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ヨーロッパの旅とおやつ

竹村和花

竹村和花

ミネラル水鑑定士協会(イタリア)公認水ソムリエ&水鑑定士(n.2689
2004年より 社)日本温泉協会にて6年間温泉コラムを連載。取材活動を通して日本の温泉が抱える源泉問題を知る。
2008年EUの地下水源の実情と法環境を取材調査するため現地に活動拠点を移す。
2019年フィレンツェ大学法学部で就学後、一時帰国中にミラノがロックダウン。
現在は日本からイタリアの生活で培った情報を発信中。
【所属】 社)日本旅行作家協会・正会員、温泉学会・理事

 

 

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ボン・ジョルノ!こんにちは、水ソムリエ&水鑑定士の竹村和花です。

爽やかな気候が続き、何をするにも楽しみが多いのは日本の5月。

ヨーロッパの気候は今、揺らぎがちに少しずつ春から夏へと向かい始めています。

 

 

<ヨーロッパの5月>

外を歩いているだけで、心地よい風を感じる日本の5月。季節はもう初夏。

浮き足立つような色鮮やかなディスプレイがショウ・ウィンドウを飾ります。

これに対し北・中ヨーロッパの春は年毎にかなり気候が変動し、ゆっくり揺らぎながら夏に向かいます。

そして太陽の光りと花と緑にあふれた夏や、色鮮やかな秋はとても短いのが特徴です。

今年はというと、ドイツやオーストリア、スイスの気候は初夏というにはまだ少し早くて、薄曇りの日などは肌寒さを感じる日々が続いています。

ヨーロッパにいると、桜から若葉の季節へと移り変わる日本の気候は安定していて、いつも華やかに変化しているように見えます。

ただ日本と同じように北・中ヨーロッパでも、この時期旬を迎える美食・食材があります。

例えば、ドイツなら白アスパラガスのスープ。

新緑の5月、春の訪れを告げるメニューとして長く愛され続けているスープです。

ショッピング・モールのカフェなどにも登場するほどの定番メニューで、大人も子どもも心待ちにしている春を告げるレシピの1つと言えます。

 

 

<太陽の陽射しを浴びて>

体感温度は日本より約1ケ月半遅れで季節が進むヨーロッパですが、太陽に恋焦がれた彼らは5月ともなると外へ、外へと出かけて行きます。

様々な国と地域が「陸続き」という立地は、週末などを利用して気軽に外国に旅行できる環境を生みだしています。

この時期、山岳鉄道でめぐる標高差のある山への旅は、春から冬へと季節をさかのぼりながら自然を満喫できる唯一のコースです。

現地に暮らしていると、山歩きやハイキング、サイクリングなど自然の風や匂いを肌で感じるアクティビティは彼らにとって伝統的な定番旅行なのだと実感します。

たくさん歩いて、たくさん自然の中を進んで、ひたすら汗をかいて、何かに出会い、心に触れる。

体力的には到底倣えない私ですが、彼らのもつ一つのスタイルには心動かされるものがあります。

そして、どの旅人のザックにも1L~1.5Lサイズのペットボトルが結わえつけられていることにも興味深く感じるのです。

 

 

<旅の水分補給とおやつ>

さて、かなり本気のアウトドアを好むヨーロッパの人々ですが、旅先にも必ず水分補給用の大きなペットボトルとおやつを持参します。

水は毎日1.5Lサイズを1~2本ずつ買い足して、同時におやつも少しずつ買い足して、一日の旅のスケジュールをこなして行きます。

日本のように少し行けばコンビニのある環境ではないので、キーとなる町に立ち寄った時に必要なものを補充していきます。

また、旅のおやつはチョコレート&フルーツ派が圧倒的です。

チョコレートは山岳帯などを旅する時に、万が一に備えた生命保持の食料品として。

フルーツは新鮮なビタミンや糖分が補給できる、ヘルシーでエコな食べもの(自然に土に還る)として丸々1個をそのままザックに入れます。

また彼らの日常の暮らしぶりを見てみると、水分補給とおやつは毎日の日課のようになっているのが分かります。

ヨーロッパを旅していると、通勤電車の中でザックからいきなり青リンゴとナイフを出しておやつタイムに入るサラリーマンを見かけますが、これも彼らの日常。

また通勤時のおやつは果物や野菜が多いようですが、自宅でのおやつには自家製の焼き菓子やスナック類も登場します。

旅先には旅先の、通勤には通勤用のおやつを持参する、彼らなりの“おやつの流儀”なのかもしれませんね。

 

次ページに続きます。

今月のおすすめ銘柄 

HENNIEZ(ヘニエッツ)

1905年から続くスイス・のミネラルウォーターです。泉源はスイス・ローザンヌ地方のフランス語圏にある自然保護区にあります。日本人には少し粉っぽさを感じるテイストですが、スイスでは飲みやすさに定評のある人気のミネラル水です。商品ラインには発泡タイプと無発泡のスチールタイプ、さらにフレーバーで香りつけしたタイプのものがあります。日本でもおなじみのネスレ・ブランドで、スイス・エアの機内でも提供されています。

【水タイプ】

産地泉源:スイス/ローザンヌ地方

湧水温度:非公開

水タイプ:発泡/無発泡

知覚ほか:無臭/pH非公開

ミネラル:ナトリウム7mg,カルシウム105mg,マグネシウム20mg,サルフェート12mg,重炭酸389mg,硝酸塩14mgほか/スイス国内での分析による(per.L)

 

<ショップ情報> 輸入食材店、リカーショップ、Amazon・インターネットショップほか

 

 

【水ソムリエの飲み方レシピ】

ドイツやスイスなどの街なかでよく見かける林檎サイダーやフレッシュフルーツ・ボウル。空港ではおやつタイムにセット・メニューとしても登場します。季節が進む日本の5月。ヨーロッパを旅する気分で、林檎サイダーとフレッシュフルーツ・ボウルを手作りし、週末のおやつタイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。林檎サイダーは100%林檎ジュース(クリア・タイプ)とミネラルのたっぷり入った炭酸水を3:2に割って。フルーツ・ボウルはパイナップルやグレープフルーツ・キウイなど酵素を沢山含んだフルーツを組み合わせるとスイス風に。

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