が源泉となります。ミネラルウォーターに含まれている炭酸ガスは土壌中に含まれている高濃度CO2で、これがブドウの生育を阻んでいた原因でした。
【水タイプ】
産地泉源:ドイツ/Bad Neuenahr-Ahrweiler
湧水温度:非公開
水タイプ:発泡/無発泡
知覚ほか:無臭/pH非公開
ミネラル:カリウム30mg,ナトリウム480mg,カルシウム99mg,マグネシウム120mg,炭酸水素塩1800mg,サルフェート100mg,塩化物130mg
<ショップ情報> ドイツ国内のみ
【水ソムリエの飲み方レシピ】
海外の旅先でテーブルウォーターを選ぶときは、飲みなれた銘柄が必ずしもあるわけではありません。そんな時にはぜひ発泡タイプの水をセレクトしてみて下さい。無発泡のスチールウォーターに比べ、炭酸入りのスパークリングウォーターは炭酸が舌先でプチプチ弾ける刺激から、エグ味や金属味を感じにくいという特徴があります。炭酸が苦手な方は、顆粒タイプのビタミンCやクエン酸などを加えて味を付けることで飲みやすくなります。